岩屋外相「核抑止について誤ったメッセージ与える」…核禁止会議、オブザーバー参加見送り正式表明
2025/02/18 読売新聞
岩屋外相は18日の記者会見で3月に米国で開かれる核兵器禁止条約締約国会議について、「我が国が(非締約国として)オブザーバー参加することは適当とは言えない。核抑止政策について誤ったメッセージを与え、平和と安全の確保に支障を来す恐れがある」と述べ、参加しないことを正式に表明した。
岩屋氏は中国やロシア、北朝鮮を念頭に「わが国周辺では質的、量的な核軍拡が進んでいる」と指摘し、「わが国の独立と平和を守るためには核による拡大抑止が不可欠だ」と強調。「核兵器国と非核兵器国が広く参加する核拡散防止条約(NPT)のもとで核軍縮を進めることが、より望ましい」と語った。
オブザーバー参加をして核抑止の重要性を訴えたうえで核禁条約締結は否定する選択肢について、岩屋氏は「ないわけではない」としながら、「わが国の核軍縮外交の考え方を不明瞭なものとし、主張や取り組みの訴求力を損ねかねない」として採用しなかったと説明した。オブザーバー参加は、公明党や被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会」が要請していた。
政府はオブザーバー参加国の事例を検証し、対応を検討してきたが、日本と同様に米国の「核の傘」を享受するドイツなどの北大西洋条約機構(NATO)加盟国はオブザーバー参加をした後、条約不参加を表明したり、オブザーバー参加に懐疑的な見方を示したりしていた。