そう感じたときは。

「ひとりぼっち?」
(徳間書店 2007年11月 初版)
作・絵 フィリップ・ヴェヒター

どんな絵本…
原作はドイツ・フランクフルト生まれの作者が
タイトル「ICH」(日本語訳「私」)で2004年に発表。
日本語のタイトルが気になって手に取りましたが
作品を読んでみると
日本語のタイトル「ひとりぼっち?」は
作品のなかの、ある一部分を取り上げて表したもの。
それよりは、どちらかというと私は
原題の「ICH」のほうがよいなと思った作品です。
絵本そでの紹介文によると
「絵本という表現方法を最大限に生かした、
実に絵本らしい絵本」とドイツで絶賛されたそうです。

どんなお話…
主人公は茶色の大きなクマくん「ぼく」
お話のはじまりはこんなふう
ぼく。
ぼくは こんな じぶんが すき。
じぶんの いきかたで いきているのが すき。
自己肯定感100%って感じのクマくんです。
クマくんの好きなことや生活スタイルが
クマくん自身の言葉で、つぎつぎ紹介されます。
それはいたって普通のことなんですが
クマくんはそんな「ぼく」を大好きなんです。
自分をしっかり受け止めて
いつもハッピーに生きている「ぼく」ですが
ときには落ち込むことも。
自己肯定感が20%ぐらいに下がってしまったときに
「ぼく」がすることとは?

やっぱり人は、いえクマは
いえいえ「ぼく」はひとりでは生きられない生き物
「ひとりぼっち?」と感じたときの処方箋が
ラストシーンに描かれています。
絵本ですから、たぶん子ども向け
子どもさんが読んだら
「ひとりぼっち」にならないために
どうすれよいかを感じ取れるけど
もしも、もしも「ひとりぼっち!」の大人が読んだら?
ちょっと心配になったラスト。
そんな場合はとりあえず、どうしましょう?
「ひとりぼっち⁈」を考えるのは一休みして
100冊くらい、いろいろな本を
読んでみるのはいかが。
そしてお気に入りの主人公をひとり見つける。
見つからなかったら、もう100冊。
もう一度「ひとりぼっち?」を考えるのは
そのあとで、ってことに。
うんと大人なら、もしかすると
何を考えてたのか忘れちゃうかもしれません。

縦横15センチの可愛らしいサイズの絵本
クマくんの「ぼく」を中心に街の中や野原や
登場するキャラクターも、軽快で親しみを感じる
愉快な絵柄です。
私は最後の最後にでてくるクマくんのポーズが好き。
ちんまりしてるので、どうぞ見逃さないでご覧ください。
