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「うちの子は今、何階にいるの?」。子ども用スマートウォッチ「小天才」が実現した垂直測位技術

中国で圧倒的な人気の子ども用スマートウォッチ「小天才」が、垂直方向の測位が可能な技術を搭載した。子どもが建物の何階にいるのかを把握することができる。ビーコンなどの補助センサーを使わず、高低を測定する技術だと中国日報が報じた。

 

子ども用スマートウォッチ「小天才」

子ども用スマートウォッチ「小天才」(https://www.okii.com/html/mobile/index/index.html)は、中国の子どもたちの標準装備となっている。2025年上半期、中国では子ども向けスマートウォッチが455.1万台売れたが、小天才のシェアは35.3%となり、2位のファーウェイの12.2%を大きく引き離している。

▲現在では、スマホアプリと同等のアプリが揃い、中高生になってもスマホを使わず、小天才を使う未成年も増えている。

 

親が安心できるクローズな仕様

人気の秘密が「親の目から見た安心感」だ。eSIMを内蔵し、携帯電話の通話とビデオ通話ができるようになっている。また、位置情報は親のスマートフォンと共有することができ、子どもが今どこにいるのかが把握できる。

子どもの目から見た魅力はSNS機能だ。友だちとつながりメッセージを送りあったり、ビデオ通話をすることができる。ただし、つながるためには、実際に会って小天才同士をタッチさせるということが必要になる。このため、一般的なSNSのように悪い大人とつながり犯罪に巻き込まれる不安がほとんどない。

これにより、子どもたちは小天才を欲しがり、親の目から見ても安心であり、小天才は人気のスマートウォッチになっている。

▲電話帳やSNSに登録するには、互いに小天才を接触させる必要がある。これにより、ネットでおかしな人とつながらない安心感がある。子どもたちは、このポーズに憧れ、小天才を欲しがる。

 

難易度の高い垂直方向の測位技術

その小天才が技術的な突破を達成した。ショッピングモールなどで、子どもが何階にいるかまでを把握できるようになったのだ。

GPSなどの測位システムでは、水平方向の精度は非常に高いが、垂直方向にはさほど精度が出ない。これにより、カーナビなどで、高架道路を走っているのに、下の一般道を走っている前提のナビゲーションをされることがしばしば起こる。

そのため、スマートフォンの地図アプリでは、ビルの何階にいるのかは表示されない。ごく一部の対応している大きな建物(駅、空港、モールなど)では、階数別の地図が用意され、階数に対応した位置情報が表示されることがあるが、建物内にビーコンを設置するなど、測位衛星信号を補助する仕組みが必要になる。

 

建物の何階にいるかを把握する技術

一方、小天才は、どのビルであっても階数表示が可能になる技術を開発した。

まずは、測位衛星信号を効率的に受信できるアンテナの開発を行った。これにより、測位衛星信号が弱い場所や高層ビルが林立つし反射波のノイズが多い場所でも、正確に測位が行えるようになった。

階数を把握するために使われるのが気圧センサーだ。高い階にあがれば気圧は下がり、下に下がれば気圧はあがる。子どもが静止をしている時、小天才はその時の気圧を基準値として記録する。そして、子どもが動き出すと、気圧が基準値からどの程度動くかを見て、建物の中であがったのか下がったのかを把握する。

▲高低差を補助センサーなしに測定する技術を搭載し、親のスマホから子どもが今、どこのビルの何階にいるかが把握できる。

 

無線信号を指紋とし、クラウドにデータベース化する

しかし、これだけでは正確に階数を把握することは難しい。そこで、小天才は空中に飛んでいる無線信号を指紋として利用することにした。把握ができるWi-Fiステーションシグナルとその強度、把握ができるモバイルネットワークの基地局とその強度を指紋として記録をする。

もちろん、無線信号の強度はちょっとした条件によって変わってくる。そこで、小天才はこのような無線信号の指紋を把握したら、それをクラウドに保存する。そして、その情報は小天才のユーザー利用者全員が利用できる。

つまり、測位衛星と気圧でおおよその階数を絞り込んだら、最後に指紋データベースを参照して、階数を確定するという手法。このような仕組みであるため、確実な回数表示は難しくても、多くの小天才利用者が使えば使うほど、精度があがっていく。

小天才は子ども用スマートウォッチだが、大人向け製品の機能低減版ではなく、子どもと親が必要としている機能については、大人向けを超え始めている。

▲気圧だけでなく、飛んでいる無線信号を指紋として利用することで、高度を測定する。

 

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