“フェイクニュースに勝った国”世界に広がる偽情報への対策は
2025年3月15日 NHK
情報の背景を読み解く
一橋大学の市原教授はいま、情報を正確に把握することの難しさに直面していると話します。
市原教授
「SNSでは、人の目を引くような、感情を惹起(じゃっき)させるような情報が目の前に出てきます。その情報に飛びついた時に『これは本当なんだろうか』といったん立ち止まることができるようになる必要があります。そうでないと偽情報が悪意のない人たちによって大量に拡散されてしまい、それが社会に影響を与えるということになります」そのうえで、「聞き手にある特定の印象を与える意図で語られるストーリー」=「ナラティブ」に注意が必要だと指摘。
1つ1つの情報の真偽だけではなく、情報がどういう意図で流されているのか、その背景を読み解く力を育成することが求められていると強調しました。「例えば『NATOの東方拡大がロシアのウクライナ侵攻を招いた』という言説ですが、ロシアのウクライナ侵攻を正当化するためのストーリーです。『ナラティブ工作の一環として行われていることなんだ』ということが理解できるようになる必要があります」
「情報の裏取りをすることを超えて、情報の発信者がどのような意図でそれを行っているのかということを意識させるような教育も含まなければいけないと思います。偽情報の束でどんなメッセージを全体として伝えようとしているのかというところが重要です。日本はこうした分野にはまだ弱いので、力を入れていかなくてはならないと思います」
チェックシート
(※フィンランドの授業で利用されていたMerkkiのシートの日本語訳です)□ 全文を読もう。どのような内容ですか。
□ 情報源を確認しよう。情報はどこからのものですか。
□ 著者は実在する人/ものですか。
□ 投稿の日時を確認しよう。その情報はタイムリーですか。
□ 同じ情報を他でも見つけられるか確認しよう。
□ 発行元を確認しよう。それはどのような機関ですか。
□ 発行元のURLを確認しよう。信頼できるものですか。
□ 情報を投稿したサイトやアカウントを確かめよう。
□ 発行元のフォロワー数を調べよう。
□ 投稿の画像を確かめよう。怪しいところはないですか。
□ 投稿の目的を考えよう。投稿で得をする人はいませんか。
□ 画像検索をして、同じ画像が他でも見つかるか確かめよう。
□ 細かいところを調べよう。例えばロゴが疑わしいことはないですか。
□ 投稿の文章をチェックしよう。誤字脱字などはありませんか。
□ 親や先生、図書館の人など、信頼できる大人に相談しよう。
□ “真実だとしたら信じられない“ そんな内容でないか確認しよう。
□ 専門家の意見を聞いてみよう。専門家はその情報を真実と認めるだろうか。
□ 自分の思考や意見を意識しよう。判断に影響していないか考えよう。