
名古屋から東京まで走る高速バスが5時間遅れだったという。
高速道路は混んでいて、新幹線もまずまず混んでいて、羽田空港もまた混んでいて、成田空港はガラガラらしい。
日本国民総旅行状態なのではと思わせてくれるこの4連休、この勢いからしてかつての自粛警察たちもGoToの旅人に変貌を遂げたに違いない。
かつての自粛警察たちは、どこに出かけたのだろうか。
かつての自粛警察たちは、どんな美味いものを食ったのだろうか。
かつての自粛警察たちは、どこの温泉に浸かったのだろうか。
かつての自粛警察たちは、見たことのない景色と出会えたのだろうか。
そして俺はいつものように取り残されてしまった。
あー、もう慣れてます。
明日は仕事に行かねば。

今日のサウナは京王高尾山温泉。
連休中とはいえさすがにここは高尾山、夜は空くのでは……と見込んで行ったが、20時半の到着時には混んでいた。
サウナ室では例の理由でマットが間引かれているのを無視して、むき出しの板に腰掛けて、隣の友人とサ道トークを繰り広げている輩すらいた。
それが21時になると一気に引いて、虫の声がたくさん聞こえる山と空の外気浴で、ゆったりとぐったりした。
あの山の向こうに行きたいのだけれど、繰り返すが明日は仕事に行かねばならない。
俺が自粛警察を忌み嫌っているのは、あいつらが「家にこもれるのにこもらない」人間には厳しく当たるのに、「社会的事情で外に出て働かなければならない」人間のことは無視したことが理由だ。
社会のことを思うふりをしつつ、奴らが楽しんでいたのは命の選別だった。