■ 舞い戻るTS
今回は「TSのこと」。
正式名称はわからないんですが……。
以前載せたこともあるこの動画で、変わった演出をやってるんですよね。
0:52 あたり。TSを回して縄を前に落としてわざと止めた ―― と思ったら、脚を振りあげて縄を後ろに回して後ろTSにして跳ぶという変わった技です。
脚を上げると言えば、TJとか、演出としてのエアキックやバレエ風の開脚が浮かびますが、縄を蹴りあげて回すような演出を見たのはこのときが初めてでした。
これ、実際は手もサポートしてるんでしょうか。
やってみるとわかります。脚がそんなに上がらない。動画のように足先が顔まで上がらないので、縄が頭を越えずにぺちんと前頭部あたりに当たって終わるのです。
縄を落とす位置も大事で、足首あたりだとちょっと跳ねあげづらい。甲の足先に近いところのほうが縄を張りやすいと思います。背中の交差からの距離(横から見たときの半径)が短いと縄がゆるむし、足首だと遠心力もきかせづらいのでしょう。
それにしたって、ちゃんと足(脚)で縄をすくいあげないと、後ろへは回ってくれません。

そこで後ろTSの出番です。体の前に縄が落ちた状態から背中交差状態で縄を後ろ回しにするのは体がきついものの、今回の技は脚で縄を後ろへ上げています。なんの動きもないところからのスタートではありません。むしろ動きはじめた縄のサポート。
脚で上げきるのが「本筋」なのかはわかりませんが、それができないなら手と脚で力を合わせて作りあげる技とも言えそうです。
おもしろいのが手のサポート。
ちゃんと縄をとらえる大切さがポイントになってます。ただ手を動かすだけだと、TSのフォームもあって縄がついてこないんですよね。脚で上げた縄を空中でとらえて、後ろまで回してあげる。
まずは脚でしょう。始めから手だけで回すと、脚は何もとらえられないエアキックです(実はそういう技なのかもしれませんが)。
脚で縄を上げながら、背中交差の手を後ろ回しの動きにすると、途中で手が縄の重みを感じます。脚から手に回す主体が交替した瞬間ですね。脚だけでは足りない軌道を手で補ってるわけです。縄との接点でもあるグリップの先までちゃんと動かすのが大事でしょう。
ウェブスキッパーのような動きは、手だけでも前後の切り返しに持っていけます。今回の技が脚も使っているのは、TSというフォームの動きづらさもある気がします。
それにしても――。
この技、競技の中で披露されてますが、技レベルはあるんでしょうか。最初の前回しのTSは脚を開いてのフリーズ(?)だけ。回転方向が変わって後ろTSになったように見えて、縄が通るときは腕を開いているので後ろとび扱いに見えます。
ただし、プレゼンテーションとしては、きれいに伸びた脚の鮮やかさもあって、加点されてるのかもしれませんね。珍しさを評価してもらえるタイミング限りの技だとしても、見て試した側としては大満足、です。