皆さんこんにちは。
平ヶ岳に登ったあとの大人の遠足記です。
平ヶ岳登山口の駐車場を出発して、檜枝岐村に向かいます。
檜枝岐村は、この前も少し書きましたが、あまりに人里離れすぎていて、生涯訪れることはないであろう、でもいったいどんな場所なんだろうと、子ども心に憧憬の想いを持った土地なのですが、半世紀近くの時空を超えてとうとう訪れることができました。
もう一度地図を見てみましょう。

山ん中、もうとにかく山ん中というイメージだったのですが、実はそれほど険しい土地ではありませんでした。
只見川の支流である伊奈川の流域に位置するのですが、割と平坦な土地もあり、道路もほぼ平らです。
採算がとれるかどうかは別として、地形的には鉄道も敷けるような場所ですね。
檜原村の数馬あたりの、両側に山が迫っていて川は渓流状になっていて、道も山道のようなところを想像していたのですが、どちらかといえば、(いまは飯能市になってしまいましたが)旧名栗村のようなイメージです。
なんと分かりやすい例えでしょうか(ぜんぜんわからない笑)。
んで、とにもかくにもお風呂に入りたかったので、檜枝岐温泉の日帰り浴場に行きます。
ここ、駒の湯です。入浴料700円の、こじんまりした温泉でした。

平日でもあり、お客さんも少なく、ゆったりとお湯につかることができました。
ついで、お昼ご飯です。
あまりお腹が減っていなかったので時間が遅くなってしまい、既に時間は14時を回っていたため開いているお店がほとんどありません。
ようやく見つけたお蕎麦屋さんで、おろしざる蕎麦を頂きます。1200円。

いかにも山の中の綺麗な水でつくられたという感じの美味しいお蕎麦でした。
満足。
温泉に入り、お昼も食べたので、檜枝岐村には来たことにしてよいでしょう。
ということで、檜枝岐村を後にし、今日の宿泊地である只見に向かいます。
実はワタクシ、最初は会津若松まで足を延ばして会津若松に宿泊しようと思ってたんです。行ったことないし、鶴ヶ城も見てみたいし、喜多方にも行けるといいな、と。
だがしかし、ワタクシは鶴ヶ城が国宝だと勘違いをしておりまして、おじさんズのものしりおじさんであるいとーしの指摘により、鶴ヶ城は国宝でないどころか、戦後にできたRC造りの建物だということを知りまして。
(失礼ながら)なんだ、んじゃ行かなくていいや、と一気に興味を失ったのでした。
※皆さん、国宝天守閣は次の5つしかありませんからね。よく覚えておきましょう。
松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城
それならば、と、鉄分多き時代のりる少年の憧れの路線の1つであった只見線、これに乗ろうではないか。
運よく、只見駅前の旅館が1室空いておりましたので、計画を変更することにしたのでした。
ということで、伊奈川に沿って国道401号線を走っていきます。
伊奈川の流れ。

日本っぽいいい風景です。
只見到着です。
本日の宿泊はこちら、「駅前旅館只見荘」です。

昔ながらのいい雰囲気の旅館でした。
女将さんもご主人もとてもいい感じの人でした。
女将さん「今日は釣りでもしてきたの?」
り「いや、山登りです」
女「どこー?駒ヶ岳ー?」
り「いえ、平ヶ岳行ってきました」
女「えー?平ヶ岳登ったのー?おとうさん、おとうさん!平ヶ岳登ったんだってよー」
ご主人も奥から出てきて、しばし山の話をさせてもらいました。
どうも平ヶ岳は、そういう扱いの山のようで、驚かれるのは悪い気はしませんでしたね(笑)。
悔やむらくは、1人だったので食事付ではなく素泊まりにしてしまったのですが、旅館の食事も楽しめればよかったなと思いました。
近くで食事を済ませ、ビールと会津の地酒を飲んで寝ます。。

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翌朝。
年寄りは6時には黙ってても目が覚めます。
そそくさと準備をして、7時11分発の只見線に乗ります。これを逃すと午後になってしまうんです。
こっからは鉄分多めになりますので、鉄っちゃんがキライな人は次の**********まで飛ばしてください。
只見駅。

そっけない建物ですが、開通当初の昭和38年から続く建物です。
広々した土地にポツンとホームがあるのがまたそそられます。


で、只見から上り列車に乗ります。

小出方面から2両編成で来たこの列車、乗客ゼロ人。
只見で私を含め3人が乗車です。男子高校生1人、おばあちゃん1人、私。
お決まりのテーマソング、中島みゆきの「空港日誌」が頭の中を流れます。
ガラガラのローカル列車。途中駅でもほとんど人は乗ってきません。
こう来なくっちゃ!
若干失礼なことを言ったのですが、実は(私の推測ではありますが)普段はこんなにガラガラではないはずなのです。
これまでも、姫新線、豊肥線、南阿蘇鉄道、指宿枕崎線など、わりとディープなローカル線に乗り、そのたびにガラガラを期待していたにも関わらず、むしろ割と混んでいることばかりだったんです。
地方の都市間を結ぶような主要ローカル線である、たとえば伯備線とか、長崎本線とか(山の方を走る中央本線とかもそうと言えるかもしれません)は、1時間に1本とか2本を決まって走らせるので、時間帯によってはガラガラなのですが、もっと人口が少ない地域を走るローカル線の場合、需要のある時間帯、つまり高校生の通学時間帯が主ですが、そういう時間帯だけ走らせるので(その結果1日5~6本ということにもなる)、むしろそういう路線の方が混んでることが多いんです。
で、この只見線ですが、休日なら観光客が多いでしょうし、平日なら通学の高校生が沢山乗っているんでしょう。今日(7月24日)は「平日だけど学校はもう休みに入っている」という特殊な時期なのでガラガラなんだと思いました。
さ、能書きはともかく、車窓の風景です。




只見川というのは、急峻な日本の地形を流れる河川にあって、実に緩やかに流れているんです。
しぶきをあげて流れているところなどほとんどなく、悠久の流れといった感じです。
こうした深い青の川面というのも、夏の空に合うなあと思いました。
この水が、阿賀野川に合流して新潟の海に流れ出るまで、どのくらいの時間がかかるのでしょう。
50分ほど乗って、会津川口という駅で下ります。
ここは金山町という町の中心駅であり、駅前は割と繁盛している感じです。

ここで、会津若松方面からくる列車と交換するので、その列車に乗って只見に戻ることとします。
会津若松から来た列車は単行でしたが、こちらは観光客がかなり乗っていまして、ボックス席は全て埋まっていました。
ワタクシは上り列車で写真もわりかし撮ったので、今回はロングシートに座って、ディーゼルカーのエンジン音で興奮することに集中することにしました。
ただ、この只見線。観光列車としての役割をかなり意識していまして、景色がいいところや、只見川を渡る橋梁では必ず減速するんです。
で、乗客が写真を撮ることができるようにしています。
上り列車では3人しか乗客がいなかったので、徐行するだけでしたが、観光客が沢山乗った下り列車では徐行とともに運転手さんが「ただいま只見川第六橋梁を渡っております」といった案内もしていました。
そんなこんなで只見駅に戻ってきました。
只見駅は、映画「青春18×2 君へと続く道」の舞台ともなっています。

そこで使われた写真と同じ構図を狙ったんですが、もちっと引かなきゃダメでしたね。
このディーゼルカー、キハ110系ですが、せっかく只見線まで来たのに、小海線や、ナコラマ氏愛用の八高線とも同じ車両でありまして、その意味ではあんましありがたみがないんです。

これがキハ58だったらなー、とか思うんですが、考えてみれば、昔は日本全国どこに行ってもキハ58だらけだったわけで、当時はキハ58なんてなんのありがたみもない車両だったはずです。
このキハ110も何十年もすれば、懐かしの車両になるに違いありません。そう思うことにしました。
駅の改札を出て、小出方面に向かうキハ110系単行を撮影します。


はい、こちら今は珍しくなった第四種踏切。遮断機も警報機もありません。

そういえば、撮影のために踏み切りのところで発車を待っていたら、昨日の旅館の女将さんが線路のところまで来ていました。
1日上下3本づつの只見線の列車が発車するときには、こうして線路まで来て手を振るんだそうです。
そういえば、車窓からも、線路わきから手を振っている人を何人も見かけました。
地元の人の只見線への想い、只見線を守るための想いが伝わってきました。
※この調子で肥薩線も頼む。
鉄分記事おわり。
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皆さん、おかえりなさいませ。
只見線を満喫したので、次はダム巡りです。
ダムおたくがキライな人は、また次の**********まで飛ばしてください。
只見駅前からは只見川の上流に向けて車を走らせます。
この辺りも地形は割と平坦です。
田園地帯をなんの気なしに走ってると、突如ダムが現れました。
只見ダムです。ダム湖は只見湖です。

おぉぉぉ、ロックフィルダムではないですか。盛り上がります。
ロックフィルダムはこの「のどかさ」がいいですね。斜面に立ち入ることができるダムもあります。
この只見ダムは割と規模が小さいのですが、この上流に巨大な田子倉ダムがあるのです。
ここからも見えます。

遠くて分かりづらいですが、ちっさな只見湖からすると、相当な威圧感のある重力式コンクリートダムです。
向かいましょう。
田子倉ダムは堤高145mもありますので、道路もその高さまで山道を上っていくことになります。
着きました。
週末であればやっていそうな休憩所もありますが今日は閉まっています。


巨大な重力式コンクリートダムです。
田子倉ダムの発電出力は40万kW。これは、日本では、揚水式を除くと、このさらに上流にある奥只見ダム(56万kW)に次いで第2位ということです。
ちなみに、揚水式というのは、東京の近くでは津久井湖と城山湖が揚水式発電をやってるところでして。
夜間にポンプで津久井湖の水を山上の城山湖に引き揚げ、昼間は城山湖から津久井湖に水を落して発電するというものです。
引き揚げるときに電力を使うので、純発電量はマイナスになりますが、電力のピーク調整のために行われる発電です。電力ピークの短時間に集中して発電するため、高度差のある山上湖から水を落す必要があり、結果、発電能力は通常の水力発電よりも大きくなる傾向にあります。
ちなみに、只見ダムの方は出力6.5万kWなので、だいぶかわいい感じですね。
田子倉ダムから只見ダムの方を見るとこんな感じです。

しかし、ずいぶん遠いところまで来ました。
この田子倉ダムもまた、私が生涯訪れることなどないだろうと思っていた奥地のポイントであります。
さ、せっかくここまで来たので、さらに足を延ばして、田子倉駅跡地まで行ってみましょう。
田子倉駅は只見線にかつてあった駅。只見の1つ西の駅でしたが、周辺にはまったく人は住んでいないということです。2013年に駅は廃止され、現在ではその跡があるということで、行ってみました。
田子倉ダムからさらに山道を走らせていくと、見えてきました。
はい。

たったこれだけです(笑)。
当時からこの駅舎だったようですが、今となっては単なる廃倉庫のようです。
施錠されていて中を窺い見ることは難しく、また駅ホームは雪除けシェルターのなかにあるので道路から線路を見ることもできません。
しかし、本当に人は誰も住んでいません。というか、只見ダムのあたりが最後の人家だったので、一番近い人家は10km以上離れていると思われます。
よくこんなところに駅を作ったもんだと思います。
夏ですねー。

すこし行ったところから線路が見えました。
ここを只見線が通るところなんかは、いい写真になると思いました。とくに紅葉の時期なんかは。

さ、戻りましょう。
只見に戻る途中、只見ダムのところに電源開発がやっている「只見展示館」というのがありましたので、そこにも寄って、ダムと水力発電の勉強をしてまいりました。

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さて、只見駅前に戻ったところでお昼ご飯です。
はい、こちら。
田子倉ダムカレー只見ダムつき。1600円。

ちょいとお高いですがいいでしょう。
ちなみに、田子倉ダムカレーというのもあったので、こちらはその高級バージョンということでしょう。
只見ダムの小ささがかわいらしいです。
重力式コンクリートダムとロックフィルダムの違いもしっかり表現されています。
さあ、只見に宿泊し、只見線に乗り、田子倉ダム・只見ダムにも行き、田子倉ダムカレー只見ダムつきまで食べたので、もう只見は満喫したと言ってもいいでしょう。
帰りましょう。
峠を3つ超えてクルマを走らせ、矢板でレンタカーを返し、電車で戻ってきました。
ここで酒が飲めるのが良い!

そんなこんなで、ワタクシの今年の夏休みは終了です。
また通常生活に戻ります。
ではまた。
