今週読んだ絵本のご紹介です。

「ワイルド・アイデア
自然のなかにひらめきをみつけにいこう」
文:エリン・ケルシー
絵:ソイアン・キム
訳:光橋翠
(新評論 2023年6月26日 初版第1刷発行)
原作「Wild Ideas Let Nature Inspire Your Thinking」2015年
フェルトや糸や紙を使用した立体的な描画が、不思議な奥行きを感じさせる絵本です。多彩な自然の中で、動物と人間の子どもたちが遊んだり触れ合ったりする想像力豊かな世界が描かれています。
困ったことやトラブルに直面するのは人間だけじゃない。どんな生きものにもそういう場面があるのは当たり前のことだけど、そんなとき他の生きものたちがどうしているかなんて考えたことがなかった。
生きものたちは、それぞれの力で、それぞれの方法で、自分たちの問題に向き合っている、本書はそのことを自由で夢のある絵とともに私たちに伝えてくれます。
例えば、ハチは問題を解決するために足し算や引き算ができるようになり、リスは車の往来激しい道路の渡り方を人間を観察してマネするんだとか。驚くような問題解決策を見つけて、生きものたちはそれぞれの生をたくましく生きています。
なかでも私は、フンコロガシが道に迷った時の解決策には夢とロマンを感じました。そんなことがあるの⁉そして、どうして人間はそうしていると解ったの?と思わずにはいられない解決策です。皆さんはご存知ですか。
この本で紹介されたエピソードは全て、長年科学者たちが研究を積み重ねて判明したものだそうです。
著者によるあとがきには、本書の内容について、より詳しい解説が掲載されたサイトの紹介がありました。このサイトの中の、「クジラが気泡の網を吹く美しい映像(本書あとがきより)」は迫力満点、必見です。
困ったことや問題が発生すると、「どうにかしなくちゃ」とあれこれ考えたり工夫するのは人間も他の生きものたちも同じようです。
さて最後に、前述のフンコロガシの解決策をご紹介したいと思います。
そして フンコロガシは
方角が わからなくなると
夜空を みあげて 天の川を 目印にする。
いかがだったでしょうか。ロマンティックじゃありませんか?