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儀礼「HOW TO HAVE SEX」感想

 どうも、抹茶マラカス(@tea_rwB)です。

 今回はカンヌのある視点部門受賞作品。ランティモスだアリ・アッバシだなんだとそれなりに著名なアート映画監督を輩出しているイメージのある視点グランプリ。今回は。とりあえずモリー・マニング・ウォーカーさん、お名前は憶えておきましょう

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WATCHA3.5点

Filmarks3.6点

(以下ネタバレあり)

 事前の触れ込みだと、結構なパリピ映画というか、クラブとかそういう雰囲気の映画らしく苦手なムードがプンプンする作品ではありました。全然違うけどaftersunとか。バカンス映画っていうジャンルがもうそんなに得意じゃなさそう。バカンスくれるなら欲しいのに。

 という触れ込み通り、夏の卒業旅行の最終盤をクレタ島で過ごすバカンスの3人組女子の話。クレタ島て。めっちゃ豪華なリゾートじゃないっけ、なんて思ったんですが思ったより退廃的。やっぱバカンスと聞くと南仏の感じをイメージしているとちょっとズレているんだろうな、と。ただ、個人的にはこのズレって言うのが延々感じるものっていうか。描かれていること自体には首肯できるんだけど、どこかこいつらと住んでいる世界が違いすぎるよな、って気持ちで見るしかなくなるっていう。基本的に映画を見るときに「共感」っていうワード、軸で見ていないっていうか、常に一個メタっぽく見てしまうんですね。そういう中でもこいつらがこの世界のどこかにいて、それがとてつもなく愛おしい、みたいなタイプの映画が好きになる映画。『佐々木、イン、マイマイン』とか『くれなずめ』とかそういうジャンルのヤツ。明確に自分とは違う存在、ノリなんだけど、でもこの世界のどこかにはいて、そいつらをこれから心の中に飼って生きていくのよ、っていう。この映画は残念ながらそこにはヒットせず、この世界のどこかにあいつらがいる…とも思えなかった。文化の壁。つくづく自分は保守的だと痛感です。

 という結果を踏まえつつ、描かれたのは全体的に「ままならなさ」だなっていう印象。閉塞感に近い社会通念の窮屈さ。3人で行動している中で、自分だけがバージンであるという事実が揶揄いの対象になるし、早く捨てなきゃってなってしまうこと、場として性行為に対して緩やかな合意がある時に断り切れない感じ、その合意の継続性。そんなに嫌ならさっさとこのメンバーから離脱しちめえ、とかそういう風に思ってしまうのがこのメンバーに愛着がわいていないことにはなるんだけど、でもこの通過儀礼としての性経験とか、そういうのがもう窮屈でならない感じはある。バカンスだから開放的にならなきゃいけないってことはなかろうって。

 そういう緩やかに主体性を殺してくような空気が全体を支配しており、クラブは音楽を人がかけるし、自分の体も尿意や嘔吐でちっともいうこと聞かないし、タバコに火を付けるのだって手こずる。やってくる卒業後の進路も自分で選びたいけどそうもいかないし、この映画で自分でタラが決めれたのってプールの見える部屋を勝ち取ったところと、クラブから抜け出してついていった別のグループといた時ぐらいかもしれん。そういう夏の終わりを経て、彼女は家へ帰る。ちょっとした非日常を終えて日常に、なんやかんやいってもノリだけかと思ったらちゃんと心配してくれる友人と共に。




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