中国ドライヤー市場でのダイソンの2024年上半期のシェアが7%にまで急落した。ピーク時には80%を占めていた。理由は国内メーカーの台頭だ。その中で目を見張るのがドリーミーで、スマートフォン、望遠鏡、自動車を開発することも宣言していると什么値得買が報じた。
ダイソンのシェアが80%から7%に急落
中国の高級ドライヤー市場に大きな変化が起きている。2024年上半期の中金の調査によると、ピーク時には80%のシェアを占めていたダイソンが急落し7%にまで下がっている。国産メーカーがダイソンよりも高性能のドライヤーを発売し、なおかつ価格は半分程度だからだ。
その中で人気になっているのが「追覓」(ジュイミー、Dreame、https://www.dreame.tech/)だ。ドリーミーは掃除機やドライヤーといった製品で成功し、さらにはスマートフォン「Dreame Space」の開発を表明している。また、AIスマート望遠鏡も開発。さらには、スーパーカーの開発にも乗り出し、ブガッティ・ベイロンを目標とし、2027年に発売する予定だという。

航空機のタービンを応用したモーター
創業者の俞浩(ユー・ハオ)氏は、清華大学で航空エンジンの研究をしていた。専門は流体力学で、航空機の気流制御を専門としていた。
しかし、あることに気がついた。航空機のタービンエンジンは、毎分数万回転するが、当時の掃除機は1万回転ほどが主流だった。これを航空機のタービンエンジン並みに高速回転させることで、掃除機の性能が大きく向上するのではないかということだ。
俞浩氏は、高速デジタルモーターの研究を始めた。目標は20万回転だった。当時、最先端を行っていたダイソンのV15 Detectモーターは12.5万回転で、これを大きく上回ろうとした。
2015年から2017年の間、数千台の試作機を製造し、2017年、ついに20万回転に到達した。ダイソンよりも40%高速で、騒音は30%低い。

小米の投資を受け成長したドリーミー
しかし、次に大きな難問が持ちあがった。これを大量生産して商用化するには莫大な資金が必要になるのだ。商品としての品質管理なども必要になる。これは、俞浩氏が創業したスタートアップ「天空工場」には難しい話だった。
そこに小米が現れた。小米が投資をし、小米のエコシステムのサプライヤーに協力してもらい、小米の販売網で販売をする。一気に商用化が現実味を帯びてきた。
2018年、ドリーミーの最初の掃除機「V9」が小米のクラウドファンディングで発売され、3分で完売した。これを機に、高速モーターの技術を応用して、ドライヤー、空気清浄機、お掃除ロボットなどを開発していった。

小米から卒業、ライバルはダイソンとiRobot
小米のエコシステムに入ることは、スタートアップ企業にとって、商品を開発する加速器のようなものだが、その代償として制限も受けることになる。それは、小米傘下のブランドになってしまい、ドリーミーという自分たちのブランドは育っていかないということだ。小米傘下にいる限り、永遠に技術プロバイダーのままになってしまう。
そこで、2019年、ドリーミーは小米エコシステムから離脱して独立をした。これからは自分たちだけで市場での地位を確保していかなければならない。その刺激により、高級ドライヤー、お掃除ロボットなどが生まれてきて、ダイソンなどのブランドに対抗するようになっている。
バックナンバーポッドキャスト放送中!
ビデオ版バックナンバーも放送中!