
坂元裕二・脚本、主演・松たか子のタイムトラベルものということで、気なっていた作品。先月下旬に観に行ってきた。
松たか子と松村北斗の、自然な演技に始終引き込まれ、笑って泣けるとてもいい映画だった。
映画や本の感想って、あらすじを少し書いてからでないと書きづらいのだけど、この作品は少しのあらすじでもネタバレになってしまいそうだ。でも書いてしまおう。^^;
【あらすじ】
脚本家・坂元裕二氏と、監督・塚原あゆ子氏による、オリジナルラブストーリー。
結婚して15年になる夫を事故で亡くした硯カンナ(松たか子)。
夫の駈(松村北斗)とはずっと不仲が続いていて、離婚する予定であった。けれど、突然訪れた別れで悲しみに暮れる。その後カンナはひょんなことから、15年前の夏に戻ってしまい、自分と出会う直前の駈と再会。
やはり駈のことが好きだったと気づき、タイムトラベルする手段を得たカンナは度々過去に戻り、15年後に起こる事故から彼を救うべく奮闘する。
この映画を観るまでは、年齢差のあるカップルの話なのだなと思ったけれど、その点もタイムトラベルゆえだったことが分かった。
コミカルなシーンではクスクス笑え、作品のクライマックスから終盤にかけては、二人の台詞や駈の手紙が心に刺さり、涙が止まらなくなった。
以前観た『アイミタガイ』と同じく、泣けても温かい気持ちに包まれ、余韻が残るとてもいい作品だった。
坂元裕二氏が、作品に込められた思いも何となく伝わってきて。
私が観に行ったときも、若い方中心にたくさんの方が観に来ていたけれど、これから結婚する方々はもちろんのこと、倦怠期を迎えた多くの夫婦に観てもらいたい作品だと思った。
「好きな所を発見し合うのが恋愛。嫌いな所を見つけ合うのが結婚。」
「結婚生活では、それまで見逃していた欠点が4Kで見えて来る。」
「結婚して次第に恋愛感情がなくなると、(お互いの)正しさが持ち込まれる。」
というようなカンナの台詞に、うんうん頷いてしまう。(自戒も込めて^^;)
この二人も結婚後、生活の習慣や些細な感情の行き違いが積み重なり、どんどん険悪になっていく。「恋愛中は両目で、結婚後は片目で相手を見よ」と、昔からよく言われているけれど。
それ以上に印象に残ったのは、この作品全体から伝わってきた、かけがえのない日常を大切にとのメッセージ。
今の世界情勢はもとより、災害が多い日本でも、もう年齢に関係なく、ますます明日はどうなるか分からないような時代。
笑い合ったり、一緒にご飯を食べたり、何でもない話をしたり、アイスを一緒に食べながら家路に着いたり…。
そんな何気ない日常のシーンどれもが、大切な瞬間なのだと、この作品からも気づかされた。
数年前に観た『すずめの戸締まり』でも、東日本大震災のシーンで、「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」などの、普段の日常で挨拶を交わせることが、いかに尊いことかを感じさせられた。
この映画からも同じく、カンナが朝日に照らされ輝かしい笑顔で「行ってらっしゃい!」という終盤の場面で、それをしみじみ感じた。
日差しといえば、駈が窓辺で手を日差しにかざしたり、カンナが机で手紙を読むシーンとか、場面場面での穏やかで柔らかい日差しも心に残った。
以前も何かの記事に書いたけれど、別離で寂しさを感じるのは、そこには愛があったから。
この作品でもそんな台詞が出てきたけれど、その悲しみが大きければ大きいほど、逆に考えれば、そんな相手と巡り会えたことはとても幸せだったのだと、カンナたちを見ていても感じた。
「時間はミルフィーユのようなもの。幾層にも重なり合いながら存在している。」
という台詞も印象的だったけれど、カンナが何度もやり直すコミカルなタイプトリップシーンを観ていて、以前観て面白かったドラマ、『ブラッシュアップ・ライフ』を思い出した。
こちらも人生を何度もやり直すタイムリープドラマで、脚本はバカリズムさんだった。
今、日曜夜に放映されている、同じくバカリズム脚本のドラマ『ホットスポット』も、SFチックで面白い。
脚本の坂元裕二氏の作品は、映画『花束みたいな恋をした』『怪物』も良かったし、ドラマでも松たか子主演の『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』なども忘れがたい作品だった。
脚本家は違うけど、最近松たか子主演ドラマで心に残ったのは、今年お正月に観た『スロウトレイン』。両親を早くに亡くした三人姉弟の長女を演じ、心温まるドラマだった。
つい最近も『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作をテレビでやっていたけれど、タイムトラベルものって面白いよねと、先日バンド仲間と話していて、そういえば、昔テレビで観た『サマータイムマシン・ブルース』も面白い青春映画だったね、と話題に上がった。上野樹里主演でムロツヨシとかも出ていたんだった。


この予告編だけで、ストーリー丸わかりな感じです。(^▽^;)
* * *
ところで、カンナと駈が仕事で初めて出会った場所である、作品舞台となった山梨県の「フルーツパーク富士屋ホテル」は、私も7年ほど前に泊まったことがあるホテルだったので、おっ!と思い、懐かしさに駆られながら観ていた。
広大な公園となっている「山梨県笛吹川フルーツ公園」の丘の上に建っているので、甲府盆地を一望でき、夜景もとても綺麗だった。正面には富士山も望めて。
私が訪れたのは4月の初めで、その頃は笛吹市で桃源郷春祭りが開催されていて、市内が桃の花のピンク色に染まる。桜や菜の花も咲く時期と重なるとより綺麗だ。
その当時の写真を最後に載せておきます。


こちらはもちろん私ではなく、映画の一場面ですが、ホテルのテラスからも、このような広大な公園内や山並みが見渡せます。






ホテルの部屋からの景色。



以上3枚の写真は、同じく笛吹市にある桃や桜が綺麗な、「八代ふるさと公園」にて。

こちらのホテルの名物である、いちごの季節限定の「ストロベリーパフェ」。ボリューミーで美味しかったでした♪