the quiet roomのラストライブを見届けてきました。

Vo. 菊池さんの体調不良を理由に、2月頃からしばらくライブのキャンセルが続いていた中、3月の頭に突然発表された解散の知らせ。ツアーの残りの公演すらもキャンセルし、既にソールドアウトしていたファイナルの東京公演をラストライブとした。
当然もう行けるとは思っていなかったのだが、キャンセル分のチケットの復活が公式からアナウンスされたタイミングをたまたま発見。すぐにアクセスして確保できた。その後すぐにまた予定枚数終了になっていたから、本当に一瞬だった。公式のアナウンスも平日の昼過ぎだったんだけど、その日出張帰りでたまたまスマホ見てたんだよな。普段なら見られてないタイミング。何かの縁と思っている。
会場は恵比寿LIQUIDROOM。何気に初めて来た。前日にズーカラデルのワンマンで長野県にいて、当日の昼過ぎに出発した特急で東京へ。場内にはこれまでのクワルーの作品のジャケットやツアーのポスター、また親交のあったアーティストや関係者からのメッセージや花束などが飾られており、寂しくも華々しい雰囲気に包まれていた。


場内は通路近くにまで人が溢れる満員。自分は整理番号も遅いし比較的ギリギリに行ったので、上手側のほぼ通路みたいなところで観た。
5分ほど押して開演。拍手の中メンバーがすると、最初から "Fressy" "Twincle Star Girl" "平成ナイトコウル" と、とても最後とは思えない明るいステージを繰り広げた。
"Fressy" は自分が弟と共にクワルーが気になり始めたきっかけの曲。ラストライブがここから始まるのはグッとくる。この曲ですらもう8年前なのか………
"Twincle Star Girl" では手を左右に振って早速フロアの一体感が生まれたし、"平成ナイトコウル" では『続かなかったり』のシンガロングが目立ち、非MV曲でも根強い人気が見て取れる。
最初のMCでは、ポップなオープニングから一転、早速解散に触れた。「解散を決めたのは僕です、申し訳ない、ごめんなさい」と深く頭を下げた菊池さん。しかし、「謝罪の場じゃなくて、感謝を伝える時間にしたい」と添え、湿っぽくならないようにしようという配慮が感じ取れた。
何ならそこからは "(168)日のサマー" "Vertigo" "Ghost Song" "Instant Girl" と、この日一番のロックなブロック。沢山の手が挙がったり、 "(168)日のサマー" の『焦れったいな』で大シンガロングが起こったりと大いに盛り上がった。 "Instant Girl" ではGt. ゆづるさんも「クソお世話になりました!!!」と吠え、歓声を巻き起こす。Ba. 前田さんはコーラスのマイクも無いのでこの日一言も発することは無かったが、お立ち台に登って弾いて魅せたり淡々と演奏する姿がブレずカッコよかった。
続いて、「アルバムを出しまして。その中から演ります。ここまで激しいのが多かったから、リラックスして聴いてください」と菊池さん。そう、今回のライブは本来ならデジタルフルアルバム「不時着する運命たち」のリリースツアー。"もう少し前から" "悪い癖" "知らない" と、収録曲の中でミドル〜スローテンポな曲たちを続けた。自分は全てライブで聴くのは初めての曲。最初で最後の曲。
「ちょっとしっとりさせすぎちゃったね」と笑いつつ、後半は "Tsubomi" "You" から始め、再び華やかでハートフルなパフォーマンスを続けた。菊池さんがタイトルを言った時に歓声が漏れた "夢で会えたら" から、そのまま終盤、"パレードは終わりさ" "キャロラインの花束を" と最後まで駆け抜けた。
"パレードは終わりさ" ではこの日一番のシンガロングが起こった。リリース当時、自分も鬼リピした曲。未だに多幸感溢れるイントロには鳥肌が立つ。
"キャロラインの花束を" のタイトルを菊池さんが口にした時もフロアから悲痛な歓声が漏れた気がしたな。どの曲も誰かにとって思い入れのある大切な曲で固められた、素敵なセットリストでした。
アンコールは程なくしてスタート。鳴り止まない手拍子の中メンバーが再登場した。「演らないつもりだったんだけど」と始める菊池さん。「10代の時にバンドを始めて、今までずっと支えてきてくれた曲」「この曲があったからここまで続けてこられた」、と綴って披露されたのは "Hello Hello Hello"。
2013年の閃光ライオット決勝で披露された曲。クワルーの名前をグッと全国に轟かせた曲。自分もクワルーを知って過去曲を聴いていく中で、この曲に出会って「あ、このバンドどの曲も良い」って思った記憶がある。最後に演るに相応しいと言えば相応しいかも知れない。力強く大切に披露された後、暖かい拍手が響いた。
アンコールが終わり、場内の照明がつき、少しずつ退場を始める観客。しかし一方で、まだ終わらないことを期待しフロアに残る人も沢山いた。自分も残っていた。
正直五分五分だったが、待った末に再びメンバーが帰ってきた!「本っ当に演るつもりなかったんだけどな…」と笑う菊池さん。ゆづるさんがまだ終わりたくないとゴネたとのことw "Hello Hello Hello" をラストの曲としたが、ゆづるさんはリリース当時はメンバーじゃなかったので、自分が弾いている曲で終わりたいと笑 最後の最後まで楽しませてくれる。信じて待っていてよかった。
「帰った奴いねぇよなぁ!?連れ戻してこい!!」と吠えるゆづるさん笑 ダブルアンコール渾身の一発は "Instant Girl"!この日2回目の披露だが、ステージもフロアも熱量が違った。
やっぱりクワルーと言えばこの曲だ。邦楽ロック史に残る名曲だと思うんだよ。疾走感のある4つ打ち、印象的なギターフレーズ、イントロ→A→B→サビという超王道な構成ながらもサビまで1分かからないという爆速で駆け抜けるスピード感、間奏の強烈なギターソロ、どれを取っても最高。2010年代半ばのギターロックを象徴する曲の一つだと思ってる。最後に聴けたのはアツすぎた。本当にクソお世話になりました。
本当に終演した後、場内には "Nowplaying" が流れた。この日は演らなかった曲。意図的に再生されたのか、シャッフル再生の中でたまたま流れたのは分からないが、フロアに残っていた殆どの人はセトリの一部かのように聴き入っていた。自分も含め。
the quiet roomの生み出した音楽はずっと残る、ファン一人一人の中でこれからも再生され続ける、そんな事を最後に改めて思わされるような、最後の時間だった。
終演後、物販にて「不時着する運命たち」のリリックポストカードを購入。

このアルバムのフィジカル音源がこの世に生まれないままというのが非常に心残り。だから歌詞カードとして形に残るものを買っておけてよかった。
日々、色んなバンドの解散や活動休止がアナウンスされる世の中。その中でもクワルーの解散の知らせは正直かなり重かった。
このブログ、今やライブの感想とセトリを書き残すだけのものになっているが、始めた当初はアルバムのレビューとかも書きたいと思っていた。そんな中で結局書けたのって一回だけで、それがクワルーの「色づく日々より愛を込めて」だった。
勿論この作品に限らず、クワルーの曲はどれもメロディが良くて刺さるものが多かった。キャッチーな4つ打ちから攻撃的なナンバーに、落ち着いたミディアムテンポの曲に優しいバラードと振り幅もあって、歌詞の暖かい世界観も印象的。本当にインディーズの邦ロックシーンのど真ん中を進んでいたバンドだったと思う。もっと評価されてもよかった。実際ライブに行けた回数はそんなに多くなかったけど、ワンマン、サーキット、対バンと満遍ない熱量で応援できていた。解散は残念だが、個人的に後悔はないと思いたい。
何より、音楽は残る。CDも全部持ってるしこれからも聴いていく。最後のブロックだったかな、菊池さんは「これまで沢山の言葉を残してきた。歌詞だけじゃなく、ステージから皆に伝えるものも。なるべく明るい言葉を選んできたつもりだったけど、だからと言って嘘だったつもりは無い」といったことを述べた。そして最後に伝えたのは、それらの言葉がこれからも残るということ。これは間違いなくそうで、クワルーの楽曲も、MCでの菊池さんの言葉も、それらに救われた事実も、ずっと残る。そして、菊池さんが後日SNSで明言している「どんな形であれ音楽を続けていくつもり」という言葉も残る。その言葉を信じて、待っておきたいと思います。
とりあえず一旦ありがとうございました、the quiet room。またどこかで。

では(=゚ω゚)ノ
the quiet room Tour 2024-2025「いま、偶然を抱き寄せて」
2025.3.21. 恵比寿LIQUIDROOM
セットリスト
01. Fressy
02. Twincle Star Girl
03. 平成ナイトコウル
04. (168)日のサマー
05. Vertigo
06. Ghost Song
07. Instant Girl
08. もう少し前から
09. 悪い癖
10. 知らない
11. Tsubomi
12. You
13. 夢で会えたら
14. パレードは終わりさ
15. キャロラインの花束を
en1. Hello Hello Hello
W en1. Instant Girl