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浜田宏一『グローバル・エリートの条件』

 僕の周囲でもほとんど話題にならなかったが、浜田先生のこの本はとてもいい。グローバル人材が単に英語が試験レベル等でできる人程度の認識に陥りやすい風潮にまず批判的で、ご自身が必ずしも英語の卓越した使い手ではないが、「何か話すものがあること」そして相手が「聴きたいもの」をもつことの重要性を経験を通して書かれている。

 また若い世代との対話編も興味深いし、より同世代の現役の教育者との対話も浜田先生の考え方との対比で興味深い。

 浜田先生はグローバル人材のポイントを、1)画一的ではない個性重視の教育、2)意見表明の能力開発や経験の積み重ね、3)情報の消費者ではなく情報の生産者たること をあげている。これらは枠組みとして誰も異論のないことだろう。

 本書で個人的に特に魅かれたのは、ジェイムズ・トービンのアドバイスである。それはノブレス・オブリージュの精神である。

ノブレス・オブリージュとは、もともとはフランス語で、直訳すると「高貴さが義務を強制する」となる。つまり成功を手にした者は自分以外の人々に対して一定の義務を負うという考え方である。成功で手にした富や知識、特権などを独り占めしないで、無死の精神で社会に還元すべきだという教えでもある」(本書66頁)

 本書はまた浜田先生の音楽や歴史などに対する関心の広さを提供してもいる。朝河貫一、松本重治らの貢献を特に浜田先生はグローバル人材の典型として称揚している。

 いろいろな意味で刺激的な良書である。

朝河貫一についての浜田先生の論考
Asakawa Kan’ichi as an Economic Historian of Medieval Japan
Kambayashi Ryo and Hamada Koichi
を含むものは以下
http://elischolar.library.yale.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1001&context=ceas_publication_series

本書で浜田先生が紹介しているいくつかの書籍




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