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ピアノが売れなくなった中国。理由は高校入試での優遇がなくなったから

中国は世界最大のピアノ製造国、消費国だったが、そのピアノが売れなくなっている。最盛期には39.0万台が売れたが、現在は10万台を割り込んでいる。高校入試でピアノスキルが有利になるという制度が改定されたことが原因だと新京報が報じた。

 

ピアノが売れなくなった中国

楽器の王様と言われるピアノは、世界で毎年40万台から50万台が販売され、そのうち中国が30万台以上を占めていた。中国は世界最大のピアノ製造国であり、ピアノ消費国になっていた。

ところが、2020年後半から、このピアノの売上が如実に下がり始めている。「2024年産業白書」(中国楽器協会)によると、2019年には39.0万台だったものが、2023年には12.8万台に減少し、2024年は10万台を割り込む予測になっている。

大手ピアノ製造の珠江ピアノは2024年には売上が6.77億元となり前年比39.997%減、純利益2.36億元の赤字となった。第2位のヘレンピアノも1億元近い赤字となる見通しだ。

▲ピアノの販売台数は2019年に39.0万台というピークから、2024年には10万台を割り込むところまで減少しているとみられる。

 

受験に有利だからピアノがブームになった

ピアノがブームになり、一転して衰退をしたのは、中国政府の政策と教育熱が大きく関係している。

中国の高校入試には「昇学加点」という制度がある。これは、特別な条件を持っている生徒の入試得点に加点をする制度だ。基本は「少数民族」「英雄の子女」「軍人の子女」だが、この他、芸術、学術、スポーツなどで優秀な実績を残した生徒も加点される。一般的には、全国的なコンテストなどで入賞することだ。

この昇学加点の中で、ピアノは平凡な生徒にも最も可能性のある項目だ。絵画などの芸術、学術、スポーツの才能は、親から見てもあるかどうかがわかるが、ピアノは習わさせてみないことにはわからない。そこで、多くの親が「うちの子もピアノに才能があるかもしれない」とピアノを買い、ピアノ教室に通わせることになった。

ところが、中国教育部は公平性の観点から2018年に昇学加点の制度を見直し、芸術得点の配分を大きく減らした。これにより、子どもにピアノを習わせる家庭が激減し、ピアノが売れなくなっている。

ピアノが売れたのも昇学加点のおかげで、ピアノが売れなくなったのも昇学加点が原因だ。

▲中国の家庭の収入に対する音楽教育支出の割合。10%以下という家庭が半数以上になる。

 

過酷すぎたピアノレッスン

また、ピアノ業界にも問題があった。ピアノ教育は、趣味の習いごとではなく、プロのピアニスト養成を目的としてカリキュラムが組まれている。そのため、練習は過酷で、多くの子どもが挫折をしてしまう。その子どもは幼いうちに挫折を味わい、自己評価を下げ、劣等感を持ち続けることになる。

一方、エレクトーンやオルガンは、プロの養成コースと趣味の練習コースが明確にわかれている。練習コースでは、子どもにとってはその素晴らしさが理解できないクラシック音楽ではなく、流行のポップスやスタンダード曲が練習曲として採用されている。

子どもがピアノで苦しむ姿を見て、このようなエレクトーンやオルガンに転じる親も増えている。あるいは、子どもの興味を尊重して、ギターやドラム、サックス、フルートなどに転じる家庭も多い。

これにより、ピアノの売上は急速に落ちているが、電子ピアノやキーボードの売上は順調に伸びている。

▲基本的にはプロのピアニスト養成コースであるため、ピアノのレッスンの内容は過酷で、挫折する子どもが多い。これにより、趣味として楽しめるエレクトーンやギター、ドラムなどに転向する家庭も多い。

 

プロのピアニストを目指す人は微増している

また、プロのピアニストを目指すコンクールの参加者は減少してなく、むしろ微増をしている。つまり、音楽にもともと親しみがあり、子どもをピアニストに育てたいという家庭ではなく、昇学加点などの実利を求めて習わせていた家庭が撤退しているということだ。ある意味、本来ピアノを習うべき人だけがピアノを習うという、健全な状態に戻ってきているとも言える。しかし、ピアノ業界は今後、戦略転換をしなければならなくなっている。

 

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