まっくろくろすけに出会った話、聞きたいでしょ。
9月24日、手術の後、お水を飲ませてもらったその後、
あれこれ処置をすませて(お水も飲ませてもらった)ICUに運び込まれて、6時過ぎに晩ごはん…え、誰が食べるの? 私? 嘘っ! 食べられないよ!
おかゆを二口ほどすすっただけ。お腹なんかまったく空かない。3日間くらいほとんど食べられなかった。栄養士さんが心配して少し甘みのあるゼリー(と栄養士さんは言ってたけどプリンみたい)を付けてくれて、これは何とか食べられた。
9月27日の夕方からICUの個室に移されました。手術直後は看護師さんや先生の常駐しているフロアで、カーテンだけで仕切られた部屋にいたけれど今度は個室。先生たちからちょっと離れます。でも心電図のモニターとベッドがあるだけの殺風景な部屋で壁には丸い時計がかかっているだけ。窓も広くはなく起き上がらないと外が見えない。
おまけにICUでは私物は置けないそうで一旦家に持って帰ってもらっている。絵も描けないなあ… 何もできない…(する気もないかな)
晩ごはんの時間になって(術後4日も経ってると食欲は出てきてる)ベッドにテーブルを寄せて夕食を食べようとすると、?
天井から何やら黒くて小さな丸いものがポトッと落ちてきて…「うん?」でもテーブルの上には見当たらない。「え、どこ行った?」と私、周りをキョロキョロしてみたけどどこにも見えない。消えた…? しばらくすると今度は視線の端っこに駆け足で通り過ぎてくのが見えた。そしてすぐ消えた…
一番驚いたのは壁の時計の周りをグルグルと2周して消えたことだ。
何!なんだ、これは⁉ あーっ、黒くて小さくて丸くてすばしっこい奴、って
まっくろくろすけ、やん!

うわぁ!この歳でまっくろくろすけに遭遇してしまった!(私は子供か!)
さっそく食事を引き上げに来てくれた看護師さんに訴えた。
らんぷ「この部屋、何か住んでますね」
看護師「えっ!」(何を言い出すんだ、この患者は)
ら「私、まっくろくろすけを見ました」
看「へえっ」(まっくろくろすけと聞いて看護師さんの表情が和らぐ)
看「どんなのでした?」
ら「黒くて丸くて小さくてサーっと逃げました。あれはまっくろくろすけですよね」
看「えええっ」(驚きながら笑ってる)
さあ、それから私はこの部屋に入室してくる看護師さんたちをつかまえては「まっくろくろすけを目撃」した話を言いふらし倒しました。(おいっ)
「手や足はありました?」とか「何匹くらいいました?」とか色んなことを訊かれた。
「私も見てみたいなあ」と言う看護師さんもいて。
面白かったのは「目玉はありました?」と言う質問。
目玉があったら生け捕りにして絶対家に連れて帰るわ。。。( ̄▽ ̄)
ああ、楽しいなあ。看護師さんたちの間で「この部屋にはまっくろくろすけが住んでいる」と言う噂が広まれば良いなあ。新しく入った患者さんにも教えてあげて「まっくろくろすけのいる病室」に入りたがる患者さんが増えたら良いなあ…
でも、看護師さんは教えてくれました。「本当は何も見えてないんだけれど、手術後にはいろんなものが見えることがあるから」…
せん妄と言うのですね。脳の混乱だと言う事。看護師さんの言う通りです。
(私のようないい加減な患者ほど治りが早いのか)ICUでいろんな患者さんを見かけました。先生の問いかけにあらぬ言葉で応答をする方や一晩中うめいている方や怒鳴り声をあげている方… 看護師さんに恐る恐る「あの方はどうされたんですか?」などと不謹慎な質問をする私に「回復途中の患者さんです。もうすぐ元気になられますよ」と冷静に応えてくれる看護師さんに感服しました。
一般病室に移って、また家から私物を持ってきてもらって9月30日の月曜日の朝から病室のテレビで、あの「スクール・ウォーズ」(40年近く前の番組やん)の再放送(BSで朝7時から放送してた)を朝食を食べながら見て、8時からは新番組の朝ドラ「おむすび」を見て、とテレビ三昧の日々でした。(絵を描く気力は戻ってこなかった)
まっくろくろすけにまた出会ってみたいなあ。でも病室じゃなく、って何処で?
12/1