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『AIエージェント 人類と協働する機械』をアファンタジアで人事である私の目線で読んだ

広木大地さんの書籍『AIエージェント 人類と協働する機械』を読みました。

多くの方がこの書籍を読み、感想をブログに書くでしょうし、特にEMやITエンジニアによる感想が多く出そうな気がしているので、人事の私は人事関連に関わる部分にフォーカスして言及しようと思います。 また、私はアファンタジアという特性を持っているのですが、この特性は生成AI時代にマッチしているのではと思うところもあり、その点も絡めて考えてみます。

全体像

この書籍は、AIエージェントが普及した世界で人と組織がどう変わるかを、歴史・技術・経済・組織論の視点から立体的に描いた一冊です。

前半

AIが単なるツールから自律的に行動するエージェントへ拡張する流れを示し、コーディングの民主化や仕事の需給変化、二極化、日本特有の課題を整理します。

中盤

文字の発明からソフトウェアまで続く「外部化」の歴史を手がかりに、労働力より計算力が安い時代における新しい生産性を説明します。 意思決定の高密度化、AI疲れ、アムダールの限界、そして「できる化→自働化→自創化」というAIエージェント成熟度モデルを通じて、AI時代の“正しさ”の再定義が語られています。

後半

企業システムが記録(SoR)から知識創造(SoK)へと拡張する姿や、SECIモデルとAIの統合、実践的な導入戦略を提示。 最後に、赤の女王の競争原理を踏まえ、個人と企業が相対優位を築くための具体的な行動指針を示しています。

人事と生成AI

人事・組織に関わる部分は主に3部にまとまっています。また、その前提を知るうえで2部のAIエージェント成熟度モデルも引用します。

AIエージェント成熟度モデル

2部9章では、AIエージェント成熟度モデルが紹介されています。

  1. Level 1 : 個人レベルの「できる化」
  2. Level 2 : 部署レベルの「できる化」
  3. Level 3 : 社内ナレッジ連携による「自働化」への移行
  4. Level 4 : 業務の発生から完了まで捉えた完全な「自働化
  5. Level 5 : 業務改善も任せた「自創化」

※AIエージェント成熟度モデル(AIエージェント 人類と協働する機械, p168)より

自分の身の回りでいうと以下のような対比になりそうです。

  1. Level 1 : 文書作成補助、情報収集、校正・校閲
  2. Level 2 : 評価基準の素案作成 Gem、内省を促す1on1支援 Gem
  3. Level 3 : Gemini + NotebookLM による目標設定支援ツール ※1、人事評価制度のリファレンス参照用 NotebookLM ※2
  4. Level 4 : ここは未着手。これからのターゲット ※3
  5. Level 5 : ここは未着手

人事というのはちょっと特殊で部内の取り組みでも、利用範囲は全社だったりするので上の分類で考えるときにちょっと迷いますね。
その他、似たような形で個人や組織単位でのAI活用について以下の ZennBook にもまとめています。

zenn.dev

AIエージェント経営の4段階の壁

3部15章では、AIエージェント経営の4段階の壁が紹介されています。

  1. 経営層の手触り感の不足 : まずは経営が使うこと
  2. 組織への浸透の失敗 : 中間管理職~現場がついてこない
  3. 上がったはずの生産性がどこかに消えてしまう : 生み出した時間がムダな仕事に使われる
  4. 前提を疑えない呪縛 : 行き着くところは暗黙知

このような項目について、書籍ではより深く掘り下げてまとめられています。 ちなみに、現職では代表が率先してAIを活用し、全社のミーティングでそれを発信している点において第1の壁は完全に突破していますね。社内でも代表はAI利用のトップクラスのユーザーの一人だと思います。

AIの活用に適した組織づくりや経営

第3部16章では、AIの活用に適した組織づくりや経営についてまとまっています。 ここで注意が必要なのは、一般的に組織が大きくなる際に必要とされる要素と反対の要素が多いということです。 事業規模が拡大する際に、必要そうなことを一般論に沿って整えようとするとAI活用とは対極の組織になる可能性があり注意が必要ということになります。

たとえば、以下のような特性です。

  1. 小さく自律的なユニットを重視する
  2. AI活用に必要な人材の素早い人員再配置
  3. AI活用を前提とした評価軸作り
  4. 組織をフラット化する

組織の拡大時に外部のコンサルタントや、前職以前で大企業の知見を持つ人に頼るということがありがちだと思いますが、今の時代に適した大組織のあるべき姿の正解を経験している人はほとんどいなくて、自ら考える必要があるのかもしれません。

アファンタジアと生成AI

アファンタジアとは、頭の中で物事や風景を視覚的なイメージとして思い浮かべることができない特性または状態を指します。
私はアファンタジアです。そして、おそらくですがアファンタジアは画像・映像で考え、記憶するのが苦手な反面、弱点を言語・構造・論理で補っているはずです。普段から言語中心で考える癖がついているはずです。

そして、生成AIは言語・構造・論理の使いどころです。曖昧なプロンプトからは曖昧な答えが帰ってきますが、具体的なプロンプトからは詳細な答えが返ってきます。

相性がいいツールなのではないでしょうか?




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