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銀河系まで飛んできゃいいのに「マーズ・エクスプレス」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 今回はフランスからやってきたアニメ映画。本日1月30日は機動戦士ガンダム東野圭吾、と大きいのが2つ、中国からの刺客とアニメ映画乱立ですが、こちらも負けず劣らずの出来です。いや、向こうを見ていないからこっちが勝っているのかも、です。

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WATCHA4.0点

Filmarks4.0点

(以下ネタバレ有)

 

 良いって知ってたけど良い。2年前の新潟国際アニメーション映画祭で上映されており、参加したアニならメンバーからも高評価。その後の東京渋谷での出張上映にラインナップされるも削除されてどうした!?とさせましたが、一般公開が決まったから特別興行は打たないよ、ということでした、と判明しての満を辞しての一般公開です。

 火星を舞台に高度に機械と人間が共存する世界の私立探偵を描く話で、マーズ・エクスプレスとか言われるとめっちゃ銀河鉄道999っぽいのを予想するかもしれないが、全然星間飛行シャトル。SLじゃないし、火星の話。アバンは機械排斥運動(ラッダイト運動だと思うと23世紀になっても人類は変わらないんだろう、という謎の説得力。)の中で私立探偵と機械のバディが機械を支配する原則から脱獄させるハッカーを捕まえる一部始終でまず魅せてくれる。ここが探偵の紹介に留まらず後に合流してくれる親切設計だし、猫ちゃん可愛いね、って思ったら表皮をまるっと外して機械猫が出てくるその1発で見た目で判断できない話であることも示している。実に優秀。

 デザインとしてはバンドデシネ的な流れをモロに感じつつも、アニメーションの設計やら影響やらは完全に日本のアニメーションだろうな、っていう感じ。ハードボイルドSFなんて大概そうかもしれんがやはり『攻殻機動隊』の影響下にあることは否定できないだろうし、終盤にロボットがマルウェアによって完全開放されて道路を火星脱出に向けて大行進するシーンで『パプリカ』とは無関係と言い張るのもまた不可能だろう。ロボットのデザインが通り一遍でなく、生体有機物なるロボットの次の文明を売り出そうと狙う企業も絡んでいるので見た目が大変賑やかで、これがまたオセアニアじゃ常識な感じがするのだ。カルロスの胴体まで普通にロボットで頭は投影してるだけなのに自我は人間と変わらないから泣いて投影してるだけの涙を擦って…みたいなのとか良いっすよねえ。あと日本アニメだとまあこれもみんな影響受けてるけどAKIRAもあったな。でもあれか、フランスアニメになるとルネ・ラルーっていう化け物がいるからそっちの流れもあんのかもしれん。あとあれね、『トータル・リコール』みもあるなぁと見ながら思ってたけどそれって顔がパカーンてなるからかしら。機械の反乱という意味では『ターミネーター』でもあるし。っていうか『攻殻機動隊』ちゃんと履修しないとヤバない?SARUの来ちゃうじゃん。映画見ただけだよわたし。

 未来設計がかなり優秀で絶妙にありそうと無さそうの間を行ったり来たりするのがまた良くて、こんなに高度に機械化されて死んだらロボットにして「死んでからお前嫌な奴」みたいなジョークは通るのに、腕斬られたら普通に義手っていうのがまたありそうだし、交通事故の対処としての瞬時に車内を満たすエアバッグ的な糊みたいなのも、その後しっかり救助に現れるロボットのデザインもいい。だが、何よりハードボイルドであるこの世界の成立に最も欠かせない存在と言える酒を飲ませなくする断酒システム。これがまた心惹かれるんだ。酒を持っても禁酒システム中は注げないようになってる時点で、実は大したことない酒瓶にさえテクノロジーがてんこもりであることが分かるわけで、単なるワンダーだけでなく世界を浮かび上がらせてるこういうアイデアは大好きだ。

 そうそう、今回はトムス・エンタテインメントの試写に当選したのだが、ルパン・コナン・アンパンマンという三本柱をしっかり運用しながら本作そして、『ユニコーン・ウォーズ』『愛しのクノール』『シチリアを征服したクマ王国の物語』『整形水』というように、毎年のようにハリウッド資本でないミニシアター海外アニメを共同で配給してくれてることには大きく感謝したい。しかも吹替つけてくれてるし。佐古真弓、安元洋貴内田夕夜三瓶由布子ですよ?確定でいいもん。まあ聞いてる時は三瓶さんじゃなくて田村睦心だと思っちゃいましたが。




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