以下の内容はhttps://tmrowing.hatenablog.com/entry/2025/03/19/172512より取得しました。


in the grim aftermath

今日もまだ広島大学の出題ミスとその対応に向き合っています。

今回の広島大学の出題ミスとその対応に関して、広島大学へは対応の見直しの要望で再度、文科省へは広島大学への指導のお願いで、それぞれメールをしています。

以下、本日2025年3月19日(文書は3月18日作成)広島大学に送ったメールの写しです。
文科省へは、同じものを添付したメールを次の窓口に送って、指導をお願いしました。

大学入試問題のミスに関する相談窓口について
www.mext.go.jp

令和7年度一般選抜(前期日程)等における出題誤りについて
www.hiroshima-u.ac.jp

公式の発表を見ましたが、対応が受験生の心理や権利に適切な配慮がある、合理的なものとはとは思えないので、対応そのものの見直しを求めます。
こちらが発表で示された誤ったグラフです。

松井が1990年から2023年まで(入試は2022年までのデータでした)の数値を取り出して作成し直したグラフがこちらです。

赤枠内の変化が異質ですから、そこに着目して書かないと、というのが受験生の心理でしょう。
下のグラフであれば、変化や流れも掴みやすく感じます。

しかも、新たにプロットし直すと、1990年の数値で、

  • カセット 49.4%
  • CD 45.8%

となっていました。この部分も出題のグラフでは逆になっていて、誤りとなるのではありませんか?

広島大学は答案を全て見直した、とありますが、それは「ミスを踏まえて」の採点見直しではないのです。

  • 「誤りのあった部分に注目して解答した場合でも、出題の意図にしたがい公平に採点できる」

と言うのですが、ここで言っているのは、あくまでも「答案として書かれた英語を適切に採点した」というだけのことであって、「グラフの異様な変化を考えあぐねた揚げ句、当該部分を英語として上手く説明ができなかった」答案だけでなく、「グラフの異様な変化をどう説明しようかと時間を取られてしまい、未完に終わった」答案にも何の配慮もできないわけです。

数年前の大阪大学では前期試験の地理の問題でグラフの誤記があり、出題ミスとみとめて対応し、次のようなコメントをしていました。(斜字体、太字は松井による)

3.対応
この設問は、国際観光客流動の世界の諸地域における特徴を、国際観光客到着数とその伸び率、及び地域内・地域外観光客移動数の比率などのデータを手がかりにして推定することを求める設問であった。
当該問題については、問いに対する解答は不可能ではないとは言え、一部誤ったデータにより作成された図によって解答を求める形式となっていたことは、入学試験問題として不適切であり、全員を満点扱いとした。

https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2022/06/files/kohyo.pdf/@@download/file

今回の広島大の出題も、一部誤ったデータにより作成された図によって解答を求める形式となっているわけですが、それは入学試験問題として適切とお考えなのでしょうか?

受験生の解答に影響がなかったとは言えない、大きなミスであり、受験生の心理、権利を守るためにも対応の見直しを求めます。

2025年3月18日
松井孝志

追記として、以下の資料を付けています。

広島大の公式解答例のように赤枠部分を無視するのではなく、その変化をdescribeした英文例をAとして、当該の変化を describeはしたけれども、その背景などanalyze ができなかった英文例をBとして参考までに次ページにあげておきます。

A.
This graph shows U.S. music consumption share changes over 30 years. In 1990, CDs and cassette tapes each held nearly half the market. From then on, CD sales steadily increased and peaked in 2002, while cassette tapes sales declined to almost nothing by 2003. Later, CD share slumped as digital downloads and streaming grew. Digital downloads topped the sales of CDs in 2012, though CDs briefly matched them again in 2014. Meanwhile, streaming became dominant by 2015, surpassing both CDs and digital downloads. Currently, streaming is mainstream in the market, while CDs and digital downloads have stabilized at single-digit percentages.


B.
This graph shows U.S. music listening habits over 30+ years. In 1990, CDs and cassettes were most popular, making up almost half the market. CD sales reached their highest point in 2002, while cassettes nearly disappeared by 2003. Digital downloads became more popular than CDs in 2012, but in 2014, CDs briefly caught up again for unclear reasons before continuing to decline. By 2015, streaming became the main way people listened to music, bigger than both CDs and downloads. Today, streaming is the most common format, while CDs and digital downloads remain small but steady parts of the market.

広島大学の言うように、

  • 「誤りのあった部分に注目して解答した場合でも、出題の意図にしたがい公平に採点できる」

のであれば、まず、「誤りのあった部分に注目して解答できる」ことを、平易な語彙・表現と文構造、構成で書かれた英文例によって示さなければなりません。

その上で、採点基準を見直し、出題者側の想定していた解答の英文に求められる要件を、「グラフのミスの部分に言及した受験生」と「グラフのミスの部分に言及していない受験生」の間で「合理的な配慮」をする必要があるはずです。採点が適切だったかどうかの判断は、そこが見直されて初めてできることでしょう。

これを書いている時点で、広島大学からは上記のような情報は一切発せられていません。

広島大学が、私からの最初の照会を受け取った(3月4日)時点でも、2回目の照会への解答(3月7日)の時点でも、今回の出題ミスを認めなかったことは今思えば極めて残念で悲しいことだと思います。

  • なぜ、誰も3月7日までにおかしいと気づかなかったのか?

そして

  • 7日から13日までの1週間、誰が何をどうしていたのか?

そこが気になります。

今回の「誤ったグラフ」と、その誤りの部分を完全に無視して、しれっと解答例を公表した「広島大しぐさ」を見て思い出したのが、大昔の過去ログで取り上げた、当時の某県での和文英訳コンテストの問題。

  • いや、まずそこが気になるでしょ? という。

『和文英訳を考える』
tmrowing.hatenablog.com

当該箇所を抜粋。

このやり取りから、もしで「Bさんの変化について記述する」としたときに、「眼鏡」を無視、スルー、見なかったことにして、一切言及しない、なんてことがあり得ますかね?もしそういう記述があったときに、その評価はどうなりますかね?
答案の英文のおおまかな分類、区分けで

  • 1. 眼鏡に言及あり、英語として概ね適切
  • 2. 眼鏡に言及あり、英語として誤りや改善点がある
  • 3. 眼鏡に言及なし、英語として適切
  • 4. 眼鏡に言及なし、英語として誤りや改善点がある

としたときに、評価で 1 > 4 というのは簡単だと思います。でも、2と3の優劣をつけるのは難しいんですよ。
皆さんならどうしますか?

ライティング(スピーキング)でも、評価の観点、重点、タスクをこなせたとみなす閾値となる反応について、実例を眺めながら結構神経を使って「線引き」をしている筈です。

この大昔の「英作文(和文英訳)」問題への対処の前提となる「仕事の依頼」の経緯がこちら。

この記事を書いてから既に18年以上経ちます。人によっては、生まれてから高校を卒業するまで、くらいの時間が流れています。
ところで、この県は今でも、こんなテストのようなコンテストを続けているのでしょうか?
久しぶりに思い出して、ちょっと気になりました。


本日はここまで。
本日のBGM: Sven Days (Sting)

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