どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
試写会で見て参りました。ゲストがLiLiCoさんと小田井さん夫婦でしれっといいものを見た気がしております。

WATCHA4.0点
Filmarks3.9点
(以下ネタバレ有)
普通に面白い。一応、『ローズ家の戦争』という作品があるわけだが、今回がそのリメイクになるのか、原作小説の再映画化なのかはちょっと調べてない。ややこしいんや。
前回の映画化はダニー・デヴィートが監督していたらしい。ペンギンやってた人か。
で、前回はマイケル・ダグラス×キャスリン・ターナーだったが、今回はベネディクト・カンバーバッチ×オリヴィア・コールマン。アカデミー賞に新たにキャスティング部門が設立されるらしいが、それで言えばこれはここのノミネートに値する作品ではなかろうか。兎にも角にも、この芸達者なイギリス人2人から繰り出される丁々発止がたまらない。皮肉とちょっとの本音と黒さの溢れる悪口は、こちらをワクワクさせ、元の映画がイギリス映画なのだと疑わなかった。アメリカ映画ど真ん中をジェイ・ローチに監督させた上で、ランティモスとかと組んでるトニー・マクナマラの脚本にハリウッドでも活躍しているとは言えイギリス人2人の主演。見事。更に言えば、その2人の会話のセンスを理解できない人としてゾーイ・チャオを起用。そしてアメリカのコメディの担い手としてストレートにケイト・マッキノンにも大暴れさせる。笑いというものを浮かび上がらせる中でも、お国柄が見えて大変よろしい。あとそこに合わせた音楽も軽快で良かった。コメディかくあるべし。ちなみに、私の好きなイギリスの笑いは基本的にサッカースタジアムでの選手への揶揄いです。有名なのだと、マディソンが自身への揶揄いに対してCKのボールをちょこんとずらすズルをして揶揄いチャントを中断させるとか、ウエストハムサポーターによるデクラン・ライスへの「お前はもっとビッグクラブに行くべきだった」イジリとか、こういうやつです。大好きだからからかっちゃうって小学生かよ、と思いつつ皮肉がベースだからそうなるよねーみたいな。やっぱこの映画の本質の一部に「笑い」が入ってんのかな
話は壮大な夫婦喧嘩の話であり、『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンかと思うような離婚弁護士がアメリカのコメディとして出てくるが、まあそこまで踏まえても全部フリとして優秀である。2人が出会い、どう幸せに結婚するかの序盤はこの2人の人生の矢印の向きが入れ替わる前フリだ。カットバックされて同じ雨の夜に栄光と転落を描くあそこがまず楽しい。その上で、10年後からの姿は、前の映画と役割をひっくり返したりしてるのかなぁと思わせる感じ。明らかに家に執着してるベネ面白いし、子育てを担ってお父さんとしてすごい子どもに好かれてるんだけど、トレーニングバカに育ててはいる、ってのも面白い。それでいて、子どもたちはちゃんと育ってるし、親の離婚を喜べる、あんたら憎しみあってたからねーと。13歳なのに立派すぎるんよ。
最後はもう法律とかそういうのどんどん無視してエスカレート。関係ない客殺そうとしたり、ディープフェイク作ったり、普通に離婚じゃない弁護士を必要とするレベルまでガンガンいく。いくんだけど、この辺で社会を描かなくして夫婦間の話にしてるから気にならないし、そしてここもまた、家を建てた時からこの家爆発するんだろうなぁと思わせてるフリとして機能してる。なんやかんや行って、セックスすりゃ仲直り、だとしたら全部前戯。そんな話ではないが、まあでもヤリ始めようとして爆死だからそんなもんだろ。爆発を描かないでスパッと終わるのも切れ味のいいエンディングでしたね。