文学フリマ東京39にて新刊の日記本を出します
ということで、そろそろ日にちも近づいてきたので改めて宣伝させてください。
12/1、東京ビックサイトにて行われる文学フリマ東京39に出店します。
O-55、ずっとVACATIONというブースで新刊の私の日記本、既刊のラジオ本、配偶者のレシピ本(新刊)が出ます。
今回から文学フリマは出店者の増加に伴いビックサイト開催になりました。
はじめてのビックサイトなので勝手がわからずドキドキですが、お時間のある方、お近くの方、なんか行ってみようかなーって方、よかったら当ブースにも遊びにきてください。
今回の新刊『回復をとびこえて』について

今回の日記本は、自分をまるでヴェールのように包んでいる、病との日々をメインに据えて書きました。
2023年の年末から、2024年の秋くらいまで(時々日付が飛んだりしますが)の日々を日記として収録しています。このブログにもちょこちょこ書いていた内容も内容に入れています。若干の加筆あり。
線維筋痛症という希少疾患にかかり、有効な治療法もまだ確立されていない中でもがいている日々を日記という形式で表現しています。
正直、自分の病気についてあまり書きたくなかったんですよ。はい。
克服しつつあるとはいえ、病気がわたしの人生を滅茶苦茶にしたといまだに思っていますし(大学を卒業するのに8年もかかりましたからね)、それ以降の人生プランがまったくの白紙になってしまいました。
線維筋痛症という病気それ自体のメカニズムもまだはっきりとはわかっていない段階で、自分はどうやって生きていけばいいのだろうと暗中模索の日々をこの数年間送っていました。
次第に回復するにつれ、元気でいられる日々も増え、病であることを隠しておけばそれなりに健康な成人として擬態できるようになりましたが、時折そんな自分でいることにも違和感を感じていたんです。
病気であること、そしてそれにまつわる記憶を、わたしは日々自分の脳内から巧妙に消して生活しています。
「身体が痛い」とか「夜眠れない」とか「足が痺れる」だとかそういった症状のひとつひとつにフォーカスしはじめると、日常生活を送るのにも支障が出てきてしまいます。
自分が「健康な成人」であると思い込めるように、目の前に「症状」として現れて出てくる不都合は無視して生きていました。
このように不都合な部分は巧妙に隠蔽しながら、騙し騙し生きていけるような気がしたのですが、理想的な自分の姿(健康で元気)と、現実の自分の姿(身体が重くて昼間から寝てる)のギャップに次第に精神的に苦しくなってきた……というのがこの本を書くに至った間接的な動機かもしれません。
病であるということ。スティグマ。
病を患った人は二つの選択肢があると思います。
病であることを隠しながら生きること。
そして、病であることを公表しながら生きること。
病が完治や寛解という状態に至り、その後の生活にも問題が出ていないのならば、隠しながら生きるということも選べるでしょう。
しかし、わたしの症状はまだ完治という段階ではなく、今後も時折わたしを悩ませる可能性があります。ということは、周りの理解・合理的な配慮を得るためにも、公表してしまった方が気持ち的にスッキリするだろう、と思いました。
……ま、正直、自分の中でしんどい部分のアウトプットなので!書いているあいだは精神的に厳しかったです。前回のラジオ本が陽の部分だとしたら、今回の日記本は陰の部分を思いっきり出しています。
わたしのなかで病について書くということは、自分の中に内面化しているスティグマを出すということに他ならず、これはわたし自身を勝手に苦しめてきたものの表出でもあります。
「病気であることで周りから疎まれたらどうしよう。」「病気であることで他の人とは違う(差別的な)態度をとられたらどうしよう。」
「病気だから自分はダメなんだ。」
こうした不安、そしてこれらは強い恐怖となってわたしの中に深く深く堆積しています。そしてこれらの強い偏見とも言えるような思い込みが、自分の中に深く沈殿していたからこそ、病気と共にある日々を書くことが辛く苦しいものになったのでした。
今回の新刊では、回復することについて思索し自分の中で答えを見つけようとしています。
結論については読んでみてのお楽しみ!ですが、まだまだ自分の中では考えたりない!という気持ちもあるので、ここらへんについてはまたどこかで一発書きたいです。
はい。
ということで、12/1はビックサイトで会いましょう。バイ。
