WAW(プロレスの団体名ではない)
巨匠ウィリアムAウエルマン
その代表作ともいえる超名作なのに
日本ではまったく埋もれている無声映画の傑作、、、<人生の乞食>

<人生の乞食>
物語は
ある時、浮浪者の男が腹を減らし通りかかった一軒家の戸を叩いた、食卓の椅子に腰かける主の後姿に向って、恥を忍んで食事を恵んで欲しいと、、、ところが主の反応がない、男は家に入り、声をかけ続け近寄るが主は微動だにもしない、、、食卓にはステーキの載った皿、男は懇願して主の身体に触れたとき腕から床に流れ落ちる血を見た、主は殺されていた、、、家の中を探索すると、家政婦の若い女が逃げようとしているとこだった、それを捕らえて事情を聴くと、女は自分が主を殺したと告白した、その理由は主が女に強姦しようとしたから、、、そこから始まる男と女の逃亡劇、、、、女はボーイッシュな格好で男と共に浮浪者のように彷徨う、、、途中、浮浪者のグループに捕らわれる二人、そのボスが執拗に女を欲しがる、、、指名手配され警察からもボスたちからも逃れようと喘ぐ二人の運命はいかに、、、
映画は
小説でも演劇でも写真でも音楽とも違う映像表現芸術(もしくは娯楽)
しいて何に似ているかと考えれば
「紙芝居」が一番近いかもしれない
重要な、それこそ画の連なりにより
観るものに刺激を与える
泣いたり笑ったり不快に感じたり
その見せ方が映画と紙芝居には共通する
しかし
(無声映画、もしくは優れた)映画では
説明やセリフがなく
印象的なショットの数々で
たとえ字幕のセリフがなくても伝わる
優れた映画!モーションピクチャー!
空腹はやがて飢餓になる
すぐに逃げなくてはいけないのに
死人の食事の肉を手に取りポケットに突っ込む
すごいね、映画だね、人間だね
生きること、働くこと、食べること、チャップリンだね
食は映画なり!
この映画を観て
すぐにハッとする
主役のルイーズブルックスが
ボーイッシュな姿で
帽子を目深くかぶり
男と二人汽車に忍び込んで移動する
分かる人は直ぐにピンとくるはず
同じ格好でベロニカレイクが
名作<サリヴァンの旅>で演じた女
というか正確には
レイクがブルックスそのものの摸倣
物語では<サリヴァンの旅>が乞食の恰好をして
実際に浮浪者の体験を通し社会を知ろうとする実験であるのに対し
<人生の乞食>では運命に身を任して乞食にならざるを得ない
積極的に運命を求めた女と受動的に運命をとらえた女
姿恰好は同じでも、まったく正反対な立場の女
<サリヴァンの旅>は
ウエルマンに対する
プレストンスタージェスからのラブレターのようだ、、、

こちらは<サリヴァンの旅>
若干表情に余裕あり