今週読んだ2冊のご紹介です。

1冊目は…
「世宗大王をさがせ ーハングルをつくった王さまー」
文:キム・ジン
絵:チョン・ジユン
訳:わたなべなおこ
(株式会社TOY Publishing 2023年9月25日 初版第1刷発行)
世宗大王といえば。
お隣の国の超有名人
きっとご存じの方も多いはず。
朝鮮王朝の4代目の王さまであり
国民のために生き
人びとにもっとも愛された王さま
農業の解説本「農事直説」を作らせたり
世界初の雨量計である「測雨器」を発明させたり
医学書「医方類聚」を作らせたりと
さまざまな分野で偉業を成し遂げました。
韓国の紙幣に肖像画が描かれ
ソウルの広場には世宗大王像が建てられています。
そして、朝鮮時代の全ての庶民が
本を読むことができるようにするため
世宗大王が作り上げた独自の文字こそ
28字からなる「ハングル」です。
この絵本にはそんな世宗大王が
「ウオーリーをさがせ」の如く、
王宮の中で臣下や宮女たちが働く場面や
王宮の外側、市場や路地裏での庶民生活の
賑わいに紛れて、片隅にこっそりと現れます。
じっくり探さないと見つからないので
私たちはいつのまにか当時の光景の
ひとつひとつを丁寧に見て回ることに。
それこそが世宗大王の思惑でした…
イラストからは当時の人びとの生活が
生き生きと伝わってきます。
宮女たちが忙しく立ち働く厨房や
数々のお店が並ぶ街中に集う庶民の暮らし
櫛を売る店もあれば硯を店先に並べる店も…
私がこの絵本を手に取ったきっかけは
友人が貸してくれた韓流DVD。
ドラマの主人公は美しい宮女と、かの世宗大王。
一週間かけて、毎日4時間一気見したその余韻が
たっぷりどっぷりと残っていたからでした。
絵本の世宗大王の風貌が、
韓流DVDの王さまと似ている気がしたのは
私がドラマにはまり込んでいたせい?

もう1冊は絵本ではないのですが
ほのぼのとしたイラストのおかげで
弥生時代に親近感を感じた本です。
「知られざる弥生ライフ」
著者:譽田亜紀子
イラスト:スソ アキコ
(誠文堂新光社 2022年2月1日 第3刷)
実は私、知っているようで
まるで弥生時代を知らなかったことに
本書を読んで気が付きました。
私の中で弥生といえば
「弥生会計」「弥生給与」という
長い間、仕事で使用していた会計ソフト。
本書は、こんな私のような
知らなさすぎの人はもちろん、
一般的な知識は十分持っている方にとっても
目から鱗の出会いがあるかもしれません。
知ってましたか?
北海道には弥生時代がない、ということ。
全国津々浦々、縄文から弥生へ移行していったと
思い込んでいた私には驚きの事実でした。
本書はまず弥生時代の基本的知識にはじまり
1章 社会の移り変わり
2章 衣食住とお仕事
3章 弥生時代の祭祀
4章 弥生遺跡ガイド
の6章に分かれて、思いがけない真実を交え
イラストや写真をふんだんに使って解説しています。
スソアキコさんのイラストは、
ところどころに何とも言えないおかしみがあって
弥生人の呟きや動作にクスッと笑ってしまいます。
多数掲載されている弥生時代の遺跡写真には
ドキリとするようなリアルなものもあって、
当時に思いを馳せるきっかけになると思います。
知っていましたか?
顔に入れ墨をする習慣があったとか
イイダコ獲りがブームだったらしいとか。
こんな、なぜどうしてと不思議な情報にも
触れることができます。
弥生時代から始まったとされる
水稲作りと戦争との関わりについて
著者の考察が書かれている箇所には説得力があり、
現代に通じる普遍性もうかがえます。
また、弥生人の恋や、
弥生犬・弥生猫についてのコラムも
興味深く読みました。
(弥生時代は弥生犬にとって
受難の時代だったらしいです(-_-;))
おしまいまで面白おかしく読んでいるうちに、
以前より弥生時代が身近なものとなりました。

