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【今週の絵本】言葉の楽しさ満載の絵本

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今週読んだのは同じ作者の作品2冊です。

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一作目は、ニューヨークタイムズベストセラー・Amazon USAベストセラーになった作品なので、ご存じの方が多いかも。

「翻訳できない世界のことば」

作:エラ・フランシス・サンダース

訳:前田まゆみ

創元社 2016年4月20日 第1版第1刷発行)

 

私は以前に紹介した絵本「くまのこポーロ」の訳者・前田まゆみさんを追いかけて、この本に辿り着きました。

著者のエラ・フランシス・サンダースさんは、プロフィールを見ると、この作品を作ったとき20代。さまざまな国に住んだことがあるそうです。文章だけでなくイラストも手掛けています。

見開きの1画面に、いろいろな国の翻訳できない1つの言葉がイラストとともに、解説付きで描かれています。”翻訳できない”というのは、その国の言葉では1つの単語で言い表せても、ほかの国の言葉では1つの単語では翻訳できないこと。日本語の単語もいくつか採り上げられていますが、例えば「わびさび」。ほかの国の言語では、これと全く同じ意味を持つ単語はないということです。

 

言葉の意味を表現する、さりげないユーモアが散りばめられた洗練されたイラストも素敵です。毎日1ページずつ開いて、絵画のように立てかけて眺めたら楽しそう。さらに日本語訳の本作には、原作にはない言葉の読み方がカタカナで追加されています。

 

アイスランド語の動詞「ティー」どんな意味だと思いますか?オレンジ色と黄土色の小さな無数のボタン状の時計がイラストには描かれています。イラストのなかに記されたその意味は「時間やお金があるのに、それを費やす気持ちの準備ができていない。」なんと、たった4文字で、こんなに込み入った意味が込められているとは。日本語には同じ意味の単語はないですね。

 

こんな興味深い「翻訳できない世界のことば」が本作には52語も詰まっています。

もうひとつだけ私のお気に入りの言葉をご紹介。それは、「ポロンクセマ」。フィンランド語の名詞です。意味は「トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離。」=約7.5㎞だそうです。

 



もう一冊は、同じ著者の

「誰も知らない世界のことわざ」

作:エラ・フランシス・サンダース

訳:前田まゆみ

創元社 2016年10月10日 第1版第1刷発行)

 

こちらもポップで洗練されたイラストとともに、見開きの1ページに各国の、私は聞いたこともない、どんな意味なのか想像もつかないことわざが、意味の詳しい解説と、ことわざの日本語訳と共に描かれています。

 

フィンランド語のことわざ「ウサギになって旅をする。」皆さんならどんなイメージを持ちますか?著者によるイラストはとっても可愛いんです。連なる列車の一台に、大きな薄茶色のウサギが乗っています。きっと楽しい良い意味があるんだろうな?と解説を読んでみると意外や意外。「切符代を払わずに旅をする」という全然よろしくない意味で使われています。

 

それに対して、ペルシア語の「あなたのレバーをいただきます。」は思いがけない良い意味が。てっきりサスペンスかスリラーの要素がある言葉かと思いましたが、このことわざには深い愛情を表現するときに使われています。意味は「あなたのためなら、何でもする」「心から愛している」「食べてしまいたいくらい、あなたを愛している」。でも、日本でもしこのことわざで愛情表現しようとしたら、きっと逆効果、相当怖がられてしまいますね。

 

アイルランド語で「ブタの背中にのっている。」とか

コロンビア・スペイン語の「郵便配達員のくつ下のように飲み込まれる。」とか

固定観念を破壊してくれることわざの数々が詰まっている、目から鱗の絵本でした。




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