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「ア」と「ウ」の間

久しぶりにバスケットボールの全日本選手権を現地観戦してきました。
女子は皇后杯。

準決勝の二試合は第二体育館で。
私の推しはデンソーアイリス。相手は昨年の覇者富士通レッドウェイブ。
試合開始が午後4時。出講先の授業が6限まで入っていたので、そこからの移動では第1Qは間に合わず。
会場に入ってスコアを見ると第2Qに入ってもまだ負けているではありませんか。
私がきたからには、と応援した甲斐があり、そこから追いつき追い越す展開。
後半に入り、デンソーのディフェンスがしつこくなり少しミスの目立った富士通がリズムを崩し、差が開いた感じです。

第二試合はトヨタアンテロープスとエネオスサンフラワーズ。
リーグ戦好調のトヨタがリバウンドを制し、No. 14平下選手が大当たりで主導権を握りつつも、最終Qまでどう転ぶかわからない展開。最後の最後でエネオスのリバウンド、エヴリンの3Pで4点差になったところで勝負あった感。
解せないのは、トヨタの大神ヘッドコーチの采配。
大当たりの平下選手を最終Qのラスト3分までベンチに置いていたのは、負傷などないとしたらもったいなかった気がする。
この日は彼女の日でしたよ。

日曜日の決勝はデンソーアイリス vs エネオスサンフラワーズ。
こちらはTV観戦。
サンフラワーズの優勝で閉幕。
デンソーは入りが悪すぎた。私が現地で応援してなかったからでもないんだろうけど。
準々決勝、準決勝と苦しんだエネオスが序盤から主導権を握り、一時はデンソーが逆転するも、今季限りで引退を表明していた宮崎選手の気持ちが伝わったか、エネオスの若い選手たちの最終Qでの爆発力が印象に残った。
誰もが、そこは宮崎選手だろうと思っている中、MVPはエヴリンに…。
でも、最後の皇后杯を優勝で終われるなんて、やっぱり持ってるな、宮崎選手は。
おめでとうございます。


さて、
ツイッターでこんな投稿をしていました。

昨年度から某検定に「英文要約」が課されるようになり、それがまたライティングのスコアとして反映されるようなのですが
準2級プラス
2級
準1級
の多くで、時には1級まで
解答例ではなく、要約を課される素材文自体につながりとまとまりの不備が見られますから。
後は推してシルベスタ・スタローン…

このツイートは、その前のこんな流れから生まれたもの。

生徒・学生が提出するエッセイなどのライティング作品はAIを使って書いたものかどうかが不明確なので、指導評価の重点はAIで誤魔化せないスピーキングに移行すべし、ライティング指導はAIで代替できない高度なものに価値・重きを置いて…などという論を目にして驚いた。
下積み無しで高さが出せるか?

高度・高級なものには人たる生徒・学生が取り組む価値があるけれど、低度・低級なものはAIに代替させるべし、ってAIにも人にも、さらには「書くこと」そのものにもリスペクトがないんじゃないの?

私は基本的に「テクストタイプ」の類型に合わせて、アイデアジェネレーションから始めるので、つながりとまとまりが満たされているかを検証し時に批判します。
高校生や受験生はそもそも「一文を正しく書けない」のに「自由英作文」や「パラグラフライティング」なんて!というような批判はしません。

「一文を適切に&正確に」書くというときに、
・その一文の構成要素たるチャンクが英語として適切正確か?
・その一文の前後のつながり、主題へのまとまりが適切、的確か?
という虫の目と鳥の目で検討しないと英文にならないので、そういう一文未満と一文を越えた談話の指導の両方をするだけです。

某検定っていうのは日本の「英検」のことなんですが、公式サイトで次のようなことまで書いて、分析のための機械学習をさせないように懸命なんですが、そんなこという前に、ちゃんとした英文を書けるライターと、目利き・腕利きの作問チームで毎回のクオリティーを安定させてください。


知的財産権の取扱いに関する統一ガイドライン | 公益財団法人 日本英語検定協会

「機械学習」はダメ!っていうから、分析や検証に手間暇がかかるんですけど、その手間暇をかける価値がある英文をお願いします、ということです。
こちらの過去ツイはそれなりに反響があったんですが、もう6年前のことになりますね。
第一段落文頭の大文字のAlthoughは書いた後、論理を見直すのが吉。

先ツイで引いたのは準1級ライティングの公式の「解答例」。 公式は「正答例」とも「模範解答」とも言わないので目くじら立てるな、と言う人がいるかもしれません。 でも、直近だと準1級の24年度第3回、25年度第2回の解答例第1段落第1文でも、このパターンのテンプレ祭り。
では、肝心な論理展開は…。

詳しくは「公式」の解答例を見て欲しいんですが、
https://eiken.or.jp/eiken/exam/grade_p1/

次の25年第2回の第一段落の第1文の論理展開は要改善ですが、まだ軽傷です。

自家用車は便利ですが、悪影響が多すぎます。したがって、費用と公害の観点から、都市部の人々には公共交通機関の利用を義務づけるべきです。

こちらの24年度第3回の方は重症。

危険な動物はペットとして魅力的に見えるかもしれませんが、リスクが多すぎます。 安全面と動物福祉の観点から、人々が危険な動物をペットとして飼うことは禁じるべきです。

こんなテンプレを公式が示すから、その対策の果てに手にするライティング力ががが…

althoughは前提を読み手との間で共有し、主題への切り口を作るには効果的ですが、エッセイの冒頭段落で用いた場合に、共通基盤を設定する事実や資料などがないと、(読み手としては) 書き手の思惑、目論見に無理やり乗せられているという違和感、喩えるなら、「共同正犯」にさせられている感覚を持つことがあります。
2000年代ですからもうフタ昔も前のことですが、某K塾の「偏差値」で65以上とされる大学学部と医学部の入試長文約1500題から70万語程度のコーパスを作ったことがあります。
そこで検索すると、文頭のAlthoughは150例ヒット。結構あります。でも、段落冒頭の例はゼロ。まあ、当然といえば当然の結果。

ことばは人が使うものなので、

  • 「…とは絶対に言わない」なんて言わないよ絶対!

とマッキーの歌詞のようなことしか言えません。
私の過去ツイの助言に耳を傾けてくれることを願っています。

文頭のalthoughも考えものなのですが、第一段落の第一文を、大文字のAlthoughで始めるのは、ものすごい勇気と自信が必要になりますので、平均的な高校生の英文ライティングではお勧めしません。

次の書影は専門書の部類ですが、althoughは1冊通して総計93回出現。
うち文頭は20例と高確率。
そのうち9例が段落の冒頭ですが、チャプターやセクションの冒頭で使われているのは僅かに3例。
それでも、その3例とも先行文脈が明確にあります。特に4枚目の写真の

  • Although, as already mentioned, ...

に顕著。




Flowerdew, John. Discourse in English Language Education (English Edition) . Taylor and Francis. Kindle 版. 2013年

準1級の受験料は10400円。 1級は12400円ですよ。


https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2025/pdf/20251110_info_eiken.pdf

  • 「流石に1級はちゃんとしてるでしょ!」

という英検の大ファンの方は、次の写真2枚で示した課題の「日本語の文章」をよく読み比べてみて下さい。 同じような英語の文章があったとして、12400円出してまで英語力のお墨付きをもらう価値があるかどうか…。


私が出講している高校での授業では、

  • 「つながり(=結束性; cohesion)」と「まとまり(=一貫性; coherence)」

に関しては、高1くらいからきちんと指導させてもらっています。
十数枚のスライドにまとめたものから最初と最後だけ抜粋。


高3の授業では、「つながり」と「まとまり」を縮めて「つな&まと」というキーワードにしたのですが、そちらはウケませんでした…。
拙著『チャンクで積み上げ英作文』(三省堂)は、文未満のチャンクから、文を越えたディスコースまでを見通した日本でも世界でも類書がない教材なんですが、その解説では、こんなコラムを書いています。

初級段階では「つながり」が「まとまり」に優先する、という心構えが良いと思います。

tb.sanseido-publ.co.jp

このような視座で構築した「テクストタイプ別英文ライティング」のオンライン講座を開講しています。社会人、大学生など一般の方を対象としている講座です。これまでの受講者には、現職の英語教員の方もいらっしゃいました。
2月以降で若干名まだ対応可能ですので、受講を希望、検討される方は、素性を明かした上でメールでご相談下さい。

直近の大学入試での「英作文」「英文ライティング」対策講座は、「駆け込み寺」のようにはなりますが、これまで予備校や塾で受けてきた指導に対する「セカンドオピニオン」を与えることも可能ですので、別途ご相談を受け付けています。

  • tmrowing.ELTあっとまーくgmail.com

本日はこの辺で。
本日のBGM: Hello Goodby (遠藤賢司)

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