以下の内容はhttps://techblog.zozo.com/entry/google-io-2025より取得しました。


Google I/O 2025参加レポート

Google I/O 2025参加レポート

はじめに

こんにちは、CTOブロックの堀江(@Horie1024)です。2025年5月20日〜5月21日にかけて、カリフォルニア州マウンテンビューにあるショアライン・アンフィシアターで開催されたGoogle I/O 2025(以下 I/O)に現地参加をしてきました。

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Google I/Oとは

Google I/Oは、Googleが毎年開催する開発者向けのカンファレンスで、最新の技術や製品、アップデートの発表、様々な領域についての技術セッションなどが行われる場です。私自身としては、2018年以来の現地参加となります。

Welcome to I/O!

今回のGoogle I/Oへの参加目的

今回のI/Oの参加目的は、Googleや他社の参加者との関係作りとGoogleの最新プロダクトおよび技術的なキャッチアップです。現在までにZOZOでは、ZOZOTOWNWEAR by ZOZOFAANSのAndroidアプリ開発を経験しています。また、GitHub Copilotの導入に関わってからはAIに興味があることから、今回のI/OではAndroidとAIの話題を中心にキャッチアップしてきました。

Day0

開催前日の5月19日に現地へ到着しました。ホテルにチェックイン後、会場であるショアライン・アンフィシアターまで、イベント参加証であるバッジを受け取りに向かいました。このバッジは、会期中の会場への入場に必要となります。

Badge pickup会場

建物に入るとPixelbookが置いてあるのでメールアドレスを入力しチェックインします。

チェックイン端末

チェックインを済ませ、無事バッジを受け取ることができました。

Badgeの受け取り

バッジ受け取ったあと、近くにある巨大なテントのようなGoogleオフィスにあるGoogle Storeへ寄り、マウンテンビューのダウンタウンにあるレストランでランチを食べました1。そしてホテルに戻って明日に備えました。

スモークサーモンのクレープ

Day1

アンフィシアター入口

Day1、無事会場に着きました。会場で提供される朝食を食べ、Google keynoteが行われるアンフィシアターの入場列に並び中へ入ります。

アンフィシアターへの入場

Google keynote

Google Keynoteはこの位置で聴きました。ここに来るとI/Oに来た実感が湧いてきます。

Google Keynote

Google Keynoteの動画はこちらからご覧ください。Keynote冒頭で「Research becomes reality」とあったように、AIがGoogleの様々な製品やサービスに深く統合されつつあります。そして、私たちの身の回りにAIが浸透し生活を変えるようなイメージを持てる発表が多くあったと思います。

I/Oでの発表内容について質問できるNotebookLMも公開されていますので併せてご覧ください。

NotebookLM: Google I/O 2025

Geminiについては、2.5 Pro、2.5 Flashのプレビュー版が今年発表され、今回のI/Oでも多くのアップデートがありました。発表された内容については、Googleのこちらの記事にまとめられています。

blog.google

Gemini 2.5 Proの「Deep Think」はぜひ使ってみたいですし、拡散言語モデルであるGemini Diffusionの出力の速さには驚きました。GeminiにスケッチからWebアプリを作成させていたデモも面白いのでぜひご覧ください。Geminiのコーディング能力の高さを見るとGemini Code Assistを利用してみたくなりますね。

また、GeminiアプリへのAgentモードの導入も発表されました。Project Marinerで開発されたコンピュータの利用機能、Agent2Agent ProtocolとMCPへの対応も発表されています。

Agentモードが他のAgentと連携しつつ、コンピュータの利用機能でのブラウザ等の操作、MCPによる情報の取得・更新などを自律的に行うことができそうです。Keynote中では、ユーザーの条件に合う物件を自律的に探すデモが行われていました。Agentモードは、ユーザーとしても面白いですし、ZOZOとしてもAgent2Agent Protocolを実装したAgentを持つべきなのかなど、開発者としても気になる機能です。早く実際に触ってみたいと思います。

Project Marinerと並ぶもう1つの研究プロジェクトProject Astraは、ユニバーサルAIアシスタントを実現する試みです。このアシスタントは、周囲の世界を理解できるよう設計されています。

Project Astraで開発されたライブ機能がGemini Liveとして一般提供されました。

ライブ機能はLive APIとして開発者向けにも提供されています。

ai.google.dev

Live APIは、Google AI Studioで簡単に試すことができました。個人的にもAPIを使って何かを作ってみたいと思います。

また、Project Astraの最新のプロトタイプ「Action Intelligence + Gemini」の紹介では、Geminiと対話しながら行う自転車の修理が描かれています。ユーザーマニュアルの検索や参考になるYouTube動画の表示、販売店とのメールから必要な部品の検索、自動で電話を掛けての在庫確認と取り置きなど、Geminiと共同で作業する様子に未来を感じました。

Google検索の発表でもAI Modeなど興味深い発表が多くありましたが、特にバーチャル試着機能は見逃せません。会場の盛り上がり方もすごく、多くの人が期待している機能であることが伺えました。

バーチャル試着

そして、Android XRです。デモでも登場していたグラス型デバイスの発売時期は明言されませんでしたが、発売されたら購入しようと思います。

Android XR グラス型デバイス

Android XRについてのセッションやCodelabも公開されていますので、手元で動かしてみようと思います。

さて、Imagen 4、Veo 3、Flowも興味深かったのですが、Google keynote後に聴いた「Developer keynote」をご紹介しようと思います。

Developer keynote

Developer keynoteは、開発者向けの基調講演です。Developer Keynoteの動画はこちらからご覧ください。

Developer keynoteのAndroidのセクションで紹介された「Androidify」が面白かったです。全身写真を元にオリジナルのAndroidロボットを作成するアプリで、AIを活用したサンプルアプリです2

Androidify

Androidifyは、Firebase AI Logic SDK(旧Vertex AI in Firebase)を使いGemini 2.5 FlashとImagen 3にアクセスしています。

Androidifyのコード

Geminiに対して画像に人物が含まれているかや人物に焦点が合っているか、画像に不適切なコンテンツが含まれているかどうかなどを評価するプロンプトを組んでいるとのことです。Geminiを活用するとこんなアプリが作れるのかと目から鱗でした。Imagen 3での画像生成をAndroidアプリから手軽に実行できることにも驚きました。

Androidifyの実装については、次の記事に詳細が書かれています。

Androidifyは、UIにMaterial 3 Expressiveを採用し、ナビゲーションにはNavigation 3を使用しているため、これらの実装サンプルとしても参照できます。GitHubのRepositoryはこちらです。

github.com

また、Android端末上でGemini Nanoを使い直接プロンプトを処理するOn-device AIにも興味があり、関連セッションを観てみようと思います。

Day2

Day2エントランス

Day2も多くのセッションが行われます。Day2で聴いたセッションのうち、次の2つを紹介します。

  • What's new in Android development tools
  • Google Cloud's AI powered SDLC assistant, Gemini Code Assist

What's new in Android development tools

What's new in Android development tools

What's new in Android development toolsでは、Androidアプリの開発で使用するAndroid Studioなどのツールのアップデートが発表されます。

Gemini in Android StudioによるAIを活用した開発者サポート機能についての発表が主な内容でした。Geminiは、コードの提案、ドキュメントの生成、クラッシュの解決など開発者のワークフローの幅広い範囲に適用されており、今回の発表でより機能が強化されたと感じました。

developer.android.com

今回発表されたGemini in Android Studioに関するアップデートは次のとおりです。セッション内では、Gemini 2.5 Proを活用することで以前よりもはるかに高度な機能が実現可能になっていると言及されていました。

  • ユーザビリティの向上
  • Update Assistant
  • Journeys
  • Agent
  • Crashlytics Integration
  • Compose Integration
  • Gemini in Android Studio for businesses

他にもバックアップとリストアのテスト機能の強化、Android XR Emulatorのサポートなど多くの機能が紹介されました。ここでは発表されたGemini in Android Studioのアップデートの内容を紹介していきます。

ユーザビリティの向上

ユーザビリティの向上としては、次のような内容でした。

  • コード補完のゴーストテキストにシンタックスハイライトが追加
  • チャット機能をComposeでリライト、アニメーションが改善
  • コードスニペットのストリーミング表示、スクロール動作の改善
  • クエリに添付されるファイルを確認できるコンテキストドロワーを追加
  • 使用しているモデル(例:Gemini 2.5 Pro)の表示を追加

ユーザビリティの向上についてのセッションの該当箇所はこちらです。

Update Assistant

Update Assistantは、Geminiを活用してライブラリを一括で更新できます。ビルドファイルを分析し、Compiler SDK、AGP、Gradle、BOMなどのアップデートを提案してくれるようでした。関連するリリースノートへのリンクを出してくれるのも嬉しい機能ですね。エージェントがビルドを実行し、エラーを検出、そのエラーについて推論して修正を試みるようです。

ライブラリのアップデートは日常的に行う作業ですし、時には複数のライブラリのバージョンやソースコードの変更を伴います。Update Assistantは、これらのアップデート作業を円滑に進める助けになると感じました。

Update Assistantについてのセッションの該当箇所はこちらです。

Journeys

Journeysは、インテグレーションテストの作成をサポートする機能で、ユーザーのジャーニー(重要なタスク)を自然言語で記述できます。XMLとしても表現可能ですが、GUIが用意されており、テストの進行状況や結果を確認できるようです。Test Recorderを用いるとアプリ操作を記録して既存または新規のジャーニーに追加でき、記録された操作の説明を修正したり、手動で検証ステップを追加可能でした。

What's new in Android development toolsの4:42より引用」

また、Firebase App Distributionと連携してApp Testing agentによって作成したJourneysを実行できるようでした。

What's new in Android development toolsの14:12より引用」

端末の操作を記録してインテグレーションテストを生成する既存のサービスやツールはいくつかあります。JourneysのTest RecorderがGeminiのサポートでどの程度効率的にテストを作成できるか興味があり、実際に触って動かしてみようと思います。

Journeysについてのセッションの該当箇所はこちらです。

Agent

Agentは、コードのバグ修正やユニットテストの作成を支援するエージェントで、Agentタブからアクセスできます。例えば、正しい値を返さないメソッドがあった場合、バグがAndroid Studioで表示している画面にない場合でも、「宣言へ移動」機能などを利用して原因を特定しようとします。

What's new in Android development toolsの15:52より引用」

また、Agentのユニットテスト作成支援によってLinkedListクラスのテストコードを作成するデモがありました。Agentに指示するとGradleの構成など実際のプロジェクト構造を理解してファイルを配置すべき適切な場所を特定しているようです。

What's new in Android development toolsの17:04より引用」

LinkedListクラスのコードを意図的に壊しバグを混入させた後、Agentにテストコードを実行させ、失敗した場合はコードを修正するよう指示するデモもありました。Agentは失敗したテストについて、コードを推論してバグを修正し、再度テストを実行して合格させています。

What's new in Android development toolsの18:12より引用」

Lintの警告があるXMLファイルに対して警告を修正するよう依頼できます。Agentは警告を分析し修正方法を提案します。

What's new in Android development toolsの19:10より引用」

Agentについてのセッションの該当箇所はこちらです。

Crashlytics Integration

Crashlyticsのクラッシュレポートとの統合が強化されています。Android Studio内にクラッシュの原因を説明するパネルが表示され、Geminiが実際のコードを参照して推論します。場合によっては、「Suggest a fix」ボタンを押すことで修正方法が提案されます。また、クラッシュ発生後にソースファイルが変更された場合でも、CrashlyticsやAndroid Vitalsが持つコミットIDを利用して行番号のずれを補正し、正確な分析が可能です。

What's new in Android development toolsの19:53より引用」

Crashlytics Integrationについてのセッションの該当箇所はこちらです。

Compose Integration

Composableのプレビューを自動生成するボタンが追加されました。「Auto Generate Compose preview」ボタンを押すだけでプレビューを自動生成できます。

What's new in Android development toolsの20:45より引用」

Geminiによるファイルの分析に基づいてサンプルデータを含むプレビューが生成されます。プレビュー作成時、特にパラメータの多いComposableでは、サンプルデータを用意するのが面倒に感じることが多かったので、この機能を使う場面は多そうです。非常に便利だと思います。

What's new in Android development toolsの21:04より引用」

Compose Integrationについてのセッションの該当箇所はこちらです。

Gemini in Android Studio for businesses

Gemini in Android Studio for businessesは、Gemini Code Assistのライセンスを購入することで利用できます。Gemini in Android Studio for businessesでは、エンタープライズ対応版のGeminiを利用できます。これには、管理コントロールや様々なセキュリティ基準を満たすコードセキュリティ、IP補償といった内容が含まれます。

developer.android.com

Gemini in Android Studioは無料で試すことができます。しかし、弊社社内の生成AIの利用ガイドラインの基準を満たせず業務利用ができていませんでした。今回、Gemini in Android Studio for businessesの登場で業務利用が可能になっています。

弊社では、Gemini in Android Studio for businessesの試験導入が進行中です。この件についてはまた別の機会に共有できればと思います。

Google Cloud's AI powered SDLC assistant, Gemini Code Assist

Google Cloud's AI powered SDLC assistant, Gemini Code Assist

Developer keynote、What's new in Android development toolsでも言及されていたGemini Code Assistに関するセッションです。

Gemini Code Assistは、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)全体をサポートする多様な機能を提供しています。

developers.google.com

セッションでは、Gemini Code Assistには次の3つのContextがあることを紹介していました。

  • Local Context
  • Organization Context
  • Engineering Context

Local Contextはローカルのコードベース、Organization Contextは組織のコーディングルールといった情報です。そして、Engineering Contextは、Atlassian Jira/ConfluenceやGitHub、Google Docsなどで管理されたタスクやドキュメントです。

Gemini Code AssistではこれらのコンテキストをGeminiに提供する仕組みがあります。例えば、Gemini Code Assistツールを使用するとプロンプトに @GoogleDocs と入力することでGoogle Docsに管理されたドキュメントを読み込むことができます。

cloud.google.com

また、Organization Contextとして、コードのカスタマイズを使用することで組織のコーディングスタイルに合わせてGemini Code Assistがコードを生成するようになります。

developers.google.com

セッション後半ではデモが行われました。Google Docsで書かれたDesign docsを読み込ませ、Gemini Code AssistにJavaのアップグレードと不要になったライブラリの削除タスクを実行させ、成功していました。

今後、Agent2Agent ProtocolやMCPを活用することでAIにできることが増え、AIによるSDLC全般のサポートがどのように進化していくか楽しみです。AIのサポートを前提とするドキュメントの整備など、自チームでも取り組んでみようと思います。

また、弊社のGoogle Cloud Next '25参加レポートでもGemini Code Assistについての紹介がありますのでご覧ください。

techblog.zozo.com

会場内の様子

I/Oの会場はGoogle keynoteやDeveloper keynoteが行われるアンフィシアターと各種セッションが行われるステージに大きく分かれます。ステージは「AI」「Android」「Web」「Cloud」があり、ステージのテーマに沿ったセッションが行われます。

会場内地図

各ステージの周辺では、Googlerに質問できるQ&AステーションやGoogleの最新プロダクトを触ることが可能なデモブースも配置されていました。

AIサンドボックスではGeminiを活用した様々なデモを体験できました。

Androidについて質問できるQ&Aステーションです。

Androidに関するセッションが行われるステージです。

各種デモを体験することができ、その場で質問もできました。

みんな記念撮影をしていました。

まとめ

今回のI/Oでは、Keynote冒頭の「Research becomes reality」という言葉が象徴するように、AIがGoogleの製品やサービスに深く統合されていく様子を目の当たりにしました。特にGeminiの進化は目覚ましく、Project Astraによるマルチモーダルな能力やAgent機能の強化は、今後のアプリケーション開発のあり方を大きく変える可能性を秘めていると感じます。

開発者の視点では、Google AI StudioやFirebase AI Logic SDKといったツールが充実し、AIをより手軽に、そして高度に活用できる環境が整いつつあることを実感しました。Androidifyのようなサンプルアプリは、AIと既存技術を組み合わせることで、これまでにないユーザー体験を生み出せることに面白さを感じています。

また、Gemini Code AssistのようにAIがソフトウェア開発ライフサイクル全体をサポートし、開発者はより創造的な作業に集中できる可能性を感じました。一方で、AIの進化の速さに伴い、AIが理解しやすいドキュメントの整備や、AIとの効果的な協調方法を模索していく必要性も感じています。

7年ぶりの現地参加となった今回のI/Oは、技術的な刺激はもちろんのこと、世界中の開発者と交流し、現地の熱気を肌で感じることができた貴重な体験でした。来年のGoogle I/Oでは、今回発表された技術がさらに進化し、どのような新しい未来を見せてくれるのか今から非常に楽しみです。

最後に、ZOZOでは一緒にプロダクトを開発してくれるエンジニアを募集しています。ご興味のある方は下記リンクからぜひご応募ください!

corp.zozo.com

おまけ

Day0のディナーで食べたプライムリブが最高でした。

プライムリブ


  1. 7年前にも食べて美味しかったのでぜひまた行きたいと思っていました。写真は、スモークサーモンが入ったSAN FRANCISCOというクレープです。
  2. ドロイドくんと呼んでいましたが、正式名称はAndroidロボットです。



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