今週読んだ絵本です。

「アンガスとあひる」
作・絵:マージョリー・フラック
訳:瀬田貞二
(福音館書店 1974年7月15日発行 2009年9月15日第35刷)
原作:ANGUS AND THE DUCKS (1930年)
黄色にもいろいろあります。レモン色、山吹色、蜜柑色・・・この作品で使われているのは明るく鮮やかな菜の花色です。
横長(18×26㎝)のページをめくると、色付きの画面と白黒の画面が交互に現れます。色付きの画面の中で背景や物の輪郭を描くのに効果的に使われているのがこの菜の花色。元気で活き活きとした印象を与えてくれます。
また、シンプルでしっかりとした筆致で、動物たち(猫もチラッと登場します)の特徴を表現しています。
物語のあらすじは、アンガスという名の小犬が家から飛び出してアヒルを追いかけていくと、途中から立場が逆転、アヒルに追いかけられて猛ダッシュで家の中に飛び込んで戻るというもの。ガーガーワンワン賑やかですが、ストーリーはいたってシンプルです。
スコッチテリアの黒毛のアンガスは、好奇心旺盛でなんでも知りたがり屋。ソファの下をのぞいたり、だれかの靴を運んでみたり。散歩中に生垣の向こう側にいる二羽のアヒルが気になって仕方ありません。リードで繋がれているのでいつもは勝手に動き回るわけにもいかずモヤモヤ。しかしある日、偶然にも家の扉が開いていて・・・
やんちゃな小犬ならいかにもありそうな行動と、アヒルって意外と気が強い?のかもっていう逆襲が愉快に楽しく描かれています。
おしまいの場面はお家に犬がいる方ならきっと見たことのあるポーズで締めくくられています。さて、アヒルに追いかけられて大慌てで家の中のソファの下に駆け込んだアンガスは、何をどんなふうに思ったでしょうか?
作者のマージョリー・フラック(1897-1958)さんはアメリカ・ニューヨーク生まれ。挿絵画家から絵本作家になられたそうです。小犬のアンガスシリーズは5作品。アメリカの絵本の基礎を築いた一人と言われています。