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アウトカム重視のデータ利活用 〜PMM向けプロジェクトでの工夫と成果〜

はじめに

 こんにちは!アンドパッドのデータ部でデータアナリストをしています三田村です。昨年の6月にアンドパッドにジョインして約1年半が経ちました。現在は、プロダクトマネージャー(PdM)、プロダクトマーケティングマネージャー(PMM)といったプロダクト開発をリードする方々向けのデータ利活用プロジェクト(PJ)のプロジェクトマネージャー(PJM)兼ダッシュボード開発担当をしています。様々な取り組みを行っていますが、今回はPMM向けのデータ利活用PJの概要、データ利用の例、工夫した点、今後の展望をご紹介します。

 またアンドパッドのデータ活用育成状況という記事の「過去③:発芽期(2023年)」にて、データ部全体の中の本取り組みの役割が記載されています。もし良ければ合わせて閲覧ください。

モチベーション

 世の中の多くのダッシュボードPJでは、まずアウトプットを作るための要求整理、要件定義、開発に手一杯となってしまい、アウトカム(利用ユーザーのアクションの意味で使用)を出すところまで考えられているPJが少ない印象です。アウトカムを出せるPJを作るために、データアナリストの技術力は当然必要ですが、それ以外の要素としてステークホルダーとの良好な関係性、関連する協力者のサポート、アウトカムの明確なイメージを持つことなどソフトスキルが不可欠だと考えています。
 これらの課題に対処すべく下記で紹介するような工夫を凝らしたおかげで、PJ立ち上げから1年半で約60個のダッシュボードをリリースし、50個のダッシュボードでフィードバック(FB)をいただき、大小様々なアウトカムをデータから生み出すことができています。(残り10個は最近リリースしたもののためFBをいただけていないだけで、今後FB依頼をする予定。)
 最近では安定してアウトカムを得られるようになってきたため、このPJで得られたナレッジを共有することで、
      使われないダッシュボードが生み出される悲しい事態を防ぐ一助

となれば幸いです。

PMM向けデータ利活用PJの概要

何をしているか一言で

 「PMMがステークホルダー(PM、カスタマーサクセス(以下、CSS)など)とともに客観的な定量情報を把握できるようなダッシュボード」を提供することで、プロダクト企画からグロースの一連の全工程で、機能の利用度評価、施策への合理的な意思決定が行えるような状態とすることを目的としています。

データ利活用の例

 データ利活用PJを分類すると 6 つに分かれます。ただしこの切り口ではMECEでなく、1つのダッシュボードで複数の役割を果たす場合も多くあることにご注意ください。

企画

 新しいプロダクト/機能を生み出す際の企画をイメージしています。このタイミングでは現状のプロダクト仕様で使いにくいと感じるユーザーがいるかどうかをデータで確認し、その人数・クライアント(CL)数が多いことが分かれば、具体的に新しいプロダクト/機能がどのドメインへ特に刺さりそうか、既存プロダクト/機能とカニバリが発生しないかと言った調査にデータが利用されます。この段階では小さな仮説検証を高速に回すことが多いため、ダッシュボード開発ではなく、アドホックで15~30分ほどで集計してスプレッドシートでサクッと連携することが多いです。

新機能検証

 多くの要望を元に開発した機能が、実際に想定したドメインやユースケースで利用されているかどうかを確認するためにデータが利用されます。もし使われていない場合、新機能の認知度を向上させる施策したり、追加開発などが行われたりします。 新機能検証については、新機能が使われない事態を回避!アンドパッドの新機能データ利活用PJの取り組みにてより詳しく執筆しているため、ぜひ閲覧ください。

基本KPI

 「プロダクトの基本的な利用度」のことを基本KPIと呼んでいて、時系列で利用度モニタリングができるように可視化してダッシュボードを提供しています。ここからすぐにアクションに繋がることは少ないですが、中長期的にみて示唆を得たり、順調に機能の利用が進んでいるかの確認に利用されています。

CSSのオンボーディング業務支援

 プロダクトの初期フェーズでPMMが行っている機能のオンボーディング(OB)業務を、事業部CSSに引き継ぐことがあります。この際PMM1、 2名でOBを行っていたことを多数のCSSに行ってもらう必要があるため、PMMの考えるOB成功基準などの意志を込めつつも、CSSメンバーの意見を取り入れ、CSSが使いやすいUIを心掛けたOB特化型のダッシュボードを開発します。上記の「新機能検証」の後のフェーズで依頼が発生することが多いため、「新機能検証」で作成したデータマートと同一のものを利用して対処しています。PMMから事業部CSSに責務が移譲された後は、本PJとは別のCSS向けデータ活用PJにデータPJも移譲されています。アンドパッドのデータ組織の過去・現在・未来の一部でCSS向けデータ活用PJについて紹介されていますので、ぜひ閲覧ください。

CSSのエクスパンション支援

 既存CLに対して、「現在利用中のプロダクト/機能の特性から、上位互換商品に付属する新機能が効果的ではないか」という仮説を基に、追加受注候補となるCLターゲットリストを作成しました。プロダクトや機能の特性によって仮説の有効性は異なりますが、同様の仮説を多く生み出すことで追加受注成功につながり、データ部の事業貢献度が向上すると考えています。

プロダクト/機能開発ロードマップ追加検討

 1例として既存プロダクト/機能では使いにくいと感じる(ペインを感じる)CL、ユーザーがいるのではないかという仮説から、実際に全体のCL、ユーザーの内「どのくらいの割合でペインを感じているのか」、「どのくらいの強さのペインが生じているか」を定量化し、企画内容によるインパクトを踏まえてロードマップのどのタイミングに開発を差し込むかの意思決定に利用されます。開発・プロダクト部門のリソース配分に大きく関わる内容となります。

工夫した点

開発・プロダクト部門のAll Hands Meetingでの取り組み発表

 2023年12月に新機能が使われない事態を回避!アンドパッドの新機能データ利活用PJの取り組みを、PMMマネージャーおよびPMMメンバーの3名で、開発・プロダクト部門のAll Hands Meetingにて発表しました。発表では、「開発・プロダクト部門の皆さんと一緒にプロダクト改善に取り組むため、このデータ利活用PJへのご協力をお願いします」と呼びかけました。この発表は非常に大きな効果を生み出し、PJで発生した不明点について開発エンジニアなどに相談をすると、自分たちの担当しているプロダクトに貢献してもらっているという感情から、感謝される場面がありました。積極的にサポートを受けられる雰囲気が醸成されて来ていることから、PJ立ち上げ当初と比べて業務全体が非常にスムーズに進行するようになり、更なる成果が生み出しやすい状態へと繋がっています。

全てのアウトプットに対するFBヒアリング実施

 FBヒアリング実施の徹底により「データ部の知見増強」、「1つのダッシュボードの開発・FBから得たナレッジを元に別PMMへ提案」、「FBが全くできないような使えないダッシュボード作成の依頼をしてはいけないという雰囲気作り」ができており、強力にPDCAが回せている状態です。ただこのようなFBヒアリングの実施導入は、データ部単体の力だけでは厳しかったと思っており、PMMマネージャーの協力が大きかったです。具体的には、「使えないダッシュボードの作成依頼をしないように」とPMMメンバーに対して伝えいただいたり、「FBシートを一元化してまとめられるとナレッジ蓄積ができて良いのでは」という助言をしていただくことで、FBヒアリングの取り組みを定例mtg内に取り入れることに成功しました。下記は実際に活用しているFBシートの項目となります。

  • データ部が入力する項目
    • ダッシュボードID
    • プロダクト名
    • ダッシュボード名
    • ダッシュボードURL
    • 依頼者
    • 事前想定ユースケース
  • PMMが入力する項目
    • 利用者
    • 利用状況
    • 活用事例/インサイト/ネクストアクション/データ部への要望/etc...
    • 確認状況

今後の展望

 2点考えています。

意思決定のスピード加速

 ANDPADは多岐にわたるプロダクトを展開しており、それに応じてPMMの数も多くなっています。一方で、データアナリストのリソースには限りがあるため、増加し続けるダッシュボードの開発需要に全て応えることは困難な状況です。このような状況下でも新たな分析ニーズは発生しているため、ダッシュボードではなくデータマートを提供し、PMMが直接スプレッドシートのピボットテーブル機能やSQLを使って必要なデータ分析ができる環境整備を検討しています。

影響の大きな意思決定へのデータ活用促進

 現在のデータ利活用は主にプロダクト/機能リリース後の利用状況分析に重点が置かれています。しかし上述した「プロダクト/機能開発ロードマップ追加検討」の段階からデータを活用することで、より戦略的な意思決定が可能になると考えています。一方でこのような企画段階でのデータ活用事例はまだ少なく、どのようなデータ分析が有効かが明確になっていない状況です。私たちデータアナリストが積極的に支援し、成功事例を積み重ねることで、新しいデータドリブンな意思決定プロセスを確立していきたいと考えています。

最後に

 アンドパッドのデータ部では、データ利活用のさらなる強化を目指して、データ利活用PJの企画、ダッシュボードの開発・運用に共に取り組む仲間を募集しています!現在、社内でのデータ利活用は急速に拡大しており、多くの学びが得られる状況です。今ジョインしていただければ、非常にダイナミックで刺激的な環境で働けると思いますので、ぜひご応募ください。皆様のエントリーをお待ちしております。

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