人事は全社に向けて採用・オンボーディング・育成・評価など人事・組織に関わる様々な課題に関わります。
だからこそ人事内で徹底して人や組織の課題に取り組みたい。自ら実践しているからこそ、全社への提案に説得力と手触り感が宿らせたい。 ただ、主目的は自分のチームの成果を出すことやメンバーの成長やメンバーがいきいきと働ける環境を作ることなので、そのノウハウが全社の取り組みに活かせるというのは副次効果です。

領域別
領域別に人事内でのマネジメントとして実際に取り組んだ内容を整理します。
採用
現職では、自部門の採用は動かなかったので採用の取り組みはありませんでしたが、前職では人事の採用についても担当しました。
求人表を作成する準備としてまずは職務分析を行いました。
また、当時の人事における採用担当者向けの選考内容が決まっていなかったため、職務分析の内容を踏まえて選考観点を整理し、選考方法を整備しました。
- 選考 - カルチャーマッチ(組織)選考|ITエンジニア採用入門 ZennBook
- 選考 - カルチャーマッチ(チーム)選考|ITエンジニア採用入門 ZennBook
- 選考 - スキルマッチ選考|ITエンジニア採用入門 ZennBook
なお、選考全体を通して選ぶことだけではなく、選んでもらうことや期待値調整を手厚く実施しました。たとえば、転職に求める要素を詳細に確認し、疑問に応えるマッチング・インタビューを行い、そこで得た情報を踏まえて、組織として入社後に求める期待と双方を踏まえたオファーをしました。
アライアンス
業務を一方的に割り振るのではなく、部門の目標とメンバーのキャリア観を擦り合わせることは強いコミットを引き出すためには重要です。
採用時だけではなく、入社後も継続的に目線合わせをします。入社や異動をしてきた人には異動時に部門オンボーディングの一部として期待値合わせをします。 まずは入社や異動時に本人のキャリアの方向性を整理し、共有してもらい、チームのミッションを踏まえて直近~少し先を見据えてどうなっていきたいか、それを踏まえて動のような業務をしていくかを話し合います。
また、入社・異動直後だけではなく、定期的な1on1の際にキャリアの進展状況を確認したり、進む方向に変化がないか常に確認をしていました。
育成
チームのメンバーの成長について、サポートをしていきます。
まず、どのような業務があり、そのためにどのような知識やスキルが必要となるかが分かれば本人が能動的に成長のための行動を取りやすくなります。 未経験の業務を担当したり、そのための知識をインプットしたりといった活動です。 メンバーに主体的に成長してもらうとしても、そもそも成長の対象として何かあるかがわからないと取り組みにくくなります。
そして、各種の業務やスキルの習得状況は星取表の形で確認可能にし、成長の状況を把握出来るようにしました。 この内容は採用向けに整備した職務分析の内容がベースになります。
現在の役割において未経験の業務、経験不足の業務、十分に実施出来る業務が常に把握でき、不足があれば一つずつ身につけていきます。
業務内容によりますが、丁寧にサポートする場合は以下のような手順で進めました。
- メンターとしての私が主担当、メンバーに副担当として同席して仕事の流れを把握してもらう
- メンバーが主担当、私が副担当として任せつつサポートが必要な部分は補助します
- 単独で担当してもらい、完了時に結果報告をしてもらいます
この流れで問題なければ単独で十分に担当出来る状態に至ります。
より詳細については、以下の ZennBook の継続的パフォーマンスマネジメントの考え方になります。
評価
評価については、全社の評価基準を踏まえつつ、各職種におきかえるとどのくらいのことができるとどの等級になるのかを整理しました。
キャリアラダーを作成し、その職種におけるジュニア~ミドル~シニアのような段階を整理し、一定の抽象度を元に各ラダーの期待値を整理します。 キャリアラダーは1つの段階につき、1~2つの等級にまたがっています。 そのうえで、育成の際に触れた星取表の内容はキャリアラダーのどの段階で必要な内容かを突き合わせて確認可能にしました。
これによって、現在各業務がどのくらいできるようになっていて、総合的にどのキャリアラダーにあたり、どの等級のどのくらいの位置なのかが評価期間の終了を待たずに常にメンバーと認識できている状態になります。実質、リアルタイム評価です。また、出来るようになったことを実感しながらの評価なので、評価に対して自己評価が高すぎたり、低すぎたりしにくくなります。「自分はもっと出来ているのに評価されない」「自分は評価されているようだが、できている自信がない」の双方を防ぐわけです。
なお、メンバーの成果がいつでも確認出来るように部内の成果は規模を問わずすべて担当別に記録し、いつでも確認できるようにしていました。
組織
組織づくりとして、方針の作成や目標の整備および浸透をしてきました。
方針管理
部門の MVV の作成、浸透。作りっぱなしではなく、自ら率先垂範したり、メンバーの行動を承認・称賛したり、ズレたときはフィードバックをします。 また、 Value Talk など文化について話し合う機会も設けました。
部門の目標(前職も現職も OKR でした)を立て、チームの定例で週次で進捗を確認しつつ、課題があればチームで解決しながら取り組み続けました。 また、大きな節目で四半期でふりかえりも実施します。
継続改善
目標に対するふりかえりだけではなく、業務は週次のイテレーションで回し、その中にはふりかえりも含まれています。 ふりかえりはチームと個人の双方の成長であり、業務の改善です。週に30分~1時間の活動としては非常にコスパのよい活動だと思っています。 ふりかえりを通した改善は、単発ではなく永続的にきいてきます。
タスク管理
チームのタスクはすべてタスク管理ツールに登録し、週次のイテレーションで計画・実施・結果のレビュー・ふりかえり・次回の計画・・・というサイクルで仕事の基盤を整えました。 個別の業務は目的、前提を明示し、ゴールの認識を揃えて進めます。不明点や相談があれば、その情報を個別のタスクのチケットから確認可能中たちでやりとりしつつ記録するようにしました。
システム開発ではあたり前の仕事の進め方かもしれませんが、人事でここまで徹底してやるのはむしろ珍しいかもしれません。 この仕事の仕方について、以前登壇した際の資料が以下です。
補足
なお、自分の部門のマネジメントが健全すぎると難しい組織課題が減ります。つまり、自分の部門で難しい組織課題と対峙する機会が減ってしまいます。
全社の人事の場合は、ある程度人事外で組織課題を抱えた部門に深く入り込んで伴走すると、難題に取り組む経験を得ることができます。多くの場合、解決が難しくなっている組織課題はその部門だけでは解決できないからこそ、その状態になっている事が多く、介入の対象です。HRBPの場合は、そもそも当事者として一緒に取り組んでいるような内容です。
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