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トム・クルーズというスタアへのもやもや。『マクロスプラス』から『トップガン マーヴェリック』に繋がる思想。尊敬と違和感と。

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はじめに

  • 以下はトム・クルーズに纏わるごく私的な感情を書いてみました。
  • 『トップガン マーヴェリック』について 、AIを恐怖として描いた『マクロスプラス』と信条的に繋がる気がする……という話から、洗浄されている(とも感じる)実像への違和感について。尊敬はしているが、モヤモヤもある、という話をしています。
  • ネタバレ色々あるのでご注意ください。

トム・クルーズさんとその信条について

  • トム・クルーズが神林長平の小説『戦闘妖精・雪風』に興味ある、なんて噂話をその昔聞いたことありました。ただ雪風より『マクロスプラス』の方が信条的には合うじゃないかなあ……。つまり『マクロスプラス』の世界観、未来的なルックとは裏腹にアナログ讃歌なわけで、トムの『トップガン・マーベリック』等で披露される思想と親和性高いのでは……という妄想です。
  • 「いずれ人間の時代は終わる、だが今日ではない」というメッセージ、ですね。

『マクロスプラス』のアナログ賛歌

  • 1994年のOVA『マクロスプラス』では人工知能が歌う投影ライブに人々が熱狂する、ってモチーフがありました。いまのVTuberや2.5次元ライブを予見していた!とかそれっぽいこと言えるかもしれません。でも時代の制約もあって、AIはなんか知らん怖いもの、『2001年宇宙の旅』に登場する人工知能HALみたいに暴走する得体の知れないものと描かれています。
  • でもってライブもある種のドラッグによるトリップ体験的というか、皆が恍惚となって思考停止する、洗脳みたいなイメージだったと思います。やっぱり機械って怖いね、信用できない、人間じゃないとダメよね、とも言える感覚。
  • 『マクロスプラス』にはAIライブとは別に戦闘機の開発競争、コンペというお話が前提にあります。映画『ファイヤーフォックス』みたいな思考に連動する未来的な戦闘機と、従来型の手動操縦タイプの争いが描かれます。これ参照元はデイル・ブラウンの軍事小説『戦闘機チーターの追撃』と言われていました。わたくしも図書館で借りて読みましたが、なかなか面白かった記憶あります。
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  • 後半になると思考連動機すら「有人だから時代遅れなんだよ!」と否定するよな無人ドローン戦闘機が出てきます。AI歌姫とあわせて旧世代とは違う、悪魔的産物として描かれます。最終的には「ヒューマン様を舐めるな!」というお馴染みの人間の自由意志讃歌に到着するので、まー機械や人工知能を巡る話としてはやはり古典的と言えるのではないかしら。
  • 念のため書きますが、だからダメという意味ではありません。そういう物語として充分に楽しめる。菅野よう子さんの音楽、空戦シーンのアニメーション等は今見ても素晴らしい。問題はどちらかと言うと男女の三角関係とその決着の部分と思います。

改めて『トップガン マーヴェリック』について

  • しかし『トップガン マーヴェリック』って他国に侵入して爆撃するのを英雄的に描いており、公開時に友人が「こんなん普通に国際法違反やろ結局過去のプロパガンダ映画と変わんねー」と言っていて。おいらは「まー娯楽映画で面白かったからいいじゃない、ほらあれはスターウォーズのデススター攻撃だから」なんて感じで受け流していました。ただ、このご時世になるとそれはもうその通りですねと思ってしまうところあり。そもそも映画における作戦は、イスラエルが実施した原子炉への爆撃、オペレーション・オペラやオーチャードがモデルなんでしょうね……と今ごろ思い至った次第。予防主義による戦争行為の肯定やんけ、と言われたら頷く他ない。

恋人と飛ぶムスタングについて

  • 『トップガン マーヴェリック』ではトムが恋人と飛行機に載って空を舞うシーンがあります。乗ってるのは第2次大戦で活躍した戦闘機ムスタング(確かトムの私物)でPatriotと胴体に大書されています。正直、初見時に少々鼻白む気持ちもあったのですが。それはまー戦後民主主義でのんべり生きてきた日本人の感覚、アメリカ人の愛国観からしたら当たり前のことなんでしょうね。ぐらいには思っていました。(今でも大筋ではそう思ってはいます。あとこのシーン、映像的には高揚感あって素晴らしい)。
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  • しかし今思うと、結構これ象徴的なシーンですよね。トムは『トップガン マーヴェリック』でも軍規破って私的な感情を優先させる(ように見える)し、ミッション・インポッシブルシリーズでも組織から離れて独立愚連隊で世界を救おうとします。
  • トムはジョン・ウェインみたいに「アラモを忘れるな!」とか国に尽くせ!とか大声では言わない。でも別にアウトサイダー的ヒーローではなくて、結局はその行動が母国の利益に沿うものだという価値観、まーリバタリアン的愛国者、正義の代行者なんですね。
  • 前出の恋人と戦闘機で空を飛ぶって、すごい象徴的なシーンで。個人的な動機で振る舞っているように見える、しかしそんな自分こそが大局的にはPatriotなんだ、という宣言に見えます。別にムスタングでなくてもいいわけでしょう?でも敢えて選ばれているところに歴史の継承という含意が当然あるのではないかしら。
    • ja.wikipedia.org
    • アメリカでは第二次世界大戦の勝利に貢献した傑作機として人気が高く、特にD型は生産数が多いこともあって多数の機体が残っており、多くの戦争映画では本来B/C型やP-47を使うシーンであっても代役として飛行することがある。また博物館だけでなくポール・アレンやトム・クルーズなどの資産家がコレクションとして保有していることがあり、特にポール・アレンの所有機はフライング・ヘリテージ・コレクションにて公開され、定期的にデモ飛行を行っている。また民間に放出されたK型やH型も人気の高いD型に改造されたり部品取りになっていることが多い。トム・クルーズが所有するD型もF-6Kを改造した機体である。

スタアの制約と観客のわたくしのもやもや

  • 2000年代前半の頃のトムはサイエントロジーの影響からか現代医学批判して、めちゃくちゃ叩かれていた記憶があります。NHKで放送された海外ドキュメンタリを見たのですが、TV番組でワクチン批判とかブチあげていた筈。同ドキュメンタリではちょっとアレな宗教タレントみたいな扱いでした。
  • これの炎上から学んだのか、以降のトムはあまり社会的、政治的な発言を公にしなくなったのでは。自分が知らんだけで、本国ではそういう発言も多々あるのかもしれませんが。M:Iシリーズの撮影がコロナの渦中で、ルーズなスタッフにブチ切れた、なんて事件ありましたが。あれもワクチンの是非とかは全く触れていなかったと思います。
  • いや別にトムがサイエントロジーでも反ワクチンでも、それはもう個人の自由ではあります。ありますが、スタアとして微妙な部分は巧妙に隠蔽されるようになっている気がするのです。それはまートム個人の方針というよりAAAの超大作を世界で売るために、リスク回避しないといけない制約なのかも。あまり特定の個人、団体、国家等を批判とかできないのかも。
  • トム・クルーズのことは役者として映画人としても尊敬しています。でも結婚候補選びの話とか、プライベートは掘ればドン引きするような話が多々あるんだろうな、とも思っています。正直、ジャニー喜多川とは言わんけど、死んで初めて公になる話とかもあるんじゃなかろうか。そんな気持ちもありながら、やれトップガンだM:Iだと見に行くわけで、快楽供給してもらえるとこだけ楽しんで、あとは目を瞑って見ないふりというのも、不誠実と言えばそう……。
  • トムに限らず、ジャッキー・チェンやスタローンや、それこそ前田日明にもスタアとしての憧憬とは別に、個人信条ではとてもついていけないところがあります。結局、スタアが見せてくれるのは当たり前ですが夢、虚像であって、観客のおいらはその一断面を誤謬込みの脳内変換で理想化して、勝手に美味しいとこをつまみ食いしているだけなんですよね。

最後に

  • 人間そんなもんと言う気持ちもありつつ、自分の不誠実さは自覚しておきたい、という毎度の話に落着して、この項おしまい。



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