今週読んだ絵本です。

「おやすみなさい おつきさま」
作:マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵:クレメント・ハード
訳:瀬田貞二
(評論社 1979年9月20日初版発行 2019年6月10日56刷発行)
原作:GOODNIGHT MOON(1947)
最初のページは、青と白のストライプ柄パジャマを着たうさぎくんが、ひとりでベッドに休んでいる部屋の場面。鮮やかな緑色の壁が印象的です。
部屋の中には、時計や玩具などいろいろなものが置かれたり飾られたりしています。
横長の小さな本のページを一枚ずつめくると、その部屋にあるものたちをひとつずつ紹介するように描かれたイラストに、ある言葉が添えられていきます。
その言葉は「おやすみ」。優しく語りかけるような「おやすみ」がページをめくるたび、そこに登場するものたちに向けて続きます。
なかなか眠れないのか、それとも自分の周りの全てに「おやすみなさい」を言いたいのか、うさぎくんはときどきお布団から出たり入ったり。上を見たり横を見たり。
そうしているうちに、少しずつ段々と部屋の明かりが落とされ、鮮やかだった緑が、深緑色の空間に変化して、とうとううさぎくんも眠りについてしまったようです。。。
この絵本を読み終わったとき、心の中に「寝静まる」という日本語が思い浮んできました。
「寝静まる」を調べてみると、970-999年頃に編まれた宇津保物語に「もののふのねしづまるをうかがひて」とあるそうです。
人にとって眠ることはどこであってもいつであっても、とても大切なものだということを改めて感じました。
夜の、心を落ち着かせて眠りにつく、ごく当たり前の時間の大切さが、飾りも何もない「おやすみ」という言葉に込められていることをしみじみと実感できた絵本でした。

