今週読んだ絵本です。

「マーガレットとまいごのユニコーン」
作・絵:ブライオニー・メイ・スミス
訳:ひびのさほ
(岩崎書店 2023年11月30日 第1刷発行)
知っているようで知らない「ユニコーン」
この絵本のユニコーンは迷子の赤ちゃんです。
ゴマフアザラシみたいに、体には水玉模様があります。
迷子になって草むらで「くすんくすん」と泣いているところを主人公の女の子マーガレットに保護されるところからお話が進んで行きます。
赤ちゃんのころのユニコーンなんて想像もしたことなかったんですが、こんなに可愛らしいなら一目会ってみたい。
ユニコーンをウイキペディアで調べてみると、「獰猛」とか「最強」とか人に馴れることは決してない孤高の野生動物として数々の言い伝えが残されています。
ゾウより強く、怒ったら手に負えない気性だとか。
額の中央から螺旋状に伸びた尖った長い角が特徴で「一角獣」とも呼ばれ、この角には水を浄化し、毒を中和する作用があり、更にはどんな病気も治してしまう力があるとも書かれていました。
ところが、絵本に出てくる赤ちゃんユニコーンはそんな大人になる前の姿?あどけなくて寂しがり屋で甘えん坊。マーガレットに保護され抱っこされたその顔はキョトンとして心細げでした。
物語の多くの場面に映る自然の情景がとても美しいです。風を感じ、季節の移ろいを感じます。秋から冬にかけての緑の変化と、冬に向けて静けさが一歩一歩深まっていく様が、マーガレットと赤ちゃんユニコーンのひと冬の繋がりとともに描かれていきます。
ところで、ユニコーンの主食ってなんだと思いますか。これは(たぶん)ウィキペディアにも書かれていなかったはず。この物語は、そんな新情報も教えてくれています。
描かれるもの全てが美しく優しい、海辺に近い山間に起こった奇跡のような出来事にあなたも触れてみませんか。
