

<たそがれ酒場>細川たかしの唄のようなタイトルだが、どことなくフランス映画の趣、それはセットだったり、音楽だったり、津島恵子がディートリヒのようであったり、そこに集う客を魅了するのはフランス映画ではないが<ギルダ>リタヘイワースのようでもある、、、
広い酒場のセットからキャメラは決して外へは出ない、外で何かが起こっていてもキャメラは外を映さないのは<カサブランカ>や<旅芸人の記録>のよう、、、しかし本作は全編セットの中だけにいる、キャメラは留まりそこに集まる人々を捉えた群像劇、ほかに観たこともないような唯一無二な映画、相米が「生涯のテン」に挙げているが、いかにも相米が好きそうな作品だ、、、
キャメラはセットの中に留まるというが、その限られた空間の中でクレーンやドリーで縦横無尽だ、(その当時なかったはずの)ステディカムで撮ったような動きもあるし、よくクレーンでやれたなと思うシーンもある、ひとつのセットの中でこれだけのアングルがあるんだと感心し、ひとつとして同じショットのない、撮影教本を見せられているかのような本作、、、面白いかどうかは別にして、間違いなくとんでもないスゴイ映画、映画マニアの間では評判だが一般的にはあまり知られていないが日本映画史に誇るべき大傑作だ、、、







