※ショッキングな内容が含まれるので、心を痛まれている方はこの記事を見ないことをお勧めします。
荻上チキのSessionで、アメリカ・イスラエルのイラン攻撃の特集をしていました。
49分ぐらいの特集を聞いていて、後半で、「では、世界各国のこの攻撃への反応は?」という話題になったところで、専門家として呼ばれていた中東研究センターの遠藤さんが「必ずしも、世界各国が批判的かというとそうではない。イラン政府による反政府デモへの弾圧に賛同するように捉えられるのを恐れているから」といった話がありました。
確かに、各国の反応を見て見ると、欧米各国で明確に反対しているのはスペインぐらいです。
How the World Is Reacting to the Attack on Iran | TIME
スペイン首相自らTweetしてるぐらい。
Rechazamos la acción militar unilateral de EE.UU. e Israel, que supone una escalada y contribuye a un orden internacional más incierto y hostil.
— Pedro Sánchez (@sanchezcastejon) 2026年2月28日
Rechazamos igualmente las acciones del régimen iraní y de la Guardia Revolucionaria. No podemos permitirnos otra guerra prolongada y…
スペインは今年1月のアメリカのベネズエラの軍事介入に対し、ラテンアメリカ諸国と共同して批判的な立場を取っていましたから、それに続く形になります。
私の感覚だと、アメリカとイスラエルが行っていることは話にならない蛮行ですが、各国の反応が批判一色でないとすると、イラン政府の反政府デモへの弾圧がどれだけ凄まじいものなのか、知っておいた方がいいと思い少し調べてみました。
結論から言うと、昨年12月末から今年1月下旬のたった1ヵ月で、政府発表でも約3千人、TimeやThe Guardian等の報道機関では最大3万人強の民間人が虐殺されたそうです。詳しくはWikipediaの英語版がよくまとまっています。
2026 Iran massacres - Wikipedia
The Guardianの動画では、道端に多くの死体袋があるのを確認できます。
これは、私の想像以上でした。
私を含め日本人の多くにトラウマを植え付けた東日本大震災での死者・行方不明者の合計で2万3千人ぐらいです。ミャンマー・クーデターでの国軍拘束下での死亡者数が約2千人、イスラエルのパレスチナ侵攻での約2年間の民間人の死亡者数が約7万人です。色々な数字があるものの、自国民をたった1ヵ月で最大3万人強殺害するというのは尋常なことではありません。
もう少し詳しく知りたい場合は、次のTimeの記事が詳しいです。この記事では1/8・9のたった二日間で3万人が殺害されたと報道しています。
More Than 30,000 Killed in Iran, Say Senior Officials | TIME
1/8・9というと、ちょうどイランでの情報遮断が行われたタイミングです。
この情報遮断のニュース自体は私も見た記憶はあったのですが、まさかその裏側で、こんな虐殺が行われていたとは知りませんでした。自分の情報感度の低さを恥じるばかりです。この虐殺に対し、10万人規模のイラン人コミュニティがある、アメリカ、ドイツ、カナダ、スウェーデン、イギリス等では大規模な反イラン政府デモが行われていたようです。
この虐殺の事実を知った上でも、アメリカ・イスラエルが戦争を仕掛けたことは正しいことではないと私は考えています。これを認めたら、ロシアや中国の領土拡大も許容することになってしまうから。それは認めてはならない。
ただ、正直に言えば、心がぐらつきました。だって、これだけ多くの人が殺されているわけですから。国際社会は、イラン政府による虐殺を止めることはできなかった。
頭の中では整理はできているのに、どうにもやるせない。トランプやネタニヤフがやっていることは彼らの権力の維持のためであることは明白で、彼ら自体は当然弾劾されるべき立場だと分かっているのに。
以上、私の今考えていること含めて整理しておきました。
なお、冒頭の注意文も確認し、ここまで読まれている方は大丈夫だと思いますが、この件含めて、社会の出来事に心を痛めていて、日常生活が疎かになっている人がいるとすると、情報断ちをするのをお勧めします。
確かに、社会の出来事に注意を向けるのは大事なことであるものの、それは自分の生活あってこそです。自分に余裕があればできることも増えます。