どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。
年の瀬総括。配信オンリーの映画をここで。アカデミー賞あわせの作品なんかも上半期に入ります。遠い昔のようだ…。
雪山の絆
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
ウルグアイの航空機がアンデス山脈に墜落。そこかは70日ほどを生き延びた人たちの映画。知らなかっただけで度々栄華されていたものをジュラシックワールド2を任されたバヨナが撮った。
生き延びるために結構なことをしていたり、航空機事故の瞬間に人がどうやって致命傷を負うのかを痛々しく描いてこそいるが、サバイバルというよりも彼らが互いに励まし合い、希望を掴み取ろうとする様子をしっかり紡いだ印象。
幾度も映画になっているとはいえ、ぱっと見アメリカとフランスなのでスペイン語圏の話をスペイン語圏で作ることの意義はあったと思う
シャペコエンセの事故のことが頭をよぎりますからね、シートベルトしてと言われたらして!と強く思いました。そう意味では正月の日航機事故がこうならなくて本当に良かった。
もっと遠くへ行こう。
WATCHA3.5点
Filmarks3.6点
近未来、シアーシャ・ローナン&ポール・メスカルの下にやってくる男。旦那だけ宇宙に移住できるよ?そこの決断が迫られていく中でしれっと時間を飛ばしてくる。
基本夫婦の日常なんだけど、達者な二人だから見ていられるうちに近未来であった意味が打ちつけられてくる。我々が誰かを捉えていく時に、その人の本質、と呼べるやつはなんなのか、クローンと過ごしたことで生物的に満たされたどころか、あなたにもう一度恋をしたとシアーシャ・ローナンは言った。別個体だと認識している訳だ。じゃあ本質として誰と恋をしたのか。
難解と聞く『もう終わりにしよう。』と原作者が同じと聞くと納得。
Lift/リフト
WATCHA3.0点
Filmarks3.2点
依頼人、完全なる報復のF・ゲイリー・グレイと聞くと期待したくなるが、メインブラックインターナショナルのF・ゲイリー・グレイだと思ったらこんなもんだなって感じのケイパーものである。
鮮やかな手腕を見せるベネチアでの強盗模様は楽しいが、カメラの動きとどこか安っぽく見えたベネチアの風景で台無し。
その後は彼らを雇う形でインターポールの指揮下で大規模強奪を行うことになるが、なんか雑な計画、雑な遂行、雑な敵が揃う。終わり方は悪くないが、コルツィナ=ダンペッツオの空港が着陸しただけで両翼が破損する積雪量なら多分雪かき部隊がストライキ中なのだろう。
NATOが撃墜しようとしてくるし、バカだなーと思って見ている分には微笑ましい映画である
オリオンと暗闇
WATCHA4.5点
Filmarks4.5点
ドリームワークス最新作はNetflixで。ドリームワークスは完全に日本ではイルミネーションに押されてカンフーパンダ4も未だ公開が決まらない状況である。頑張れGAGA。→諦めたらしい
とにかく色んなことが心配でネガティヴに考えてしまう少年オリオンが、暗闇と出会い、夢・不眠・静寂・ノイズといった「夜」を象徴するキャラクターたちの世界に触れる。未知が恐怖を呼び起こすのであれば、彼らと触れ合い知ることでその恐怖は克服できる。
それだけなら普通の物語だが、そんな簡単に終わせないのが脚本チャーリー・カウフマンのクレジットだけでわかる。実際、この物語を聴いているオリオンの娘だってそう言う。そう、成長したオリオンが娘に語って聞かせているという構造が序盤で明かされるのだ。この語って聞かせる構造のおかげで、語り継ぐという恐怖の克服、世界が必要とする連帯を示していると共に、光と闇という対立はするように思える要素が手を取り合えなくても、互いに尊重し、互いがあることで自分もいるのだ!という方向に進んでいくのは「マイ・エレメント」が理想郷と描いた世界を現実に接続させていく効能がある。お見事である。
抽象概念、それもオリオンの中にある不安を顕在化させるキャラクターたちの活躍という点でも「インサイド・ヘッド」を思い出すが本家が続編を公開する前に恐ろしいハードルが出来上がったと言えるだろう
アインシュタインと原爆
WATCHA3.0点
Filmarks3.0点
オッペンハイマーの予習に選んだが、見事に安い再現VTRを見せられながらアインシュタインとナチスの話に終始した。
原爆に関係する話はラスト20分ほどぐらいにならないと出てこないので兵器と科学、生み出してしまったものと倫理の綱引きの話はほぼなくナチスの迫害でどんな酷い目にあったんだろうねって感じ。
ラッセル・アインシュタイン宣言とかパグウォッシュ会議とかその辺が知りたかった
アメリカン・フィクション
WATCHA4.0点
Filmarks4.1点
今回のアカデミー作品賞候補作の中では1番かな?
売れない黒人作家が黒人らしい物語を試しに書いてみたら評価されてしまった、という感じで黒人社会を消費しようとする白人社会への皮肉ではある。ただ、主人公のエリソン自身が黒人社会の中でも文化的な環境やメイドのいる家で、彼が嫌悪した「ゲットーに生まれて」のような世界観自体にも馴染みがない。いわばジョーダン・ピールのような存在であり、そしてそれは芸術として文芸を書きたいのか、作家として食っていきたいのかで決めきれない彼自身の境界性を示していたように思える。
冒頭、Nワードを授業で用いようとしたら白人学生に非難される。黒人が黒人に対して使うなら、歴史の話をするなら、という文脈で許される言葉のはずだが、ある種の普遍性を獲得しようとする過程ではそういう非難も受け入れて言葉を無毒化していくことも必要なのかもしれない。
スペースマン
WATCHA3.5点
Filmarks3.7点
見たい見たいと思いつつ見れていないドラマ「チェルノブイリ」の監督による映画と聞いて。
人類の希望のもと、木星の果てで単独ミッションに挑むSF巨編!…ではなく、単独ミッション中もテクノロジーの進歩によって中継や電話が可能な状況で彼は自身を省みることになるという小さい話。そしてそのカウンセラー役に蜘蛛型宇宙人が出てくる。感覚としては『アド、アストラ』が1番近いかもしれない。その規模が小さい感じというか。
アダム・サンドラーが情けない宇宙飛行士を全面に演じ、彼にかかる負担の大きい彼の映画だと言える。奥さんもキャリー・マリガンだし、蜘蛛の声もポール・ダノなのだが。
シティハンター
WATCHA4.0点
Filmarks4.0点
面白かった!神谷明を憑依させたかのような冴羽獠の鈴木亮平も見事で、台詞回しもよければ銃器を扱う手際がカッコよかった。
冒頭の一連のアクションがキャラ紹介になった上でよく出来ているし、そこで提示した架空の新宿のリアリティラインを最初は守りながら段々とずらしていって最後にはトンデモバトルになっても違和感を感じさせない見事な展開。

