朝方6時前に目が覚めましたが、外はまだ暗く寒いのもあってふたたび布団へ。二度寝してしまいました。
「よあけ」(福音館書店 1977年6月発行) 作・画 ユリ―・シュルヴィッツ 訳 瀬田貞二

どんな絵本でしょう…
ここまで、30冊ほど様々な絵本を手に取ってきましたが、今回の絵本は、改めて絵本にもいろいろなものがあるんだなぁと、つくづく感じさせられた絵本です。
一見、絵本に見えないというか。大人向けの画集のようです。
静かな風景画、色合いもとても落ち着いています。
楕円形の丸窓から眺めているような縁取り。
どこか中国の水墨画を思い起こさせる絵です。
タイトルにあるように、夜明け前の薄暗い風景からこの物語ははじまります。
湖の岸辺にある大きな木の下に、ひとりのおじいさんとその孫の男の子が毛布に包まって眠っています。
ページをめくるたびに、少しずつ少しずつ空が白み始め、周囲がほのかにゆっくりと明るさを帯びてきます。
朝方のひんやりとした空気があたりをつつんでいるのが、こちらにも感じられます。
そして、少しずつ少しずつ、あたりの景色がはっきりと見え始めます。
おじいさんと孫は、起きて、朝の身支度をし、火をおこます。
すべてが、朝靄の静けさの中で進んでいきます。
そしてやってくる夜明け、太陽が空の上にのぼると、周囲は鮮やかな緑に一変します。
著者は…
1935年、ポーランドのワルシャワ生まれ。4歳で第二次世界大戦にあい、各地を転々としたのち、1959年アメリカへ渡る。2年間ブルックリンの絵画学校に学び、やがて子どもの本の仕事を始めた。「空とぶ船と世界一のばか」でコールデコット賞を受賞。
東洋の文芸・美術にも造詣が深く、本書は、唐の詩人柳宗元の詩「漁翁」をモチーフにしているそうです。原題は「DAWN」、1974年アメリカで出版されました。
大人っぽいということで、出版が見送られそうになったのを、訳者の名訳で出版されることになったそう。なるほどと納得です。
夜明け体験あったかな…
そういえば、屋外で夜明けを迎えたのは、いつのことだっただろう。
最近はキャンプが流行っているので、経験されたことのある方も多いのでしょうか。
いつかは忘れてしまいましたが、何度か自然のなかで朝を迎えたことが。
慣れないテントのなかでは、ぐっすり眠ることもできず、いつもよりずっと早く起き出すと、まだ薄暗い森の中。しばらくすると、白々と夜が明け始め、遠く林の合間から日が昇っていく。あのときの空気感、静謐な時の流れは、今もからだの奥に染みこんでいます。
漁翁 柳宗元とは…
知らなかったので検索。読み方は「ぎょおう」「りゅうそうげん」、漁翁は中国の漢詩、柳宗元(773~819年)は、中唐の文書家、詩人。
意訳を読みました。確かに、孫は登場しませんが、この絵本の物語によく似ています。
夜明けの、と言えば、ブルースやミュー、いろいろありますが私はこれ。