■ 上にも下にも羽ばたいて
今回は「回しかたのこと」。
暖かかったり寒かったりの季節です。
こういうのを三寒四温と呼ぶのだと、最近になって知りました。意味まではよく覚えてなかったな……。
知らなかったと言えば、寒い時期についた体のクセが残っていたのも知りませんでした。具体的には手の話で、動かせていたつもりがあまり動いていなかったのです。
特に上下の動き。
なわとびは、足の下へ回すときに力を入れることが多いので、上にもちゃんと回すことを忘れがちです。縄の軌道で頭上が弱いと、足の下へ回すときに縄の張りが弱くて縄を感じられません。コントロールがきかないということです。結果、強引に引っぱりぎみになって軌道やフォームがゆがんでしまいます。
今年の冬はなわとびする日に暖かいことが少なくて、晴れていても風が強かったり、風が弱くても気温が低かったりで、あまり体が動きませんでした。3重とびですら10回も続かなくて、5回くらいで回しきれなくなってちょっと愕然。寒さというより、さすがに年かと本格的に思うようになりました。
そんなある日、風も弱くて汗ばむくらいに暖かい中、なんだか体が固い気がしたんですよね。3重とびなら、肩から二の腕あたりが固くて、手先まで動きが鈍っている感じ。いやこれ、もうちょっと動かせるでしょ、と手を振ってみたら、急に縄の回りが良くなったのです。それが、上下の動きでした。
やっぱり、手を上に向けるのが中途半端でした。
なわとびは、上に跳びながら手は下げる「上下の違う動きができるかどうか」が実は重要と聞きます。跳びあがるなら、普通は腕も上げるのが自然な動きなのだとか。
でも、なわとびに慣れると、「手は下げる」が基本になって、案外手が上がらないものなんですよね。そもそも、重力は地面に向かっているのです。その意味では、むしろ手は下がるのが自然。そんな感覚が、寒さで動きづらくなったときに、手を上げづらくしていたのかもしれません。
寒い時期が続いて、こういう体の固まりかたがクセになっていたんだな、と思いました。
そこに気づくと、後ろ回しもサイドスイングも、リリースも各種交差も、ちゃんと手が動いているか確認するようになりました。特に、上へ回して縄を作れているか。ちゃんと回せていると、縄が上まで伸びて手ごたえを感じます。寒くて身が縮こまっていたときに届かなかった感覚があります。
もちろん、体が鈍くなってきたのもあります。
当たり前ですけど、自分の体も不死身じゃありません。疲れも早くなったし、どこまで衰えるのかまだ読めません。上に回すことすらきつくなる日が来るかもしれない。
重要だと思うのは、「どこが動かなくなるのか」に動きのポイントがあること。
今回で言えば、スイングで上に回す部分。こうやって、年齢とともにはがれ落ちていく技術を拾いながら、ヒントにしていきたいと思います。
