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機械学習システム基盤の開発環境に GitHub Copilot を導入しました

はじめに

こんにちは。データ・AI ソリューション本部 マッチング基盤部で AI エンジニアをしております稲垣です。パーソルキャリアでは AWS 上に、機械学習システムを開発・展開する基盤環境(以下 ML 基盤)を運用しております。このたび ML 基盤の開発環境に LLM コーディングアシスタントとして GitHub Copilot を導入し、開発業務の効率化を実現しましたので、紹介いたします。

技術選定

LLM コーディングアシスタントにもさまざまな選択肢がありますが、以下の理由により GitHub Copilot Business を選定しました。(以下、GitHub Copilot と略します)

  • 利用する開発者が多いため、慣れている人が多くナレッジがインターネット上に多く存在する
  • コストが一定であり、予算が読みやすい
  • マネージドサービスであり、管理コストが低い(ローカル LLM などと比べて)
  • ML 基盤では GitHub Enterprise を導入しており、社内審議などが省略可能な部分が多い

PoC 設計

PoC では、GitHub Copilot 導入の効果を定量・定性の両面から測定するため、以下の項目をアンケート形式で集計しました。

  • GitHub Copilot の使用工程
  • GitHub Copilot によってどの程度の工数を削減できたか
  • GitHub Copilot によって生産的になったか(4段階から選択)
  • GitHub Copilot によって早くタスクを完了できるようになったか(4段階から選択)
  • GitHub Copilot を他の人(同僚など)に勧める可能性はどの程度あるか(10段階から選択)
  • PoC を通しての感想

結果

15名を対象として PoC を実施し、良好な結果が得られました。

  • 利用者による集計で、PoC 期間中(30 営業日程度)1 人あたり 27.4 時間の工数を削減できた
  • 定性的なアンケート項目も以下の通り良好
    • より生産的になった

      • 平均 3.67 / 4
      • 15 名全員が肯定的評価
    • より早くタスクを完了できるようになった

      • 平均 3.67 / 4
      • 15 名中 14 名が肯定的評価
    • 検索にかかる時間が短縮された

      • 平均 3.33 / 4
      • 15 名中 12 名が肯定的評価
    • GitHub Copilot を他の人(同僚など)に勧める可能性: 平均 8.6 / 10

      • 9 点以上 6 名
      • 7~8 点 8 名

事前想定としては数時間程度の工数削減を見込んでいましたが、それを大幅に超える工数削減効果が得られました。また、定性的な満足度も高かったため、全展開に踏み切りました。

普及に向けてやったこと

導入手順書・利用ガイドの作成

ML 基盤開発環境は AWS 上の EC2 インスタンスにリモートデスクトップで接続するもので、セキュリティ上の制約で認証プロセスが複雑になるなどの問題があります。たとえ検索すれば情報が見つかるとしても、導入方法は内部向けに整理しておいたほうが良いと考えています。これらのドキュメントを整備しておいたことで、導入時の問い合わせはほとんど発生しませんでした。

.github/copilot-instructions.md のテンプレート作成

GitHub Copilot のいくつかの機能では、 .github/copilot-instructions.md がコンテキストに取り込まれます。そのため、プロジェクトごとの注意事項や技術スタック、要件などを記載しておくと良いです。

ML 基盤には開発テンプレートのリポジトリが用意されていますが、ここに ML 基盤のアーキテクチャなど一般的な事柄を記載しておき、プロジェクトごとに記載する分量を減らすことに成功しました。テンプレートの記載だけでも技術スタックなどの情報は十分に伝わり、LLM がコンテキストを理解しやすくなったと感じています。その結果、開発効率の向上につながったと思います。

一方で、「英語ではなく日本語で回答すること」といった言語指定のプロンプトについては慎重に扱うべきだったと考えています。ML 基盤開発メンバーには海外拠点の、日本語を母語としないメンバーもおり、そのメンバーからは『日本語で回答されると理解しづらい』というフィードバックもありました。

情報交換コミュニティの作成

当チームでは普段から Slack でやり取りをしていますが、情報交換用のチャンネルを立てました。目的としては、

  • 議論の活発化
  • ナレッジの蓄積

があります。

しかし、結果的にはあまりうまく機能しませんでした。

  • 当チームでは分報(#times_xxx などの個人チャンネル)の文化が強く、小さな疑問などが散逸してしまった
  • その結果、情報交換用のチャンネルには「重めの」ナレッジや質問が増えた
  • 情報交換用のチャンネルに投稿するハードルが上がる

という悪循環が発生してしまいました。組織文化にもよりますが、「用意すれば自然と使われる」という考えは見直す必要があると痛感しました。

まとめ

  • ML 基盤の開発環境に GitHub Copilot Business を導入した
  • PoC の結果、開発工数の削減と開発体験の向上が定量・定性の両面で確認できた
  • ただし、ツールは導入するだけでは十分に活用されず、手順整備やコミュニティ運営などの継続的な働きかけが重要だと分かった

【参考】 今回の開発の参考にした記事は こちら

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稲垣 良祐 Ryosuke Inagaki

データ・AIソリューション本部 AIマーケティング統括部 マッチング基盤部 マッチンググループ

2023 年パーソルキャリア新卒入社。入社以来 doda・dodaX など当社サービスにおける推薦システムの実装を担当しています。週末は野球場で大声を出したりしています。

※2026年3月現在の情報です。




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