
初めて会った時から、私は彼女のことを綺麗だと思っていたけれど、先日の食事におしゃれをしてきた彼女は、格別に綺麗だった。
内面から発する美しさ。
ただ着飾っただけ、というものではなく、彼女の生き方からくるものなのだろう。
どこにいても「自分らしさ」という輝きを失わない凛とした強さを兼ね備えた美しさだ。
「こんなに綺麗な人と結婚させていただけるのか」
そう考えるだけで胸は高鳴る。
私は彼女に対して、気持ちをしっかりと言葉にし続けてきた。
「綺麗だよ」「素敵だよ」から、
「めんどくさい」「疲れた」まで、
全て正直に伝えてきたつもりだ。
彼女にとっては、その私の姿勢がわかりやすくて心地良いみたいだ。
私も彼女も、互いのことを思いやりながら、真っ直ぐに相手と向き合っている。
価値観がほぼ同じだから、言葉の表も裏も、お互いの気持ちは手に取るようにわかり、お互いに「大事にされている」と感じているのだろう。
私の重たい愛情。
それに対して同じ強さどころか、それよりも重たい愛情を返してくれる稀有な女性。
これまで、女性たちから「優しさ」を搾取されてきた私からすれば、私のことをここまで想ってくれる人との出会いは、人生を懸けるのに十分だと感じる。
私たちは、結婚するのだ。
お互いを、これまでに出会ったどの異性よりも素敵な人だと思って、結婚する。
こんなに幸せな結婚が他にあるだろうか。
私の心はとても満たされている。
そうした気持ちの補正が働いているのかもしれないけれど、私は彼女のことを心の底から「綺麗だ」と思う。
そして、これからもそう思い続けて生きていくのだろう。
「ますを」の妻である「さざゑ」の誕生する日は、もうそこまで来ているのだ。