
はじめに
株式会社Algomatic AXカンパニーの大塚です。 AXではエンタープライズ企業様向けのAI導入支援を行っています。
今回は、Claude Codeを活用してAX独自のSlack Botを作成し、社内業務の効率化に取り組んでいる事例をご紹介します。
作成した背景と理由
SlackにはClaudeやSlack AIといったAI機能がすでに存在しますが、実際に使用する中でいくつかの課題がありました。
具体的には、Slackのログを参照して回答を生成するところまでは対応できるものの、そこから先の「取得したデータを活用した具体的な作業」にはまだ対応しづらいと感じています。
また、当初はSlack Botではなく、WebアプリケーションやChromeの拡張機能なども検討していました。しかし、社内で最も自然に利用できる形を考えたときにSlack Botが最も利用しやすい形態であると判断したため、今回はSlack Botで進めることにしました。
構成・アーキテクチャ
インフラ構成
Slack Botの構成としては、GCP上にClaude Agent SDKを用いたBotを稼働させています。イベントトリガー方式を採用しており、メンションがなければ動作しないサーバーレス的な設計にしています。シンプルな構成で運用コストを抑えられる点を重視し、この構成を採用しました。

Claude Agent SDKの採用理由
エージェントの実装にClaude Agent SDKを採用した理由は、現時点で拡張性が高く、今後のアップデートも期待できる点を考慮したためです。エージェントには画像生成やSlackのデータ取得といった必要なツールを追加し、Slack Botとしての機能を拡張しています。現在も継続的に改善中です。
Bot型エージェントの設計
動作方式としては、Botを@メンションすることで起動するBot型エージェントとして設計しています。スラッシュコマンドによるワークフロー型を採用しなかった理由は、定型的なワークフロー型にしてしまうと汎用性が失われ、便利さが薄れてしまう懸念があったためです。エージェントとして動作させることで、柔軟な対応を可能にしています。
現時点で実装している機能
現在、以下の機能を実装しています。
- 画像生成
- Web検索
- チャンネル検索
- スレッド検索
- 資料の解析
これらの機能を組み合わせることで、指定した期間のチャンネルサマリーの作成、サマリー内容の画像化、Slack上からのWeb検索、資料をもとにしたディスカッション支援など、さまざまなタスクに対応できます。
もちろん、現時点ではまだ汎用的なタスクすべてをカバーできているわけではありません。今後は、有益な知見をDBに蓄積するナレッジ収集機能、定期実行によるニュース投稿、スライドのたたき台作成といった機能を順次追加し、より実用的なBotへと発展させていく予定です。
リリース結果と動作の紹介
社内公開後、想定していた以外の活用方法も見られました。
初回リリースということもあり使用頻度はまだ十分とは言えないため、機能の拡充を通じて利用頻度の向上を目指しています。
下記画像はSlackBotが動作している一例です。

まとめ
社内で日常的にやりとりされるチャットを自然にナレッジとして蓄積すること、そしてAIを活用するまでの導線を限りなくゼロに近づけること。これらが実現できれば、より効率的な業務遂行が可能になると考えています。
Claude Codeのようなツールにより開発の幅が広がっていますが、自社の業務に合わせた細かな対応は、自ら作らなければ実現できないのも事実です。便利な仕組みは積極的に活用しつつ、既存のツールではどうしても対応できない部分をエンジニア自身が見つけて解決していく。今回のSlack Bot作成は、そうした姿勢の重要性を改めて実感する機会となりました。
これからのエンジニアには、能動的に課題を発見する力がますます求められると感じています。引き続き、社内の煩雑な業務をAIで解決していくと同時に、Botの利用状況の可視化や不具合検知の仕組みなど、運用面の整備も行いAIネイティブ組織として進化をしていきます。