
戦国時代最強と称された甲斐の武田騎馬軍を率いたのは、もちろん武田信玄(晴信)ですよね。
NHK大河ドラマで登場すると、主人公以上に存在感を放っている印象があります。
「風林火山」の旗印を掲げ、卓越した軍略と統率力で織田信長・徳川家康をも震撼させたその生きざまは、多くの作品で描かれてきました。
そこで本記事では、武田信玄が登場したすべての大河ドラマ作品を紹介!
演じた俳優の一覧や、主役として描かれた作品、そして信玄像の変遷をわかりやすく解説します!
- NHK大河ドラマで放送された武田信玄の登場作品一覧(1965年〜2023年)
- 武田信玄を演じた歴代俳優一覧【全11作品・13名】
- 武田信玄が主人公として描かれた大河ドラマは?
- 大河ドラマの武田信玄によくある質問(FAQ)
- まとめ|大河ドラマで描かれてきた「信玄像」の変遷とその魅力
NHK大河ドラマで放送された武田信玄の登場作品一覧(1965年〜2023年)

NHK大河ドラマで武田信玄が登場した作品は、全部で11作品あります。
1965年の『太閤記』で初めて登場して以来、戦国時代を扱った作品では欠かせない存在として、さまざまな角度から描かれてきました。
主人公として単独で取り上げられたのは1988年の『武田信玄』のみですが、織田信長や徳川家康を主軸とした作品では、最大のライバルとして物語を大きく動かす役割を担っています。
そんな武田信玄が登場する、すべての大河ドラマと演じた俳優を表にまとめてみました。
多くの作品がNHKオンデマンドで見れるので、見返したい作品や気になる作品があればぜひ視聴してみてください。
※『太閤記』『天と地と』は1話のみ、『国盗り物語』は総集編のみ。それ以外は全話配信中。
| 作品タイトル | 放送年 | 演じた俳優 | 主人公 |
|---|---|---|---|
| 太閤記 | 1965 | 早川 雪洲 | |
| 天と地と | 1969 | 高橋 幸治 | |
| 国盗り物語 | 1973 | 大友 柳太朗 | |
| 黄金の日日 | 1978 | 観世 栄夫 | |
| 徳川家康 | 1983 | 佐藤 慶 | |
| 武田信玄 | 1988 | 中井 貴一 | 〇 |
| 眞木 蔵人(少年期) | |||
| 風林火山 | 2007 | 市川 亀治郎 | |
| 池松 壮亮(少年時代) | |||
| 真田丸 | 2016 | 林 邦史朗 | |
| おんな城主 直虎 | 2017 | 松平 健 | |
| 麒麟がくる | 2020 | 石橋 凌 | |
| どうする家康 | 2023 | 阿部 寛 |
表:武田信玄登場作品と演じた俳優の一覧
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武田信玄を演じた歴代俳優一覧【全11作品・13名】
NHK大河ドラマで武田信玄を演じた俳優は、幼少期や少年期を演じた子役もふくめると、11作品で総勢13名です。
戦国時代から始まる大河ドラマは全部で20作品あるので、半分くらいは登場していることになります。
織田信長登場前の戦国期の代表人物であり、三英傑の信長・家康ともに苦しめられた武将でもあるので、当然の数字かもしれません。
11作品で演じた俳優さんたちが、どのような武田信玄像を作り上げてきたのか。
出演作品とともに見ていきましょう。
複数回、武田信玄を演じた俳優
大河ドラマで、武田信玄を複数回にわたって演じた俳優はいません。
織田信長や秀吉の場合、同じ俳優さんが演じているケースはありますが、通常は作品ごとに変わります。
「この人は武田信玄の生まれ変わりでは!?」くらいのイメージがある俳優さんなら、複数回演じることもありそうです。
ちなみに、武田信玄とそのライバルとして有名な上杉謙信、ふたりとも演じた俳優さんがいます。
それは阿部寛さんです。
『天地人』で上杉謙信役を演じたのち、『どうする家康』で武田信玄を演じました。
戦国時代屈指のライバルをどちらも演じたのは阿部寛さんだけ。
個人的には『天地人』の上杉謙信のイメージが強いです!
武田信玄を1度だけ演じた俳優一覧
武田信玄を演じた俳優11名(幼少期・少年期を除く)は以下のとおりです。
| 作品タイトル | 放送年 | 俳優名 |
|---|---|---|
| 太閤記 | 1965 | 早川 雪洲 |
| 天と地と | 1969 | 高橋 幸治 |
| 国盗り物語 | 1973 | 大友 柳太朗 |
| 黄金の日日 | 1978 | 観世 栄夫 |
| 徳川家康 | 1983 | 佐藤 慶 |
| 武田信玄 | 1988 | 中井 貴一 |
| 風林火山 | 2007 | 市川 亀治郎 |
| 真田丸 | 2016 | 林 邦史朗 |
| おんな城主 直虎 | 2017 | 松平 健 |
| 麒麟がくる | 2020 | 石橋 凌 |
| どうする家康 | 2023 | 阿部 寛 |
初代信玄役の早川雪洲さんは、ハリウッドでも活躍した国際派俳優らしいです。
中井貴一さんは、主演作『武田信玄』で大河ドラマ初出演ながら、歴代2位の高視聴率を記録する熱演を見せました。
また前述のとおり、2023年『どうする家康』の阿部寛さんは、上杉謙信も演じたことのある武田信玄。
阿部信玄が一番強そう!?
幼少期・青年期で俳優が分かれるケース
武田信玄の人生を丁寧に描く大河ドラマでは、幼少期から壮年期までを異なる俳優が演じることがあります。
1988年の『武田信玄』では、少年期を眞木蔵人さん、成人後の信玄を中井貴一さんが演じました。
2007年の『風林火山』では、市川亀治郎さんが信玄役を務め、少年時代を池松壮亮さんが演じています。
池松壮亮さんはこの作品で、信玄の子・勝頼の役も演じています。
現在、映画やドラマで活躍する実力派俳優として知られていますが、当時は16歳の若手俳優でした。
そして2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』では秀吉役に抜擢。
武田信玄から仮面ライダー、そして秀吉で天下取りと大出世!?
俳優ごとの起用傾向と演技スタイル

武田信玄役には、重厚な演技ができるベテラン俳優が起用される傾向があります。
1969年の高橋幸治さんは、『太閤記』の織田信長役で人気を博した後、川中島での謙信との一騎打ちを鬼気迫る演技で表現したと伝わります。
また、2023年の阿部寛さんは、特殊メイクとひげの準備に毎回3時間強をかけ、「家康にとっての超えられない壁」として圧倒的な存在感を見せました。
どの作品でも、やはり屈強な騎馬軍団を率いる最強大名としての威厳が漂います。
仏門すらも恐れない織田信長ですら、死を覚悟する気持ちで臨まなければならない相手です。
やはり、風貌すべてに強者のオーラがまとうような俳優さんが似合う気がしますよね。
武田信玄が主人公として描かれた大河ドラマは?
大河ドラマで単独主人公として描かれたのは1988年の『武田信玄』のみです。
ただし、信玄が主人公ではないものの、物語の重要な軸として描かれた作品もあります。
ここでは、信玄が大きく取り上げられた代表的な作品を年代順に紹介します。
『天と地と』(1969年)|上杉謙信視点で描かれた川中島の戦い
『天と地と』は、大河ドラマ初のカラー作品として放送された第7作目。
海音寺潮五郎の同名小説を原作としています。
主人公は上杉謙信(石坂浩二)で、武田信玄は主人公ではありません。
しかし、最大のライバルとして物語の重要な軸を担い、川中島の戦いがクライマックスとなっています。
信玄役の高橋幸治さんは、謙信との一騎打ちシーンで鬼気迫る演技を披露したそうです。
残念ながら当時のテープが残っていないらしく、NHKオンデマンドでも第50回のみの配信となっています。
『武田信玄』(1988年)|中井貴一主演の歴代2位高視聴率作品
『武田信玄』は、1988年1月10日から12月18日まで放送されたNHK大河ドラマ第26作です。
武田信玄が単独で主人公となった唯一の作品です。
原作は新田次郎の歴史小説『武田信玄』と『武田三代』で、新田次郎作品の大河ドラマ化はこれが初めてなのだとか。
主演の中井貴一さんにとって、本作はNHK大河ドラマ初出演。
感情をあまり表に出さず、ふとした所作や表情で心の動きを表現するという難しい役どころを好演しました。
本作は、初回視聴率42.5%、最高視聴率49.2%、平均視聴率39.2%を記録。
前年の『独眼竜政宗』に僅か0.5%差で大河ドラマ史上2位の平均視聴率となり、両作品で大河ドラマの黄金期を築きました。
エンディングの「今宵はここまでに致しとうござりまする」というナレーション(語り:若尾文子)は流行語にもなりました。
また、本作は歴史シミュレーションゲーム「信長の野望シリーズ」にも大きな影響を与えたとされ、ゲーム内の武将の顔グラフィックスには本作の俳優に似たものが多いといわれています。
『風林火山』(2007年)|山本勘助を主人公に据えた作品
『風林火山』は2007年に放送された大河ドラマ第46作で、井上靖の同名小説を原作としています。
主人公は武田信玄の軍師・山本勘助(内野聖陽)であり、信玄自身は主人公ではありません。
しかし、勘助が仕える主君として、物語全体を通じて重要な役割を果たしています。
信玄役の市川亀治郎さん(現・市川猿之助)は歌舞伎役者ならではの所作と存在感で、知性と人徳を併せ持つ信玄像を演じました。
また、上杉謙信役にミュージシャンのGacktさんを起用するなど、話題性のあるキャスティングも注目を集めました。
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大河ドラマの武田信玄によくある質問(FAQ)
大河ドラマに登場する武田資源に関して、よくある質問をまとめてみました。
武田信玄が出た大河ドラマで視聴率がワーストだったのは?
武田信玄が登場した大河ドラマの中で、期間平均視聴率が最も低かったのは2023年の『どうする家康』で、11.2%でした。
次いで『おんな城主 直虎』(2017年)の12.8%、『麒麟がくる』(2020年)の14.4%と続きます。
なお、最も視聴率が高かったのは1988年の主人公作品『武田信玄』で、期間平均視聴率39.2%を記録しています。
ただし、視聴率の高低が作品の質を決めるわけではありません。
近年は動画配信サービスや見逃し配信の普及により、リアルタイム視聴率だけでは作品の人気を測れなくなっています。
武田信玄が登場する大河ドラマの歴代最高傑作は?
個人的には、1988年の『武田信玄』が最高傑作ではないかと思っています。
視聴率は歴代2位を記録し、当時の社会現象ともなりました。
作品の完成度、俳優陣の熱演、後世の映像作品やゲームへの影響力など、あらゆる面で高く評価されている点がその理由です。
AmazonプライムなどでNHKオンデマンドチャンネルに登録すれば、全話視聴が可能です。
大河ドラマ『武田信玄』のキャストを知りたい
1988年放送の大河ドラマ『武田信玄』の主なキャストは以下のとおりです。
| 登場人物 | 俳優 |
|---|---|
| 武田信玄 (武田晴信→武田信玄) |
中井 貴一 |
| 眞木 蔵人(少年期) | |
| 武田信虎 | 平 幹二朗 |
| 大井夫人 | 若尾 文子 |
| 三条の方 | 紺野 美沙子 |
| 湖衣姫 | 南野 陽子(二役) |
| 武田信繁 | 若松 武 |
| 武田信廉 | 篠塚 勝 |
| 長尾 豪二郎(少年期) | |
| 武田義信 (太郎→太郎義信→武田義信) |
堤 真一 |
| 中村 七之助(幼少期) | |
| 石関 賢太郎(少年期) | |
| 六浦 誠(少年期) | |
| 竜宝 (二郎→慈念→竜宝) |
渡 浩行 |
| 猪岡 拓郎(幼少期) | |
| 高橋 守(少年期) | |
| 武田勝頼 (四郎→諏訪勝頼→武田勝頼) |
真木 蔵人 |
| 安藤 壮洋(幼少期) | |
| 福原 学(少年期) | |
| 武田信勝 | 黒田 勇樹 |
| 松姫 | 香川 沙美 |
| 上田 愛美(少女時代) | |
| 原虎胤 | 宍戸 錠 |
| 飯富虎昌 | 児玉 清 |
| 馬場信春 | 美木 良介 |
| 原昌俊 | 小林 克也 |
| 甘利虎泰 | 本郷 功次郎 |
| 板垣信方 | 菅原 文太 |
| 山本勘助 | 西田 敏行 |
| 高坂弾正 (源助→春日昌信→高坂弾正) |
村上 弘明 |
| 真田幸隆 | 橋爪 功 |
| 山県昌景 (飯富三郎兵衛→山県昌景) |
篠田 三郎 |
| 原昌胤 | 岡村 菁太郎 |
| 御宿監物 | 石丸 謙二郎 |
| 初鹿野伝左衛門 | 市原 清彦 |
| 上杉謙信 (長尾景虎→上杉政虎→上杉輝虎→上杉謙信) |
柴田 恭兵 |
| 直江実綱 | 宇津井 健 |
| 上杉景虎 | 蔵下 輝美 |
| 上杉憲政 | 滝田 裕介 |
| 宇佐美定行 | 沼崎 悠 |
| 寿桂尼 | 岸田 今日子 |
| 今川氏真 | 神田 雄次 |
| 太原崇孚 | 財津 一郎 |
| 北条氏康 | 杉 良太郎 |
| 北条氏政 | 青山 裕一 |
| 松田康郷 | 北村 総一朗 |
| 松田憲秀 | 井上 孝雄 |
| 織田信長 | 石橋 凌 |
| 濃姫 | 麻生 祐未 |
| 織田信行 | 伊原 剛志 |
| 平手政秀 | 御木本 伸介 |
| 平手汎秀 | 中嶋 しゅう |
| 柴田勝家 | 岡田 圭 |
| 佐久間信盛 | 平野 稔 |
| 内田 直哉 | |
| 前田利家 | 滝口 剛 |
| 梁田政綱 | 河原崎 建三 |
| 市川大介 | 大門 正明 |
| 織田忠寛 (織田掃部忠寛→織田忠寛→織田掃部) |
狭間 鉄 |
| 徳川家康 | 中村 橋之助 |
| 酒井忠次 | 中丸 新将 |
| 石川数正 | 村上 幹夫 |
| 大久保忠佐 | 岡本 勇三 |
| 本多忠勝 | 古瀬 公則 |
| 諏訪頼重 | 坂東 八十助 |
| 高遠頼継 | 三ツ木 清隆 |
| 村上義清 | 上條 恒彦 |
| 足利義昭 | 市川 團蔵 |
| 細川藤孝 | 西田 健 |
| 畠山昭高 | 高橋 豊 |
| 小笠原長時 | 新井 康弘 |
| 長野業盛 | 保阪 尚輝 |
| 上泉秀綱 | 伊藤 正博 |
| 和田業繁 | 布施木 昌之 |
| 平賀源心 | 中島 次雄 |
武田信玄を役所広司が演じたことはありますか?
役所広司さんがNHK大河ドラマで武田信玄を演じたことはありません。
ただし、1991年1月1日に放送されたTBS大型時代劇スペシャル『武田信玄』で武田信玄役を演じたことがあります。
大河ドラマでの役所広司さんは、1983年の『徳川家康』で織田信長役を演じたことで知られています。
近年、大河ドラマへの出演はありませんが、今後何かしらの作品で登場する際は、武田信玄のような重厚感を求められる人物に抜擢されるかも!?
海野信親と武田信玄の関係は?
海野信親は武田信玄の次男で、竜宝(りゅうほう)または武田竜芳とも呼ばれます。
諱は勝重(かつしげ)ともいいます。
大河ドラマ『武田信玄』(1988年)に登場し、渡浩行さんが演じました(幼少期:猪岡拓郎、少年期:高橋守)。
まとめ|大河ドラマで描かれてきた「信玄像」の変遷とその魅力
NHK大河ドラマで武田信玄が登場した作品は、いずれも強者の顔が際立つ信玄像。
戦国時代で最強と謳われた武田軍を率いる武田信玄なので、そのイメージはこれからも変わらないはず。
主人公ではなくとも、戦国時代であれば登場機会は多いことでしょう。
今後もその最強ぶりを、演じる俳優さんたちが、史実以上に表現してくれることを期待しています。
次の武田信玄は、だれが演じることになるのか!?
では今回はこの辺で。
ここまで読んでいただきありがとうございました!