今週のお題「名前をつける」
夏目漱石『吾輩は猫である』を知らない人はあんましいないと思います。まあのっけからなんですけど、主人公の『猫』に名前がありません。
これを始めて読んだ時、バルザックの名付けエピソードに爆笑したことがあります。
前段として、『猫である』の登場人物はろくな名前がありません。なにしろ飼い主からして
さすがに漱石先生も思うところがあったのか、作中でネーミングについて語っています。
なんでも大作家バルザックのネーミングについて。大作家といえどもネーミングには悩んだらしく、たまたま遊びに来た友達を連れ回してパリを一日歩き回ります。そこではっと見つけたは『マーカス』の看板。
これにバルザックは大歓喜、手を打って喜んだといいます。Zをつけて『Z・マーカス』これが素晴らしいと。猫の感想が実に冷めています。
小説中の人間の名前をつけるに
一日 巴理 を探険しなくてはならぬようでは随分手数 のかかる話だ。
つまりまあ、バルザックでさえネーミングに1日かかったんだから猫の名前がノーネームでもしょうがないじゃん、と言いたいんじゃないでしょうか。
わたしはこれ読んだ時大爆笑しました。そりゃネーミングに1日かかってりゃ世話はない。
そして小説書くようになって、バルザックの苦労が痛切に理解できます。
めちゃくちゃネーミングってしんどいです。主人公クラスならともかく、雑魚やモブまで考えたくありません。こればっかりはAIでリストアップしたいくらいです。
そもそもこのブログからして『タイトルなんて思いつかない』からとって『たとなてかない』ですからね。
ネーミングってたいへんですよ。