どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
今回はシネマファナティックの2024年年間1位映画。完全に熱意に負けました。ちなみに何も気にせずチケットをとったらバルト9のドルビーシネマでした。丸の内ピカデリーのは行ってるけど、バルト9のドルビーは初めてのはず。
ヒットしているようですが、当然でしょう。『RRR』クラスには売れていい、と思ったけど『RRR』は10億売ってた。3時間で!?日本人正気か?

WATCHA4.0点
Filmarks4.2点
(以下ネタバレ有)
面白いか、面白くないかで言えば万全に面白い。事前に断っていく必要はあるが、正直言ってアクション映画は大いに苦手というか、ミュージカル映画と同じジャンルだ。アクションシーンが壮大であればあるほど、話は一旦停滞してしまうことでその時間が待ち時間になってしまう、というのが個人的な所感。そこに待ち時間とは思えぬ何かを見出せると、それは確かに見るべき時間として存在することになる。例えば、正気とは思えないトム・クルーズのアクションなんかはそれにあたるだろう。逆に、本作も該当する香港カンフーアクションというジャンルはどうかと言われると、特にジャッキー・チェン映画においてはどうしても振り付けのように見えてしまうことが多く、よりミュージカル映画っぽさを強く感じてしまうのが本当のところだ。
翻って、本作はどうであったか。改めて言おう。万全に面白い。まず誰もが言うだろうことを言うが、場所がいい。九龍城砦と言われると、ライターの九龍ジョーさんが思い浮かんでしまうのは神田伯山のせいだし、香港と言われればどうでしょうの香港大観光旅行がすぐに浮かんでしまうバカなのだが、いやしかしこの九龍城砦がいい。既に滅びることが決まっている場所、というのもいいし、現在に人が生きているのだけれど建物としての機能は殆ど死んでいるような、それは返還前の香港の未来と過去を示す交差点のようである。そんな場所で、一般の階段や通路・屋根とは異なる連なり方をしている建物群が主役となり、想定しない動きを俳優たちがすることで見たことない、が色んな所で散見されるアクションになるので気を緩めることが無かった。例えば股下から掴んで持ち上げるようなシーンで頭上のコンクリを貫通してしまったり、壁をぶち抜いて外に頭だけ出たり、その辺の配管をかなり強引に奪い取って武器にするどころか、一旦手で加工を入れてより殺傷性の高い武器にしたり。アクション映画の引き出しが少ないので、ガーランドが脚本したリメイク版『ジャッジ・ドレッド』のコンクリ打ちっぱなしハイタワーが一番ロケーションとしては近く感じるが、もう一個思い出した『アムリタの饗宴』にしろ、ある種の整然としている団地的な機能美故に個性がない怖さを示す建物における閉所アクションとはまた異なるもの。アクション映画として、と言われると難しいがベトナムの『走れロム』みたいな画の方が近いかもしれない。この辺大体好きなラインだし、フランス団地映画も好きだし、まあツボはしっかり押さえられている。
っていう普通のアクションかと思ったら、アフター6ジャンクション元プロデューサー橋本吉史さんがコスプレしているせいで、出てきた瞬間から橋Pだ…っていう感想しか出ない王九さんが気功を使って「硬直」なる特殊技を使ってくるはったりまで効くんだから興味深い。確かに理髪店での龍兄貴の時点ではったりは効き始めていたが、刀を歯で白羽取りして折るとか、燃やしている灰を飲み込むとか、それはもうジャンプ漫画の敵キャラなんよっていう強さを誇る彼がサモハンをも殺してラスボスになるとは思いもよらなかった。あんだけ特殊な相手だと分かっているのに、特段対策という対策を持たずに最終決戦に臨んでいた気のする4人には若干がっかりはするが、いやはや結局刃を飲ませて内側から殺すのは面白かったし、紐で四肢をビシッと捕まえてバンバン叩きつけるのも意味わからな過ぎて面白かった。
結果的には、王九もだし、陳洛軍も信一も十二小も四仔も、みんな次世代の連中で決戦をするんだけど上の世代もガンガンにかっこいいのがまた堪らない。龍兄貴のカッコよさは言うに及ばずであるが、上の世代がきちんと戦っても強いし、人に任せず自分でケツを拭く姿勢が好感が持てるったらない。漫画原作と聞く。師匠ポジが強者のまま病を患いながら散れるの、凄く好きな向こうの文化です。次のも見るでしょう。