田亀源五郎先生の新作「雪はともえに」が、2026年2月12日に単行本化し、1巻が出ます。
「魚と水」の雰囲気が好きで、次はどんなブロマンスをかかれるんだろうかとウェブアクションの連載を楽しみにしてました。
で、「雪はともえに」。
大正時代の少女雑誌(女性誌?)に小説を書いている小説家・松永春光と画家・一柳翠帳の出会いから始まり、いい感じに仲良くなりつつ、匂わされる関東大震災(大正時代をテーマとすると逃れられないですよね)と、テーマも設定も時代背景も全部いい作品なのでおすすめです。
上記で試し読みできます。
小説家・松永は恋人を失い傷心ですが、素晴らしい挿絵を描く一柳と親交を深めて、恋心を取り戻していくのが佳いです。
私は小説cobalt世代なので、少女雑誌に男性作家といえば赤川次郎先生のイメージしかなかったんですが、ちょっと野暮用で、大正・昭和の少女・女性誌を調べていたら、女性作家というよりほぼ男性作家で、今文豪と云われている方々が軒並み連載持っててすごい世界です。
余談ですが、「女性」(プラトン社)で、犬養健が「雲」という学習院を思わせる学校のブロマンス小説を書いているし、稲垣足穂も同誌で、「RちゃんとSの話」を載せています。
「令女界」「若草」に丹羽文雄が「青草」「附文以上」「豹と薔薇」とこれまた旧制中学を舞台にしたブロマンス小説を書いており、「雪はともえに」のキャラクーもそういう作品を書くのだろうか、などと穿っておりましたが、関東大震災がどうキーになるのか今は見えないので、ハラハラドキドキしながら読んでいます。
ともあれ、髪の本になるのは保存ができるのでうれしい限り(ウェブは便利ですが、サーバー壊れたり、サービス提供社が倒産して引き継ぐところがなかったらまあデータは消えると思うので、残らないのはもったいないなーと、単行本化を心より喜んでおります。)