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"a time to dance, a time to mourn"

ギタリストの徳武弘文さんがお亡くなりになりました。
数々の名演を残されました。
山口の湯田温泉での予期せぬ出会いはこちらにも記録で残していました。

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合掌。

先週末は金曜日の出講中に体調が悪化し、学校に着いたものの自習のお願いをして帰宅。生徒の皆さん他各方面にご迷惑をおかけしました。
土曜日のオンラインセミナーは自宅から何とか乗り切りましたが、歳を取るといろいろ無理が利かなくなりますね。

この土曜日の「チャンク」のセミナーの受講者からフィードバックが寄せられていますので一部をご紹介。

関西大学の水本篤先生から。

これまでの主要文献がよく理解でき、日本の英語教育の歴史や、好ましくない教材・テストに関する問題点など、知らなかったことがいろいろと明らかになり、大変勉強になりました。自分の実践を振り返ってみると、分詞や関係詞の書き換えを何気なく行っていたことに気づき、反省する良い機会にもなりました。
あっという間に時間が過ぎ、「もう3時間?」という感覚になるほど、集中して受講することができました。「奇妙キテレツな英文を作らせているという感覚が希薄すぎる」というご指摘からも、日本の英語学習環境に対する問題意識や、「学習者が目にする英文には最大限の注意を向ける」という松井先生の哲学が強く伝わってきました。また機会があれば参加して、勉強させていただきます!

都立五日市高校の中村俊佑先生から。

直接お話を伺うのは初めてでした。チャンクや名詞の四角化がより実感を持って理解することができました。私も教材をいくつか作ってきましたが、改めて、丁寧に教材を作ることの大切さを実感しました。
頻度情報等も緻密に調べられ、本当に身に付けるべき英語表現が凝縮されていると感じ、是非活用していきたいと思いました。改めて言葉の奥深さを実感する講義でした。日本語でも結構複雑なことをやっているというのは、授業でも折に触れて伝えていきたいです。
過度な単純化をせず、1つ1つの言語事象を丁寧に検討していくことの大切さを実感した講座でした。よく学校教育やドリルで行われている書き換え問題も言語実態を反映していなかったり、むしろ、理解を複雑なものにしていることがわかりました。それぞれの後置修飾の特性を活かして、言いたいことを言うために表現を選択していくことの大切さを学びました。
(心に残ったフレーズ:「あなたのおかげで、言いたいことが言える!」)
理解したことを言えるようにして、その後、書けるようにするという順番が大事だと思いました。
情報量が多かったので、全て消化はできていませんが、また復習をして様々確認をしていきたいです。今後とも是非勉強させて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

都立桜修館中等教育学校の陣野俊彦先生から。

自身の指導を振り返ると、単語を覚え、文法系問題集を解かせて、すぐ文を作らせる、和文英訳や自由英作文をさせる、スピーキングをさせるなど、ホップから急にジャンプをさせていたと反省しました。語、句、節と、句の部分です。特に名詞節の理解や運用が他方面に影響を与えるとは目から鱗でした。勝手ながら英語は動詞からと決めつけ、文構造をとる際など名詞句をないがしろにした授業をしていました。
 もちろん指導する際には指導者の目利きを効かせた例文選定が欠かせません。その際には先日のセミナーでご教示いただいた物書堂を始めとした辞書を存分に活用したいと思います。1番勉強になったのは関係代名詞の使い所です。指導方法もそうですが、英語への理解が深まりました。
 毎回セミナーを受けるたびに松井先生のセミナーを受けなかったら、勘違いしたまま指導していると思うと背が凍ります。

続いて、匿名でのご紹介。

本日も濃密なセミナーをありがとうございました。チャンクの記号付けから始まり、「ビーム」のような例や、チャンクの指導順などのお話を通して、『チャンクで積み上げ英作文』で結実した松井先生のお考えの一端に触れられたように思います。
AI、自動翻訳、さらなるデジタル化という波の中で、英語教師として10年後、20年後どうなっているのだろう?と不安になることがあります。ですが、「何を教えるか」「どう教えるか」について考え、こだわりを持って取り組み続けていくことでしか歩んでいけないのではないか、と松井先生の実践の一端を見て思っています。

別な方から。

代名詞の間違えやすいポイントは本当に参考になりました。普段教えていて、生徒が適切な代名詞を使用できず、どうしようかと思っていましたが、つまずいているポイントへの理解や解決への道が見えました。my grandfatherは、私には失笑するような話には思えませんでした。
後半は後半でまた多くのことを学ばせていただきました。
何から書くか迷うくらいですが、最優先のもので一つ、授業で扱う関係代名詞の用例、例文は確認したいと思います。

毎回、この「チャンク」関連のセミナーを開くたびに、その参加者からは、学校採択専用教材である『チャンクで積み上げ英作文』(三省堂)の採用を検討するという声を聞くのですが、その実現にいたる割合はそれほど高くありません。
学校採択専用教材にもさまざまな狙いがあると思いますが、「体系的に文法を学ぶ必要がある」と謳って、高校の1年から3年までずっと授業の一部で「文法」の問題集をやっているような「シラバス」の学校こそ、思い切って『チャンクで積み上げ英作文』に取組んで欲しいのです。
もっとも、そういう「シラバス」を信じている方たちの思い込み=信仰を揺さぶるのは容易ではないだろうこともわかっています。
『チャンクで積み上げ英作文』は網羅的ではありませんが、この教材のBasic 編とStandard編の2冊だけでも、高校段階でカバーすべき伝統的な英文法の項目の多くを取り扱っているのですが、表面的にしかこの教材を見ていない指導者には、なかなか「文(=センテンス)未満の文法の単位」がどのような類型をとるのか、そしてそれらがどう積み上がっていくのか、という見通しを持ってもらうことが難しいのだと思います。
既に採択されている指導者におかれましては、「範囲を決めて小テスト」ではなく、5分でも、10分でも、その小テストに当てている授業時間で地道に丁寧に「ドリル」を繰り返し、メンテナンスをすることをオススメします。

一方で、学校教員以外の受講者からは、是非、学校専売ではなく市販して欲しいという要望が寄せられます。こちらは私が元気なうちに実現したいと思いますので、三省堂さんに直接要望を寄せてください。よろしくお願いします。

今回のセミナーの中でも、現代の英語の実態を反映していない教材や指導法、そしてテスト問題についても取り上げました。

使用頻度から言えば

  • Simply put > Put simply > To put it simply

となるわけですが、

  • Put differently

はそれなりの頻度で使われるけれども、 Differently putはあまり使われません。
過度の単純化ができないのが、このような定型表現の悩ましいところなのですね。

このブログでも折りに触れ指摘していますが、英語教育に関わる人たちの間でも共有されていない、どころか共有されなさすぎだろうと思えることがまだまだあります。

過去ログのこの記事で慶應大・法の語彙問題を取り上げていました。
正答として<cook up+言い訳>の結びつきが求められていました。

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某熟語集にはmake upの類義語としてcook up が収録されていますが、cook up 自体の用例はありません。その言い換えを求められるほどcook up +言い訳は高頻度のコロケーションか?と正直思います。
Ngram ViewerとCOCA系での検索で、

cook upと名詞の結びつき
concoct+名詞との比較で時制も含めて
inventと比較
make up と比較

などを見てください。





これだけ使用頻度に隔たりがある「結果」を見る限り、make up an exciseとcook up an exciseを相互に置き換えられるものとして覚えるとか、運用することには無理があろうと思うのですね。

でも、某検定試験の語彙問題での4択で同意語・類義語での言い換えを求められたり、ライティングでは「同じ表現を繰り返すな」という助言を受けるからなのか、雑な言い換えが学習者や指導者に押し付けられているように感じることがあります。

「何が言いたいのか、よくわからない?」
要するに、次の4枚が語ってくれるっていうことですよ。




この結果を見て、in short とin a nutshellを全く同じとは思えないでしょ?ということ。
大学入試問題も、イディオムの知識を過度に、過剰に求める方向に動いているような印象を受けますが、何事にも「ほど」があると思います。

言い換えとか要約とかの前に、新たな言語での一つ一つのことばを実感し、そして母語で生きてきたその言語人生に加えて、新たな言語でそのことばを生き直すという地味でまどろっこしい営みに立ち返るべきでは?というのが、私がかれこれ20年、このブログで訴え続けていることでもあります。

本日はこの辺で。
本日のBGM: turn! turn! turn! (綿内克幸)

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