
ニットやポロシャツも良いけど、今年はカジュアルな装いにもシャツを取り入れたい。とはいえ休日にドレスシャツという気分でもないので、肩肘張らずに気兼ねなく着られるシャツを探していました。
そこで今回選んでのはフランス発のシャツブランド Placide(プラシーデ)のコットンシャンブレーシャツです。パリの空気を感じさせる、どこか肩の力の抜けた佇まいが魅力の一着となっています。ではどうぞご覧ください。
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プラシーデについて

Placide(プラシーデ)は2020年に誕生した、比較的新しいフランスのシャツブランドです。創業者は2人の友人。彼らはパリにある小さなシャツ工房と協力し、わずか6人ほどのチームでブランドを運営しています。
現在のファッション業界では、ブランドがフランス発であっても生産は他国というケースが少なくありません。そんな中でプラシーデはフランス発、フランス製というスタイルを貫いている点が大きな特徴です。さらには生地や副資材に至るまで、可能な限りフランスメイドにこだわっているというのも興味深いポイント。
フランスの服というと、クラシックで端正なドレスシャツのイメージを持つ方も多いかもしれません。一方でプラシーデが目指しているのはフレンチカジュアルのノンシャランといえるスタイルです。「ノンシャラン(nonchalant)」とはフランス語の形容詞で「無頓着な」という意味で、転じて「気取っていない」「自然体な」といったニュアンスを含みます。ファッション用語としてフレンチカジュアルやフランチトラッドの文脈で度々使われる言葉ですね。
こうした背景から生まれるシャツは、過度なデザイン性に頼ることなく、あくまで自然体で着こなすことを前提としたものばかり。プラシーデのシャツは、まさにフレンチカジュアルの精神を体現した、肩の力の抜けた一着と言えるでしょう。
プラシーデのコットンシャンブレーシャツをレビュー
概要

ブランドの定番「CLASSIC」をベースとして、楽天市場でお馴染みの「粋な着こなし」が別注した「NEW STANDARD EX」というモデル。小ぶりなワイドカラー、ゆとりのあるボックスシルエットといった特徴はそのままで、タックアウトでも様になるように裾をスクエアカットに変更しています。
商品名にもある通り、生地にはコットンシャンブレーを採用。遠目では少し分かりにくいですが、ブラウンをベースにホワイトとオレンジのラインが入るマルチストライプとなっています。この配色が購入の決めてでもありました。

実際に袖を通してみると、普段着慣れたドレスシャツの着用感とは少し異なり、良い意味で肩の力が抜けた印象です。ボックス気味のシルエットによって身体のラインを強調しすぎず、さらりと羽織るような感覚で着ることができます。
とはいえ、決してラフすぎるわけではありません。襟の形や全体のバランスはしっかりと整えられており、カジュアルシャツでありながらどこか上品さを感じさせる仕上がりです。
本製品もやはりフランス製。ただ、作りや縫製に関しては所々で粗が目立ちます。3万円台の定価を考えると、もう少し整った仕上がりを期待したくなる部分があるのも正直なところ。もっとも、このシャツの場合はそんな細かいことを気にするキャラクターでもないのでしょう。なんせ「ノンシャラン」なわけですから。
ディテール

タテに色糸、ヨコに白糸を使ったシャンブレー生地は、霜降りのような独特のムラ感が生じるため、一見すると派手そうに見えるマルチストライプでも落ち着いた印象となりますね。質感はパリっとしていて滑らか。クリーンな雰囲気を感じられます。

やや小ぶりなワイドカラー。第一ボタンを外してラフに着たときの見え方も良く、フレンチカジュアルらしい抜け感を演出してくれます。

ドレスシャツのように裏前立てにすることで、すっきりとした印象となります。そういえば「フレンチフロント」なんて言い方もありますね。
現代では少し珍しい6つボタン(一般的には7つ)となっているため、ボタン同士の間隔がやや広めに取られています。そのため第一ボタンを外すだけで、襟元が自然ときれいに開くのが特徴です。

あまり目立ちませんが、胸ポケットが付いています。

身頃に合わせて袖筒もやや太めに設定されていますが、袖口に向かいグッと絞られており、美しいテーパードラインを描きます。

ボタンはおそらく白蝶貝。適度な厚みがあって高級感も感じられますね。

別注ポイントとなるスクエアカットの裾。後身頃の方がやや長くとられており、側面にはスリットが入ります。

こちらは裏がの縫製の様子。身頃と袖を縫い付けるアームホール付近です。ギザギザの縫い目から分かるように、ロック縫いとなっています。ユニクロや量販店の手頃なシャツで見られ、言うなれば「一般的な仕様」ではありますが、このシャツの価格帯だと逆に珍しい。

参考までにこちらはある程度以上の価格帯で採用されることが多い巻き伏せ本縫い。縫い代が裏側に出ないため肌当たりが良くなります。まぁ、実際のところはさほど違いは感じないのですが。

続けて細かいことを言うと、画像のように縫製の処理が雑な箇所がいくつか確認されました。とはいえ、自分で対処が可能な範囲なので、こちらも気にするほどではありません。そもそも神経質になって着るようなシャツではないのです。
サイズ感とシルエット

モデルにもよりますが、こちらのシャツは2・3・4の3サイズで展開されています。それぞれ44~46(S~M)・46~48(M~L)・48~50(L~XL)に該当するとのこと。
身長173cm 体重65kg 標準体型の私が選んでいるのはサイズ3となります。いつも着ているシャツと比べているとかなり身幅にゆとりがあるので、1つ下のサイズでも全く問題はなさそうですが、そうすると袖丈が足りなくなるので、やはりこのサイズで正解かと思います。抑揚の少ないボックスシルエットということもあって、だいぶリラックスした雰囲気が出ていますね。

横からの視点で見るとこんな感じ。ゆったりとした身頃や強めのテーパードのかかった袖筒の感じが伝わるでしょうか。着丈もお尻がすっぽりと隠れる十分な長さがありますが、スクエアカットの裾なので、タックアウトさせても違和感はありません。もちろんこの着丈なので、タックインさせることも可能です。
コーディネート

シャツ:Placide(プラシーデ)
パンツ:五十嵐トラウザーズ
特にこれといった工夫のない「ただ着ただけ」の装い。それでもちゃんと雰囲気が出ているのがこのシャツの真骨頂なのかもしれません。

シャツ:Placide(プラシーデ)
パンツ:FIVE ONE(ファイブワン)
シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)
スクエアカットの裾なので、タックアウトが推奨されているのかもしれませんが、個人的にはタックインさせた方が好き。身幅と着丈がしっかりとあるので、ブラウジングがきれにキマります。

シャツ:Placide(プラシーデ)
カットソー:UNIQLO(ユニクロ)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)
純然たるシャツ生地ではありますが、アウター使いしやすいシルエットなので、軽い羽織ものとしても活用できそうです。夏前ぐらにちょうどよさそう。
まとめ
新進気鋭のブランド・プラシーデのコットンシャンブレーシャツをご紹介しました。
フランスのブランドを取り上げるときはいつも感じることですが、「なんだか洒落ている」「雰囲気がある」といった、少し抽象的な言葉で語ってしまうことが多いような気がします。このシャツも例に漏れず、そうした言葉でしか表現しづらい魅力を持った一着だと思います。
頑張りすぎているわけではないのに、どこか洗練されて見える。そんなフレンチカジュアルらしい空気感を楽しめるシャツです。肩の力を抜いて着られる、自然体の一枚をお探しの方にはおすすめですね。
今回は以上です。