10月最後の日曜日、今年もあと残り2か月。1月からの出来事をちょっと振り返ってみる。印象に残ったこと、残らなかったこと。
「もりになったライオン」(ポプラ社 2001年12月第1刷) 作・絵 松原裕子
どんな絵本かな…
いつも寝てばかりいる、一頭のライオンが主人公のお話です。
あんまり寝てばかりいるので、背中に草がぼうぼうと生えてしまっています。
周りのライオンからはバカにされ笑われてしまいます。
それでも、なんにもする気にならないライオン。
なんにも考えずに、何かをぼーっと見ています。
ぐうたらなライオンの、教訓的なお話しなのかな、と思ったら違っていました。
動かずに、ずっとぼーっと見ているライオンにだけ、そんなライオンだからこそ見えるものがありました。それは、、、、
百獣の王といわれる大きな大きなライオンが、同じ森にすむ小さな小さな存在に目を向け慈しむすがたが印象的なストーリー。
背表紙写真はライオンの後姿。色も形も自由奔放で躍動感のある絵です。
ヌーの群れが、かなりひょうきんな顔で群れを成して迫りくる場面は笑えて迫力満点。
中でも、体中に草が生えて緑色になったライオンと、小さなピンクのふくろうがうれしそうに戯れるシーンが一番好きです。
子どもと一緒に、ゆっくり絵を隅々まで眺めながら、読み聞かせてみたい作品です。
読み終わったらきっと、ライオンと一緒にうれしい気持ちでいっぱいになることと思います。
著者のプロフィールは…
1976年、東京都生まれ。成安造形大学日本画科を卒業。本作がデビュー作。
2001年発行の本書の著者紹介によると、「現在、新作絵本を多数、楽しみながら、制作中。絵を描くだけでなく、公園づくりや陶芸などにも熱中している。好奇心はとどまることを知らず、今後の活躍が大変期待される。」
検索してみたところ、本作のほかに「田んぼのきもち」(2004年)と「わたしのはなし」(2008年)の2作が出版されています。
今年を振り返ってみると。ある出来事がきっかけとなり、それに好奇心が強いこともあって、数カ月前初めて創作童話の公募に応募してみました。自身としては最高傑作でしたが、主宰者側からは何の音沙汰もなく・・・つまり、ボツですね。何がいけなかったのかなと、考え続けていましたが、この絵本を読んで、なんとなく感じたことは…
本書の文章には、主人公の心の動き、だんだんうれしくなってくる様子が、非常に短く簡単なことばでリズミカルに書かれており、ライオンの気持ちの変化が読み手にぐいぐい迫ってくる感じを受けました。
ライオンつながりで。