朝日ネットで技術部門の執行役員をしている草場です。
当社では全社共通のコミュニケーションツールとしてSlackを採用していますが、今年の2月にSlack AIを導入しました。
今回は2025年3月に実施した社内アンケートの結果を踏まえ、1ヶ月半での導入効果や使用感をレポートします。
はじめに
- 日常業務に欠かせないSlackですが、やはり情報洪水や検索の難しさに課題があります。
そんな中、登場したSlack AIに期待し、実際に日々の業務で活用しています。 - この記事では、導入から約1ヶ月半経った現時点での
リアルな使用感と費用対効果は実際どうなのか?
について、レポートしたいと思います。 - Slack AIの導入を検討されている方、効果に関心がある方の参考になれば幸いです。
- はじめに
- Slack AIとは?主な機能紹介
- Slack AI導入による具体的なメリット・期待される効果
- 費用と導入の注意点
- アンケート内容
- アンケート結果から費用対効果を検証!
- Q1.Slack AIの機能で最もよく使う機能を教えてください。
- Q2.各機能を1週間あたり何回くらい利用していますか?
- Q3.各機能について、1回の利用あたり平均してどれくらい時間を節約できましたか?
- Q4.各機能を利用することで、むしろ時間が掛かるようになったケースがあれば教えてください。
- Q5. まとめを普段どのようなシーンで活用されていますか?
- Q6. AI検索を普段どのようなシーンで活用されますか?
- Q7. チャンネル要約を普段どのようなシーンで活用されますか?
- Q8. スレッド要約を普段どのようなシーンで活用されますか?
- Q9.全体を通してSlack AIによってどのようなメリットを感じていますか?
- まとめ
- 採用情報
Slack AIとは?主な機能紹介
- 要約機能: 長い会話やチャンネルを瞬時に要約(スレッド要約、チャンネル要約)
- 検索機能の強化: 自然言語での検索、より精度の高い検索結果(AI検索)
- まとめ: 重要なチャンネルの毎日のまとめを作成
- 議事録作成: ハドルミーティングの議事録作成
Slack AI導入による具体的なメリット・期待される効果
【時間削減効果】
- 情報検索にかかる時間の短縮
- 未読メッセージや議論のキャッチアップ時間削減
- 会議の議事録作成補助など
【生産性向上効果】
- 重要な情報への迅速なアクセスによる意思決定の高速化
- 過去のナレッジや情報の有効活用
- 本来注力すべき業務への集中
【コミュニケーション質の向上】
- 情報共有の効率化と認識齟齬の防止
- チーム全体の状況把握の容易化
- 幅広い情報のキャッチアップ(視野の広がり)
費用と導入の注意点
Slack AIの料金体系
- Slackの各有料プランでアドオンとして利用可能です。
価格改定されていますので、各自で問い合わせをお願いします。
導入・運用における考慮事項
- AIの精度:期待通りに機能しない可能性、誤情報の可能性
一般的なAI使用時の注意事項と同様です。 - 費用対効果を測定する上での難しさ(定量化しにくい効果)
今回はアンケートで計測しました。 - プライバシーとセキュリティへの配慮
Slackのヘルプに明記してあり安心感があります。
Slack AI のセキュリティ | Slack
アンケート内容
Slack AIの各機能(まとめ、AI検索、チャンネル要約、スレッド要約、ハドル議事録)について、1週間の利用回数、利用1回あたりの削減時間をアンケートで集計しました。
あわせて、各機能の利用シーンやどのようなメリットを感じているかも聞いてみました。
有効回答数は約350件で、全Slack利用者の8割くらいの回答率となっています。
アンケート結果から費用対効果を検証!
先に結論から述べると、
週あたりの削減時間は805時間
年間に換算するとなんと 38,640時間 になります。
にわかには信じがたい集計結果ですが、続けて各アンケートの集計結果を公開します。
Q1.Slack AIの機能で最もよく使う機能を教えてください。
約半数が「まとめ」をという結果になりました。
チャンネルごとの毎日のまとめは見落とし防止、時間節約に非常に有効です。
注意点はデフォルトでチャンネルがミュートされるため、必要ならミュート解除しましょう。

Q2.各機能を1週間あたり何回くらい利用していますか?
一部、Slack AIをほとんど使用する必要がない部署があるため、想定通りの結果です。
このグラフからは読み取れませんが、一切Slack AIの機能を使用していないという利用者が20%程度存在し、導入検討段階でもそれを踏まえて投資対効果を試算しています。
部門ごとに利用傾向にばらつきはありましたが、例えば技術系や営業系の部門ではこの機能が人気といった業務領域による片寄りは見られませんでした。
なお、最も利用回数の多い機能はAI検索でした。(次点はまとめ)

Q3.各機能について、1回の利用あたり平均してどれくらい時間を節約できましたか?
未使用を除外した利用者のみでの集計となります。
強く効果を感じているであろう利用者(5分以上~120分以上)の割合は、まとめ 64%、AI検索 57%、チャンネル要約 45%、スレッド要約 49%、ハドル議事録 60%となっています。
利用者の半数以上は効果を体感できていそうです。
この割合をどうやって増やしていくかが非常に大事なポイントだと思っています。

Q4.各機能を利用することで、むしろ時間が掛かるようになったケースがあれば教えてください。
ここからはフリーフォーマットでの回答のため、先日発表されたばかりのGemini 2.5 Proにまとめてもらった内容を公開します。
- 多くのユーザーは「特にない」、「時間がかかるようになったケースはない」と回答。
- 一方で、一部のユーザーからは以下のような意見が出ている。
- AIによる要約(特にスレッド要約やハドル議事録)が不正確、または簡略化されすぎており、結局元の情報を確認する必要がある。
- AI検索の結果が不正確、または期待した結果が得られないため、確認や再検索に時間がかかる。
- ハドル議事録は期待した結果にならず、手直しが必要、または他のツールの方が良い。
- AIの生成した内容(まとめ/要約)に誤り(hallucination) があり、その確認や修正に時間がかかる。
- UI/UXに関連する問題(AI提案画面が邪魔、日本語設定が必要、など)。
- AIに頼りすぎることで、本来覚えるべきことを覚えていない場合がある。
- AI検索の読み込みに時間がかかる
Q5. まとめを普段どのようなシーンで活用されていますか?
- 最も多い活用シーンは、出社時や朝一番での前日の振り返り、情報確認、見落とし防止。
- 休み明け(休暇、有休取得後など)のキャッチアップにも多く利用されている。
- 普段あまり積極的に見ていないチャンネルの動向把握にも活用されている。
- 長時間の会議やスレッド、過去の問い合わせの調査など、時間がない時や概要を把握したい場合に利用されている。
- 一部、文章作成(顧客への回答、会議資料など)の補助として利用している例もある。
- 精度が粗いという意見もあるため、引き続き精度の向上が求められる。
Q6. AI検索を普段どのようなシーンで活用されますか?
- 最も多いのは、過去のやり取り(スレッド、議論、案件など)を検索するシーン。
- 通常のキーワード検索で目的の情報が見つからない場合や、検索ワードが曖昧な場合にAI検索を利用するケースが多い。
- 特定のキーワードや出来事に関連する情報をまとめて確認したい場合にも活用されている。
- 情報収集の第一歩として、または質問前の事前調査として利用しているという意見もある。
- 精度が低い、期待した結果が得られないという意見があるため、検索精度の向上が引き続き課題となる。
- 通常の検索とAI検索の使い分けが明確でない場合があるため、両者をよりスムーズに連携させる方法を検討する必要がある。
Q7. チャンネル要約を普段どのようなシーンで活用されますか?
- 活用しているシーンとしては、休み明けや休暇後のキャッチアップ、普段あまり見ていないチャンネルの状況把握などが挙げられる。
- 長文のやり取りや、参加者が多いチャンネルでの情報整理に利用しているという意見もある。
- 一部、新しく参加したチャンネルの概況把握や、特定期間のまとめ(週次など)に利用している例もある。
- 多くのユーザが「まとめ」機能と似たようなシーンで使用している.
- チャンネル要約機能は、他のAI機能(特に「まとめ」機能)と比較して利用率が著しく低い。
- 「まとめ」機能との使い分けが明確でない、または「まとめ」機能で代替できるため、チャンネル要約機能の必要性を感じていないユーザーが多い可能性がある。
Q8. スレッド要約を普段どのようなシーンで活用されますか?
- 最も多い活用シーンは、長いスレッドや、途中から参加したスレッドの内容を素早く把握したい場合。
- スレッドの結論や要点だけを知りたい場合にも利用されている。
- 休み明けや、多数のコメントが付いたスレッドのキャッチアップにも活用されている。
- 「未使用」「利用していない」という回答も比較的多く、チャンネル要約ほどではないが利用率が低い傾向にある。
- 要約が簡略化されすぎている、または長すぎるとエラーになるという意見もあるため、要約精度の向上が引き続き課題となる。
Q9.全体を通してSlack AIによってどのようなメリットを感じていますか?

- 「業務の生産性が向上した」「視野が広がった」というメリットを感じている人もそれぞれ3割ほど存在していることが分かります。 特にアクセス出来る情報量が増える事での視野の広がりというのは業務やコミュニケーションの質の向上に役立ってくれると期待しています。
- 一方で、少なくない数の回答者がまだSlack AIを利用していない、またはメリットを感じるには至っていない状況であることも示唆されます。
まとめ
Slack AI導入1ヶ月半のリアルな効果と課題の総括
1ヶ月半の結果としては十分に高い効果が上がっていると感じています。(ひとまず元は取れてるかな?という印象です)
特に、Slack AIによって視野が広がったことは重要な成果だと感じております。
一方で、Slack AIの能力を最大限に活用するためには、日常業務において、後々参照しやすい形で情報をSlack上に蓄積していくなど、私たち自身の使い方を工夫していく必要があると考えております。
また、担当営業の方々に手厚いサポートをいただき、非常にスムーズに導入できたのも大きかったと思います。
Slack AIの今後の進化への期待
まとめ過ぎ、要約し過ぎ、AI検索で正確な回答を得るのが難しいといった部分は、Slack AIのコアな価値に繋がる部分だと思いますので、今後の進化を期待しています。
また、ハドル議事録や最近発表されたエンタープライズ検索なども競合製品に負けないアップデートを期待しています。
※朝日ネットでは4/2からエンタープライズ検索のGoogleドライブ連携を有効化しました。
あらゆる情報が見つかる、Slack のエンタープライズ検索が登場 | Slack
次回のアンケート結果には反映されると思います。
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