こんにちは。SmartHRでプロダクトエンジニアをしているkuriharaです。私は、タレントマネジメント領域の「キャリア台帳」を開発するチームで、プロダクトづくりに取り組んでいます。
先日、タレントマネジメント事業部全体のキックオフが実施されたのですが、それとは別にチームキックオフを行いました。
本記事では、そのチームキックオフで取り組んだ内容を紹介します。
キックオフの目的
期初は、目の前の開発タスクだけでなく、チームで「何を目指すのか」「なぜそれをやるのか」「どうやって進めるのか」という問いに向き合う重要なタイミングです。一方で、日々の忙しさの中では、課題に対する方向性をチームで話し合っても、表面的な確認にとどまり、認識を揃えたつもりで終わってしまいがちです。
また、キャリア台帳は、タレントマネジメントに必要な情報を蓄積・参照し、日々の判断を支えるためのプロダクトです。だからこそ、チームとして「どんな価値をどの順番で磨くのか」の認識を揃え、ユーザーの業務に根ざした理解をチームの判断軸にして進めることが重要だと考えています。
そこで私たちは、以下のことをキックオフの目的としました。
- 事業やプロダクトの方向性を、チームの共通言語として揃える
- 目指す状態と日々の仕事をつなげる体験をつくる
- ユーザー業務の解像度を上げ、価値提供の確度を上げる
SmartHRは基本的にリモートワークですが、今回はあえて対面で実施しました。対面だと議論の熱量が上がりやすく、ワークショップも進めやすかったです。一方で、都合により1名のみリモート参加となったのですが、ハイブリッド(一人だけリモート参加)の形式は、場づくりの面で工夫が必要だと感じました。
ここからは、チームキックオフ当日に実際に行った内容を、順を追って紹介します。
2025年下期を振り返る
まずは、アイスブレイクを挟みつつ、2025年下期にできたこと、大変だったことを振り返りました。目的は反省会ではなく、次の半期で同じ課題にぶつからないための材料を集めることです。
ここでは細部に入りすぎず、これまでの取り組みを一度フラットに捉え直して、うまく進んだ点と立ち止まりやすかった点を言語化することにフォーカスしました。振り返りを通じて、チームの進め方や意思決定のやり方に改善の余地があることが見えてきたため、これからの進め方を整えるための論点を整理しました。
事業戦略をキャリア台帳に落としこむ
次に、タレントマネジメント事業部全体で実施されたキックオフの内容を振り返り、今期どのような方向を目指すのかをチーム内で改めて揃えました。そのうえで、キャリア台帳がタレントマネジメントの中で担うべき役割を言語化することで、今期チームとして取り組んでいくことを確認しました。
その後、事業部のキックオフで共有された方向性を、キャリア台帳チームの実行に結びつけるために、ワークショップを実施しました。タレントマネジメントの事業戦略とキャリア台帳の関係を整理し、目指す姿をチームで揃えたうえで、「自分たちの日々の業務として何を積み上げていくか」を具体に落とし込むことが狙いです。単に方針を理解するだけで終わらせず、未来のイメージを膨らませながら自分ごととして捉え直す機会とし、チーム内での理解を深めることが狙いでした。
当日は3チームに分かれ、オンラインホワイトボードツールの FigJam を使って考えを可視化しながら進めました。まず、事業部キックオフの内容を踏まえて重要になりそうなキーワードを絞り込み、次にそれらを手がかりに「キャリア台帳チームとして実現できそうなこと」を整理しました。そして、実現に向けて明日から各自が取り組めそうなことまで落とし込み、抽象と具体を往復しながら次の行動につながる形に整えました。
キャリア台帳を体験する
一方で、方針を言語化しただけでは、現場でのつまずきどころまでは見えにくいことがあります。そこで、実際の業務利用を想定したストーリーを用意し、キャリア台帳を実際に操作する「業務疑似体験ワークショップ」を行いました。目的は次の2つです。
- 「あるべき姿」と「現状」のギャップを、議論ではなく体験でつかむ
- 操作者とレビュワーに役割分担を作り、気づきを増やす
開発チームは、仕様や背景を知っているぶん「次に何が起こるか」「どこに情報があるか」を無意識に補完できます。その結果、ユーザーが本来感じるはずの立ち止まりや迷いが、議論の場では見えづらくなります。そこで今回は、あえて分かっている前提を外し、操作の途中で生まれる迷いをそのまま拾うことにしました。
迷いが出た箇所は情報設計や導線が出しているサインとして扱い、あとから「なぜ迷ったのか」「何があれば迷わなかったのか」を言語化していきました。
当日の進め方は次のとおりです。
- 操作者
- ユーザーになりきって操作し、迷いも含めて思考をできるだけ声に出す
- レビュワー
- 操作を見ながら、疑問や違和感、良い点をその場でメモする
- 全員
- 操作後にメモを持ち寄り、論点を整理する
ワークの最中は、操作に集中しつつも「気づきを取りこぼさない」ことを大事にしました。操作者が口にした迷いのポイントや、レビュワーが感じた違和感は、その場で付箋を貼るようにメモへ書き留めていきます。操作が終わった時点では、良し悪しの結論を急がず、まずはメモを眺めながら“どこで何が起きたか”をチームの共通認識にするところから始めました。
その後の振り返りでは、「どの画面で立ち止まったか」「何が分からなかったか(情報不足、導線、用語、粒度など)」「それが業務上どんな困りごとにつながりそうか」などの観点で整理しました。そのうえで、どのように改善できそうかといった方向性を具体の論点として揃えられたのは、大きな収穫だったと思います。
最後に、今日の学びと感想を共有し合ってワークショップを終えました。
おわりに
今回のチームキックオフをとおして、私たちは以下のことを改めて感じました。
- チームの進む方向性を「揃えたつもり」で終わらせないことが大切
- 実際に自分たちでプロダクトを触ると、普段見落としていた課題や違和感を改めて認識できる
- シンプルにプロダクトづくりのモチベーションが上がる
キックオフはイベントとしてやって終わりではなく、ここで揃えた軸が、その後の意思決定や日々の開発の質に効いてくると思います。
今回の学びを、これからのプロダクトづくりに着実に活かしていきます。
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