今週読んだ絵本です。

「あぁとくんを みかけませんでしたか?」
文:ジョン・シェスカ
絵:レイン・スミス
訳:おびただす
(六曜社 2016年2月15日 第1刷発行)
面白い形をした絵本です。
縦147cm×横285cm、48P。
細長~い。
どうしてこの形状になったんでしょうか。
私は珍しい形が気になって、思わず手に取りました。
ついでに言えば、随分長めなタイトルだなとも思ったら
原題は「SEEN ART?」
なんとすっきりスマート。
絵本の内容は、MOMAに関すること。ニューヨーク近代美術館が舞台です。
主人公の「ぼく」はニューヨーク53番街の角で友だちと待ち合わせ。
「ぼく」が待ち合わせ場所に行ってみると
まだ友だちは来ていないみたい。
そこで通りを歩くおばさんに
「あぁとくんを、みかけませんでしたか?」と尋ねます。
そう、「ぼく」にとって「あぁとくん」は友だちの名前。
でも、聞かれたおばさんは違う受け取り方をします。
このあたりが、日本語で訳された文を読むと、私にはちょっと違和感がありましたが、原題を踏まえ、「SEEN ART?」に置き換えて読むとスッキリ納得です。
このあと、出会う人たちに「ぼく」は友だちを探して尋ね続けます。
「SEEN ART?」
すると、誰もがすぐさま頭に思い浮かべるのが
53番街通りを真っ直ぐ行ったところにあるMOMAであり
そこに展示されている名画や名品の数々なのでした。
「SEEN ART?」
「ぼく」の問いかけに対して、それぞれが「これが自分にとってのARTだよ」とでも言うように、思い思いのMOMAに収蔵された作品「ART」を紹介してくれます。
最初に出会ったお姉さんが連れて行ってくれたのは
ゴッホの絵画「星月夜」の前。
リキテンスタインの「ボールをもつ少女」を案内してくれました・・・
43ページ目に「ぼく」がぼくにとっての本物の「あぁとくん」を見つけるまでには
たくさんの作品に出合うことができる、芸術の秋にふさわしい楽しい絵本です。
物語の巻末には、絵本に収録されている作品についての作品名や作者名、作品の種別、材料、技法など詳細な情報が掲載されています。
