以下の内容はhttps://tavigayninh.hatenadiary.jp/entry/2025/04/15/100931より取得しました。


「逆光」1982年――大昔に観た中国映画と再会した話

         

学生時代、1983年の暮れのある夕方のこと。
ぼくはテレビで一本の中国映画を観ていました。タイトルは『逆光』。当時はまだビデオが普及しておらず、放送されているその一度きりの機会を、たまたまテレビをつけた流れで観ることになったのです。最初はなんとなく見始めたのですが、次第に引き込まれてしまい、その夜予定していた合コンへの参加をおくらせて最後まで見た記憶があります。

それから数十年が経ち、ふと「あの映画、もう一度観ることができないだろうか」と思い立ち、AIに尋ねてみました。すると、映画の正式な情報と、YouTubeで全編公開されていることを教えてくれたのです。(2026年1月現在動画は削除されていました。)

        

1982年に公開された作品でした。AIが教えてくれた映画情報によると...

監督は丁荫楠(ディン・インナン)。舞台は改革開放初期の中国・上海で、若者たちの恋や葛藤、成長が描かれています。

主人公の廖星明(リャオ・シンミン)は地方出身の貧しい青年で、上海の造船所で働く溶接工。誠実でまっすぐな彼は、劇作家の支えを受けながら小説を書き始めます。やがて彼は、幹部家庭に育った裕福な女性・夏茵茵(シャー・インイン)と恋に落ちます。しかし、二人のあいだにはどうしても超えられない“生活の格差”があり、周囲から交際を反対されてしまいます。

そんな中でも彼は筆を止めず、努力の末に小説がベストセラーとなり、成功を収めます。生活は一変し、彼の境遇も立場も変わっていきます。そんな彼を見つめる夏茵茵が、ある場面で語る言葉が、当時のぼくの心に強く残りました。

このセリフは覚えているんです、今でもね。

「あなたも有名になって、お金持ちになったんだから、太陽が逆から登ったように(逆光)に見えるかしら?」

もちろん、立場の逆転や、過去と現在の価値観のズレ、人間関係の機微を象徴しているセリフです。「逆光」というタイトルそのものの意味が、この一言に凝縮されたもの。

改めてYouTubeで映画を探し、画質は決して良くないものの、いくつかの場面をつまみ食いするように観てみました。字幕もないため完全に内容を追うことはできませんでしたが、それでも画面の中に広がる1980年代初めの中国――おそらく上海の町並みや人々の表情――が、まるで過去の空気を封じ込めた風景画のように、静かに映し出されていました。

1983年の暮れにこの映画を観たその後すぐに、ぼくは中国や中華文化にかなり関わることになるんですが、そんなことは当時は、思いもよらなかった...

中国がまだ世界と肩を並べる前、改革の波が街を駆け抜けていた時代。夢を抱きながらも現実にもまれ、自分たちの未来を模索していた若者たち。その姿は、当時の日本の空気とも全く異なるものでした。バブル萌芽期直前、ポパイやキャンキャンなどの雑誌が創刊されていて、なんとなくクリスタル?だった日本。

その後40年以上。ぼくは「逆光」を見たんだろうか?
中国の何億という若者たちもまた逆光を見たのでしょうか?

逆光を見たら、その目は潰れてしまっていたかもしれないなあ。

     

©️朽木鴻次郎 プロダクション黄朽葉
トップページはこちらです。kuchiki-office.hatenablog.co



以上の内容はhttps://tavigayninh.hatenadiary.jp/entry/2025/04/15/100931より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14